熊谷三郎徒然日記(gooブログ版)

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秩父札所巡り 最終回(後半)

2014-11-16 12:59:24 | 札所巡り
 お蕎麦屋さんを出てこれから札所33番延命山菊水寺に向かいますが、その前に「ようばけ」に立ち寄りました。ようばけとは「陽の当たる崖(はけ)」という意味だそうです。約1500万年前の比較的浅い海に泥などが堆積して形成された地層が、赤平川の浸食で露出しています。高さ約100m、幅約400mに渡る地層の露出は全国有数の規模で、地質学の見地においても貴重なもの。この地層からはクジラやサメ貝類など、当時生息していた生き物の化石も見つかっているそうです。
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 そう言えば、10年以上前に秩父原人の石器が見つかったという話題で、一時期大騒ぎになったことがありましたが、ねつ造だったことが分かってがっかりしたこともありましたね。
 
 ようばけの近くには蕎麦畑もあり、新蕎麦の季節を告げていました。
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 札所33番延命山菊水寺に着きました。
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参道前の石柱には「大桜山 長福寺」とあり脇に「延命山 菊水寺」と彫ってあります。
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 一説によれば、甲斐武田軍のいわゆる信玄焼きにあって焼失した菊水寺にあった観音三尊が長福寺に預けられ、その後長福寺は菊水寺と呼ばれるようになったとのことです。
ここの納経所は本堂の中にあります。秩父の札所の中で本堂内に納経所があるお寺はここだけかも知れません。
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写真は撮影出来ませんが子供の間引きを戒めた「子がゑしの図」の額も奉納されています。

 秩父には俳句の句碑が多く奉納されていますが、この句碑は黒田杏子さんの句碑です。
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 この近くに巡礼宿「藤屋」の旧跡もあります。
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女将さんも健在です。
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 ここから結願寺に向かいますが、途中には椋神社があり明後日に迫った龍勢の準備をしていました。
龍勢は手造りの「農民ロケット」とも呼ばれ、起源は天正3年(1575年)に打ち上げたという椋神社の記録があるようですが、定かではありません。打ち上げの日は現在では10月の第二日曜日となっています。最初は5日、次は10日の体育の日そして現在と、時代の流れで変わってきています。小生も12年前に見学したことがありますが、打ち上げる時の口上が「東西、東西〜、ここに掛け置く龍の次第は・…」とはじまり、正面の芦田山から打ち上げられます。
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その時の写真をアップしておきます。
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見事に打ち上げ成功になれば上空で落下傘や傘も開きます。

残念ながら発射台で自爆してしまうものもあり、小生が見た時の成功率は30%くらいでした。
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秋の一日お酒も入ってくつろぎながら、ロケットの打ち上げを見るのも一興ですので、ご興味のある方は是非お出掛け下さい。

 もう二か所寄り道です。
 埼玉のマチュピチュと呼ばれる(?)皆野町の立沢集落ともう一か所は秩父華厳の滝です。
 立沢集落から眺める武甲山もいいですね。
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 秩父華厳の滝は幕末の初期秩父郡史によれば「秩父八景」のひとつとされているのだそうです。因みに残りの7か所は両神山・三峰山・武甲山・音楽寺(札所23番)瑞願寺・破風山・長瀞だそうです。
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日光の華厳の滝に似ているとのことでこの名前が付いたそうですが、落差は十数米といったところでしょうか。

 さて道草が過ぎましたがいよいよ札所34番日沢山水潜寺(西国・坂東・秩父の日本百観音結願寺)に到着しました。
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 このお寺に打ち留めのお札と笈摺を納め、水潜りの岩屋を潜って俗世の世界に戻るのだそうです。
観音堂の前にはお砂踏みがあり、ここでご本尊を拝むと百観音巡礼の功徳が得られるとのことです。

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皆さんお疲れさまでした。

 このお寺には皆野町に所縁の金子兜太さんの句碑があります。
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 この近くには満願の湯もあり、結願した巡礼の方が汗を流して帰途に着きますが、我々一行は秩父のだいます旅館に泊まって、ここから運んだお湯に入ります。
Sさんの車でだいます旅館に移動、手荷物を預けて慰労会を兼ね、山田ホルモンで夕食です。
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 3月27日雨で始まった札所巡りも4月9日・6月5日・7月3日・9月5日・10月10日と6日間で巡り終える事が出来ました。一行7名も一名の落伍者もなく、最終日を除き徒歩巡礼で歩き通しました。今年は60年に一度の午歳総開帳なので、納経帳・散華も記念になることでしょう。
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 たまたまこの日秩父は素晴らしい夕焼けも見られました。札所巡りのご利益で極楽浄土に迎えられる吉祥なのかも知れません。
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 今回の札所巡りの企画とガイドを担当したSさん、カメラマンのTさん、お世話になった中町のKさんご夫妻に改めてお礼を申し上げます。
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 午歳総開帳は11月18日までです。
 次の60年後はどんな日本になっているのでしょうか?
 
 拙い札所巡りのブログにご訪問いただき有難うございました。




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