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RUSTIC CREATION

ランドスケープの仕事の毎日の中で見た素敵なもの、面白かったこと、などを写真と共にご紹介。

フレグラント ガーデン

2008年03月23日 | 本はともだち
広田せい子さんの「フレグラントガーデン」に影響されて、
最近香りのある花に、特に反応してしまいます。

先日の仕入れの時も、花の香りを確かめるのでたいぶ時間を
使ってしまいました。

だいたい誘惑にまけて、自分用にも買ってしまうのですが
その日は香りの良い常緑のクレマチスや、ヒアシンスを購入。

ヒアシンスは、まだ花が開きかけのつぼみの状態を選んだのですが、
暖かい室内に置いて次の日目を覚ますと、花が開いて部屋中がいい香りに!

あっという間にすべてのつぼみが開き、咲ききってしまったヒアシンス。

本書によると、広田さんの庭には、もう10年以上植えっぱなしの
ヒアシンスがあるとか。
するとだんだんと野生化して、花が地味な感じになっていくのだそう。

でもその素朴な感じが、可愛いと思ってしまう広田さんなのです。
同感です・・・

私も10年後に、楚々としたヒアシンスの花の香りを確かめてみたいな!

描かれた花の意味

2008年02月16日 | 本はともだち
花を描いた絵画といえば、何を思い浮かべますか?

やはりゴッホのヒマワリやモネの睡蓮?
それとも、バラの画家として有名なルドゥーテの一連の作品?

美術史研究家の小林頼子さんは、不思議がります。

・・・本物の花だって美しいだろうに、なぜあえて描いた花を
鑑賞する必要があるのか?

そういえば、花の絵って歴史をさかのぼっても、けっこう
たくさんありそうですね。
四季を通じて様々な花が楽しめるにもかかわらず。

しかし、描かれた花は本物にはない魅力を備え、時には実物
を超えて美しいことがあるのです。

小林さんによると、花の絵画には、画家が絵に盛り込んだ何か
「特別な意味」があるようです。

どんな意味があるのでしょう?そのヒントを知っているかどうかで、
花の絵画を何倍にも楽しめるようになりそうですね!

詳しくは、小林頼子著「花のギャラリー(描かれた花の意味)」
を読むべし。

表紙になっているヤン・ブリューゲルによる「アイリスのある花束」
は、はっとするほど美しい絵画です。

ホイアンカフェで

2007年09月17日 | 本はともだち
今日友人から聞いた話。

先日育児セミナーに行ってきたという、自称セミナー狂の友人が
目を輝かせながら言うことによると、赤ちゃんは皆、母親を選んで
生まれてくるのだそうです。

経済的に大変な家庭に生まれてくる子も、愛情のない親の元に
生まれてくる子も、みな自分で選んで、納得してくるのです。

友人の知り合いの子も、聞いてみると、空の上からママを見ていて、
選んだってことを覚えていたそうです。

結構そういう話って多いのかも。
赤ちゃんおそるべし。

あとで調べると、そのことについて書かれた本、
ジョナサン・ケイナー著「お母さんをえらぶ赤ちゃん」
という本があるのが分かりました。

そういう話って、世界中にあるらしい。
世界の子供たちがいうことによると、空には赤ちゃんの国が
あって、雲の上から母親を見て選ぶとか、アルバムの中から
選ぶとか言うらしいです。

面白そうです。こんど読んでみよっと。

写真やタイトルのホイアンカフェと関係ない話題になってしまいました・・・

ドリアン・グレイの肖像

2007年08月28日 | 本はともだち
彼ったら、ちょっとかっこいいと思って調子にのってる。

金髪でスラリとした長身の彼は、ハンサムで笑顔も素敵。
性格も良いらしく、パーティーではいつも人気者。

でも彼は実はとても移り気で、次から次へと興味の対象を変える。
裏では、どうやら危ないこともしているらしい。
彼とかかわって人生を破滅させてしまった人も、数知れず・・・

それでも彼の輝くような笑顔、純真そうな表情を見ていると、
人々は簡単に騙されてしまうのです・・・

それが、ドリアン・グレイ。

そんな超人気の彼には、人には言えない秘密がありました。
彼が悪事を犯すたびに、その人相を変えていたのは、彼の肖像画。
その顔は、年をおうごとに、すさまじいものになっていく・・・

さんざん人を苦しめるドリアン、その理由はいつも、
「自分に嫌な思いをさせたから。」
そんな自分勝手な彼、最後はその身勝手からくる罰をうけるはめに。

オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」
夏休みの読書感想文が書けそうな、考えさせられる本です。

それより、ドリアンみたいな人ってその辺にいそうで怖い。
そんな人は、これからプチ・ドリアンと呼んであげよう!

写真はあまり関係ないのですが、金髪の男の子をパチリ。
やはり可愛いな~

世界は出口のない迷路・・・

2006年10月06日 | 本はともだち
これ、絵本です。あまりにも可愛かったので、思わず手に取った一冊。

「地下鉄」。ジミーという台湾の絵本作家のものです。
盲目の少女が地下鉄に乗って、旅をする話。途中、地下鉄だったはずの
場所がトピアリーの迷路になったり、りんご畑になったり、
秋の森になったり・・・

多分地下鉄とは、迷路とか闇とか、未知の世界を象徴しているのでしょう。
最後に少女が見出す「希望」に、こちらも心がほのぼのとしてきます。

最後のリルケの詩が印象的。目を閉じて、聞いて見たい詩です。
・・・・・・・。


今を生きずに いつを生きるというの
すべての色は 音にかわり 香りにかわる
すべての色は 限りなく美しい音色で応えてくれる
たとえ本を読むことができなくても
木々の間をぬけて吹く風が ページをめくり
私に 優しく物語を きかせてくれる
そして 人の命を 花のようにつみ取る 死さえも
もはや 私の目を つみとることはできない

(リルケ「盲目の女」より)


秋の読書リストに加えてみてはいかがでしょう!!



書くこと

2005年07月13日 | 本はともだち
「書くことは、ひとつの治療形態である。」

最近読んだ、O.G.スミスの著作「ザ・ベストセラー」で使われていた引用の一文。

「わたしはときおり、文章を書くことも作曲することも絵を書くこともしない人びと
はどうやって、人間特有の状況下で必ずや抱えることになる狂気、鬱病、パニック
障害を回避しているのか不思議に思う。   ---グレアム・グリーン---」

7月に入ってブログの更新が滞っていることを忘れていた私は、今日の不動産関係の
会合で数名の方から指摘を受け、「はっ」と思い、「ひえ~っ」と思ってしまいました。

グレアム・グリーンの言葉のように、私も困難な状況を抱えているときは文章を書く
事で発散するタイプなのですが、しばらくそれを必要としなかったということは
どうしてか?

そんなの必要ないくらいハッピーだったから、なんてことはなく、ただぼーっと
仕事に流されてしまったというのが実情です。
確かに仕事で忙しくしていると、色々なことを考えなくてすむ。
いやいや、その時の仕事の事、例えば段取りとか、プレゼン方法等等は考えて
いるわけですが、そういうのって終わった後から思い出しても何考えていたん
だか覚えていなかったりします。
覚えてなければ、何も考えていなかったのと同じじゃ~ないですか。
これでは、脳の退化に拍車がかかって、いかんいかん。

そんなわけで、今日は飲み会で遅くなってしまったけれど、ちょっとがんばって
書いてみましたよ。

そうそう、前出のO.G.スミスの、「ザ・ベストセラー」、前に読んだ「女優の
条件」と同じ作者ですが、やはり面白いのです。
今度は出版業界におけるサクセス過程&没落過程が描かれており、女性の見方とも
いえる主人公の描かれ方に、好感を感じたのでした。
働く女性におすすめの本。

「アタマはスローな方がいい!?」

2005年05月08日 | 本はともだち
最近、なんだか生活がスローです。
特にこのゴールデンウィークは、ひどかった。
朝は10時ごろ目覚め、朝食をゆっくり取っていると、続けて昼食も取ることに。
ゴロゴロしていると日が暮れて、あっという間に夕食の時間。
食べてばっかり。
飲んでばっかり。
気づくと、久保田の一升瓶がカラに。

当然ですが、入浴後に体重チェックすると、見たことのない数字が表示されて
いるではありませんか。ああやばい。一体どうしたらよいのだ~

そうだ、マラソンランナーやエアロバイクで、脂肪を燃焼させるのだ。
やっとゴールデンウィーク最終日に気づき、ジムで半日すごしてみたりするものの、
やはり手遅れ?うっ、スローすぎ。

先日、そんな私にぴったりの電話がかかってきました。
「ご予約の本が入ったので、来てください。」
そして手にしたのが、「アタマはスローな方がいい」です。
動物行動学の著述者、竹内久美子さんの新作です。

まず本の装丁を見ると、キレイな緑のグラデーションで、ジャングルが描いてあり、
その中に隠し絵のようにおさるさんやゴリラさんが描かれています。
うーん、癒し系の本かな~

ちょっと待って。この絵の中の二人の人影の体位は一体ナニをしとるのじゃー?
ページをめくって目次を見ると、
「オスたちの切実なる競争」「メスたちの止まらない煩悩」などとなっており、
本の前半はちょっとエッチな内容になっています。
ここで詳しくご紹介したいところですが、まーちょっと表現しがたい内容となって
おりますので、、、

なぜかそんな部分はあっという間に読めてしまうもので、後半も勢いで読めてしまう、
この辺は編集の巧妙なところでしょうか。

それはいいとして、なぜアタマはスローな方がいいのか。
この本の中では、呑み込みが遅い人、つまりトロい人(つまり私ですね)も、
まんざら悪くないのだ的なことが書かれています。
ショウジョウバエの記憶に関わるたんぱく質の中には、記憶を抑制させるものが
ある事が分かっているそうで、一発でモノを覚えるのを阻止しようとしている、
要するに、何回も挑戦して、様々なケースを分析して、覚えていくようになって
いるというのです。

まさに、実践派。ショウジョウバエ、偉い。

でもショウジョウバエかあ。
なんだか救われないなあ・・・


「女優の条件」下巻

2005年03月10日 | 本はともだち
突然ですが、やっぱり図書館っていいな~

一人の時間を過ごすには、もってこいの場所です。
ほとんどの人が一人で来ているので、静かだし。
あらゆる年代の人が、本を読んだり居眠りしたり、思い思いの時間を
過ごしています。

最近は、インターネットで事前にどの図書館に何の本があるのか検索
できるので、目当ての本が入手しやすくなりました。
これに気づく前は、適当に書棚から気になった本を借りていたものです。

前置きが長くなりましたが、オリヴィア・ゴールドスミスの著書
「女優の条件」も、適当に手に取った一冊でした。
上下巻に分かれていて、文庫本サイズで一冊の厚みが2.5センチある
長い小説ですが、ストーリーの面白さもあって、下巻も一気に読んで
しまいました。

3人の新人女優の顛末が描かれていて、それぞれの人生はとんでもない方向
に展開。一人は全身整形したのがマスコミに知られて、女優として失脚、
でも整形を担当した医者と第二の人生を踏み出して、それなりの幸せをつか
み、もう一人は弟との恋仲が疑われるが実は兄弟じゃないことが判明、やはり
女優はやめて牧場経営の道に進み、これもハッピーエンド。
もう一人は、新人賞を受賞。女優として勝利を収めたと思いきや、ステージ
上で、射殺されてしまいます。しかも、病院に運ばれたときニューハーフ
だったことが判明。

という、めちゃくちゃなストーリー。
そもそも、何で私はこの本を読んでみたいと思ったかというと、なにか前向き
な気持ちになれるサクセス・ストーリーが欲しかったから。
ありきたりですが、幸せって、どうしたらなれるの?な~んて思ってしまう
今日このごろ、いろいろな本を読んで幸せについて考えてみようじゃないの!
って感じだったんですね。

3人の顛末を見ると、幸せってなんだかな~と思います。
極端なケースとはいえ、女性として完璧に美しく、ハリウッド女優になって
全世界に認められ、美のカリスマとして崇められることがそんなに幸せか?
お金持ちになって、ガードマンと家政婦とプール付きの大きな邸宅に住むのが、
そんなに幸せか?
そんなことないのですよ~と、この本は言っているのですね。

人生で手に入れたいほとんどのものを勝ち取ったかに思えても、その瞬間から
すべてを失っているのでは?それは、孤独ですよ~。つまんないですよ~。
ってことみたいです。

そもそも、幸せは、何かモノを手に入れることではないのでしょうね。
こんな風になれなければ、幸せじゃないっていうのもダメダ~メです。
「女優の条件」によると、幸せになるための条件には、こんなことが
あるようです。
・本当に自分に合った生活が送れること。それはビジネスで成功すること
とは関係ないかも。
・人の役にたてることに、喜びを感じられること。特に家族と友人は大切に。
がんばろうっと。


女優の条件

2005年02月18日 | 本はともだち
「女優の条件」→今読んでいる本のタイトルです。

それぞれ恵まれない環境にあった3人の女優が、ハリウッドで成功
していく姿を、芸能ジャーナリストの視点から描いた物語。

これが結構面白くて。3人が一体どうやって成功の階段をのぼりつめて
いくのか気になって、読み出すと止められないのです。
電車の中などで読んでいるんですが、目的地につくのがあっという間。

考えてみれば、怠け読書(=カンタンな本しか読めない・読まない)
の私が夢中になって読めるというのも、すごいことです。
上巻は、文庫本サイズで、本の厚さが2.5cm。電車の中で片手で読んで
いると、手がわなわなしてきそうな厚さです。でも、そんなのおかまいなし。

一体どうして、読みやすいのか?せっかくなので、少々分析を試みると、

1.ストーリーが単純に面白い
2.著者・訳者の文章力が優れている
3.親しみやすい文で書かれている

特に、この小説の場合、3の親しみやすい文章に負うところが大きいような
気がします。どんな点が親しみやすいのか?私の少ない読書経験から言うと、
セリフが多い・登場人物の感情描写が多い・物語が展開するスピードが速い
などではないでしょうか。

そこで、最近流行っているブログのことを考えたりして。
ブログは大体、私はこんなことを考えているっていう内容のものが多く、
これって、ストーリー性はあまりないものの、親しみやすい文章なんですね。