夏から逃げる

なんなんだよ！　この暑さは。
まだ７月の半ばなのに連日30度を超えている。熱帯夜という言葉がもはや珍しくも何ともない。
クーラーをつけるのならと、避暑地を求めておばあちゃんの家へ。
とはいっても車で40分ほどのところにある。
だけども、開けたところではない山の中なので、家の中でじっとしていると涼しいのだ。
こんな場所ではクーラーは売れまい。
っていうか、電器屋さんも見あたらないけどね。

わけあっておばあちゃんの家は今は誰も住んでいない。
相当古く手入れも行き届いていないので、わけのわからない虫がいたりもするが、うちからござを持っていけばなんとかなる。
本とノートパソコンを持って行ってきた。
道路端はやはり暑いけど、なんていうか都会の暑さとは違う。
家の中は本当に涼しくて、普段家の中だったらうすっぺらんのタンクトップとショートパンツでなかったらとてもじゃないが居られないが、外へ着ていく普段着のままでも暑くない。
ぼろい家だけど、なんかだか別荘地にやってきたみたい。
もうちょっと車を走らせれば海水浴もできるし、この夏、おばあちゃんの「家」に何度か世話になりそう。
っていうか、住みたい。
こういう田舎でネックなのは仕事先なんだよね。
書くことを生業としていければ、季節の度に住みよいところへ移り住めるのにな……。

はかない妄想を抱いて、別荘地の物件をネットで探す。
都会ならマンションや一戸建てを買うのに2000万はざらにかかる。
でも別荘なんか中古だけど、800万前後であったりするし、マンションなら350万とか高級車並の値段。
2000万円あったら全国にいくつか家を持つのも悪くない……妄想ついでにサマージャンボ宝くじを3000円分買った。

我らが隣人の・・・

うちの家の隣にはアパートが建っている。
わたしの部屋の窓から隣の部屋の窓まで３メートルと離れていない。
それこそ、はしごでも渡せば侵入できる。
最近のアパートは窓が少なかったりするのだが、隣のアパートは窓の数が多い。
またそれが鬱陶しいのだ。

今まで若夫婦が引っ越してくることがほとんどだったけど、今度の住人は一癖ある。
茶髪で品のない絵に描いたような今時の若者。
網戸をはめ込むだけでもうまくいかずにキレてた。
カルシウムが足りないんじゃなくて、知恵が足りんのじゃ！
サルめ。

おまけにカーテンは付けずに窓全開なので、見たくなくても見えてしまう。
いつもは上半身裸で、窓際に置いたベッドの上でテレビゲーム。
夜も更けるとケイタイで友達と電話。
男のくせに話が長いんじゃ！
おまけに声がでかい。
今時の若い子って声が大きくない？
耳が退化してるの？
声が大きくなってしまうのはケイタイの性能が悪いだけじゃあるまい。
世界の中心には自分たちしかいないらしい。

久々の応募

６月末締め切りの小説賞に応募した。
そこへ応募するのは５，６年ぶりぐらいか。記憶から消え去るほど。
思い立って、習作を手直しして90枚。
連作短編になったらおもしろいかなと思って書いた。
タイトルにはすべて『７』を入れる。
だけど、１作90枚のテンションは無理っぽい。
っていうか、あとどんな内容のものを書こうかまったく浮かんでこない。
思い浮かぶのは「七夕」「七福神」「七面鳥」「七変化」「北斗七星」「七光り」「七輪」などなど『７』が入る言葉ばかり。