「ミッドナイト癒シアター」のオフィシャルサイト
FMサーフィン横浜***MHz。南関東区域で放送中。
ラジオDJミアコがお送りする真夜中のちょっと癒される番組。
ここでは過去に放送された内容をご紹介しています。
20XX.07.28 ON AIR
ええと、ラジオネーム・団塊オヤジさんからのメールです。
『ミアコさん、こんばんは』
こんばんは。
『仕事で遅くなる日はいつも電車の中で聴いています。残業を終え、これから自宅まで電車で二時間かけて帰ります。数十年前に建てた夢のマイホームは郊外にあるのです。東京ではまだ終電には早いですが、これが最寄りの駅に着く最終便になります』
うわぁー、大変ですね。
『鮨詰めだった乗客も、この番組が始まるころには数えるほどです。ミアコさんのお話しを聞きながら、私はひっそりと泣いています。電車の中で泣くという楽しみを見つけて以来、少し癒されているような気がします。この一日の締めくくりは女房にも秘密です』
うーん、一緒に聴いて泣くのはさずがに恥ずかしいですかね。ぜひ奥様にも教えてあげてほしいですけども。
自分だけの楽しみといえば、小さい頃、捨て犬を拾ったことがあるんですよ。
そう、たぶん捨て犬。泥だらけの小さな茶色い犬で、見た瞬間、捨て犬って思ったの。
自分だけのものにしたくて、誰にもいわなくて、草むらの中に大きなダンボール箱を置いて、その中で子犬を飼っていたんです。毎日給食の残りのパンとかをあげたりして。
あるとき雨が降ったんですね。自分もぬれるのが嫌だし、面倒だからそのままにしておいたら、次の日、いなくなってたんです。こんなところで私に飼われることに嫌気が差したんでしょうね。
それから一ヶ月ぐらいが過ぎたころかな、まだ子供のかわいらしさを残す茶色い犬を見かけたんです。その犬も私のことをジッと見ていて。
私はあのときの犬にハリーと名付けたことを思い出してました。呼んでみようとしたそのとき、「イチロー」って誰かが呼んだんです。そうしたらその犬は一目散にその人のところへ飛んでいったんですよね。飼い主に撫でられたあとはからみつくようについていって、私のことを一度も振り返ることはなかったですよ。
あのときの子犬かはわからないけど、中途半端な愛情って見抜かれるんですよね。
さて、それでは今日の一曲目を聴いてもらいましょうかね。
団塊オヤジさん、聴いてますか。自宅まであと少しですよ。
仕事終わりの終電で、二時間かけて帰宅する夜もある。
そんなあなたが癒されれば。
そして、長年連れ添ったあの人に感謝の気持ちが言えるまで。
チューリップで『サボテンの花』。
※この物語はフィクションであり、架空のラジオ番組です。
本当に音楽を使ってみたいのですが、無料ブログゆえ、使用料が支払いきれないので、「ほんの~、小さな~」と、頭の中で歌ってみてください(笑)
FMサーフィン横浜***MHz。南関東区域で放送中。
ラジオDJミアコがお送りする真夜中のちょっと癒される番組。
ここでは過去に放送された内容をご紹介しています。
20XX.07.28 ON AIR
ええと、ラジオネーム・団塊オヤジさんからのメールです。
『ミアコさん、こんばんは』
こんばんは。
『仕事で遅くなる日はいつも電車の中で聴いています。残業を終え、これから自宅まで電車で二時間かけて帰ります。数十年前に建てた夢のマイホームは郊外にあるのです。東京ではまだ終電には早いですが、これが最寄りの駅に着く最終便になります』
うわぁー、大変ですね。
『鮨詰めだった乗客も、この番組が始まるころには数えるほどです。ミアコさんのお話しを聞きながら、私はひっそりと泣いています。電車の中で泣くという楽しみを見つけて以来、少し癒されているような気がします。この一日の締めくくりは女房にも秘密です』
うーん、一緒に聴いて泣くのはさずがに恥ずかしいですかね。ぜひ奥様にも教えてあげてほしいですけども。
自分だけの楽しみといえば、小さい頃、捨て犬を拾ったことがあるんですよ。
そう、たぶん捨て犬。泥だらけの小さな茶色い犬で、見た瞬間、捨て犬って思ったの。
自分だけのものにしたくて、誰にもいわなくて、草むらの中に大きなダンボール箱を置いて、その中で子犬を飼っていたんです。毎日給食の残りのパンとかをあげたりして。
あるとき雨が降ったんですね。自分もぬれるのが嫌だし、面倒だからそのままにしておいたら、次の日、いなくなってたんです。こんなところで私に飼われることに嫌気が差したんでしょうね。
それから一ヶ月ぐらいが過ぎたころかな、まだ子供のかわいらしさを残す茶色い犬を見かけたんです。その犬も私のことをジッと見ていて。
私はあのときの犬にハリーと名付けたことを思い出してました。呼んでみようとしたそのとき、「イチロー」って誰かが呼んだんです。そうしたらその犬は一目散にその人のところへ飛んでいったんですよね。飼い主に撫でられたあとはからみつくようについていって、私のことを一度も振り返ることはなかったですよ。
あのときの子犬かはわからないけど、中途半端な愛情って見抜かれるんですよね。
さて、それでは今日の一曲目を聴いてもらいましょうかね。
団塊オヤジさん、聴いてますか。自宅まであと少しですよ。
仕事終わりの終電で、二時間かけて帰宅する夜もある。
そんなあなたが癒されれば。
そして、長年連れ添ったあの人に感謝の気持ちが言えるまで。
チューリップで『サボテンの花』。
※この物語はフィクションであり、架空のラジオ番組です。
本当に音楽を使ってみたいのですが、無料ブログゆえ、使用料が支払いきれないので、「ほんの~、小さな~」と、頭の中で歌ってみてください(笑)
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