肝炎Sabavian:風になる日記

《優 し く 吹 く 風 に な る》
やさしく吹く、そよ風のような人になるために・・

肝炎物語14

2010年11月02日 | 物語

ある日看護師がこんなことを耳元でつぶやく。

「年齢の割りに悪いんだって」

「・・・」

なんてことを言うのだ。

 これから治療をとわずかな希望と計り知れない不安を

抱いている患者に言う言葉なのか?

これがこの病院では普通のことなのか?

こことは限らず、入院というものがそういったものなのか?

 

あまりにも悲しくて夜を泣き明かす。こんなことが3日間続いた。

涙はいくら出しても枯れないと知ったのはこの時だった。

そんな重い気持ちから救ってくれたのは、

同室に入院している先輩方だった。

いろいろな話をしているうちに、たくさんのこと、そう、病気のこと、

病院のこと、家族のこと、ドクターのことなどを教えてもらった 。

このおかげでだいぶ気分が晴れた。

 

そうでなければ右往左往するだけだったでしょうから。

しかし、この後経験することは、予測など及ばない

とてつもない世界だった。

自分が崩壊してゆくのがわかるくらいだった。