早くも梅の便りが聞こえてくる暖かく穏やかな新年を迎え、
皆さま方には御清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、私ども神辺ふるさと会では町おこし活動の
一環として、次のような催しを行いますので、
ご案内をさせていただきます。
江戸時代福山藩の歴史、地理、文化を網羅した初の地誌
「備陽六郡志」全46冊を著述しながらも、
不遇の生涯を送り、その後も長らく顧みられることのなかった
宮原直倁を描いた、藤井登美子著の歴史小説「草魂の賦」を
別紙のごとく朗読劇として上演いたします。
宮原直倁は幼少時より秀才の誉れ高く、
家督を継ぐと有能な農政方役人として活躍しました。
しかし、大飢饉で苦しむ農民たちに寄り添ったが故に、
藩の上層部からは嫌悪されて閑職へと追いやられ、
豊かな才能は閉ざされてしまいました。
そんな不遇の中でも彼は単独で「備後地誌」編纂に情熱を
燃やし、後半生のすべてをかけて大著を完成させたのです。
朗読劇「草魂の賦」は直倁の青春時代を福山市立大学演劇部の
学生さんたちが演じ、苛政に苦しむ農民たちと深い交わりを持つ
壮年時代を団塊世代が演じます。
まさに老若の妙を合わせた総勢50名に及ぶ市民劇です。
照明、音響効果、撮影、吹き込み、衣装なども、
すべて初心者通しが手探りの状態で取り組んできました。
プロの劇団のように完璧ではありませんが、
ほぼ1年間、仕事や学業の合間を縫って練習して参りました。
ひとりでも多くの方々にご覧になって頂きたく、
どうぞ、ご来場下さいますよう心からお願い申し上げます。
神辺ふるさと会会長 髙橋孝一
朗読劇「草魂の賦」代表 藤井登美子
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