しろくまのいえ

しろくまのいえのまわりでおこるさまざまな出来事をつづってゆきます。

14歳からわかる生活保護

2013-09-18 23:01:12 | 
若者たちへのメッセージも含まれたタイトルだったりもするので、
本の前半は「餓死せず生きれる方法があるんだよ」というメッセージが
わかりやすくつづられています。
たしかに、親に捨てられたり、親がいない子供たちは、お金に困っていることが多いし
それでも、生きてゆくためには必要な生活最低限のことを整えないといけないという
ことに納得しました。

そして、世界の生活保護についても触れています。

以下本文より~
ーーー諸外国では「恥ずかしい」という思いは日本と比べてどうなんでしょうか?
 やっぱり濃淡はあっても「国からお金をもうら」ということに関しては、恥ずかしいという思いはあるようです。
それで、海外の政府はどうしているかというと「恥をかかなくてもよい制度にしよう」と努力をしているわけです。
 例えばドイツだったら、2005年までは社会扶助(日本の生活保護にあたる制度)と失業扶助(失業者を対象とする生活保護に似た制度)と失業手当の3つが合ったのです。失業手当はどちらかというとうけやすいですよね。日本で言う雇用保険と同じで、もともと保険料を払っていた。だけど失業扶助と社会扶助は何も負担していないのに受け取っているという負い目があった。
 それで、失業扶助と社会扶助をすべて変えてしまったんです。「求職者のための基礎保険制度=失業手当Ⅱ」というものです。働ける人たちが社会扶助や失業扶助を受けなくてはいけないのに、社会的原因がある、個人の責任ではなくて社会の責任だと。それで、失業手当てが支給される期間が終わった人に「失業手当Ⅱ」が受けられる形にしたんです。第Ⅱステージの失業手当です。それで、これは公的扶助とは違うから、あなたはたまたま失業状態にあるわけだから、遠慮なく受けていいんですよって制度にしたわけです。
 「失業手当Ⅱ」の受給者捕捉率は現在90%です。飛躍的に制度の利用者が増えた。しかし、ドイツ人は非常に論理的で、給付額が爆発的に増えるとわかっているので、この制度には「就労に対する努力」をくっつけているわけですね。だから、「失業者Ⅱ」を受けると、職業訓練を受けなければならない。場合によっては、一定の職業訓練コースを終えて働いてもらう。だた、日本と違って職業訓練のメニューが100以上あるんですよ。だから自分が好きな訓練を受けられる。
 日本だったら、失業して職業訓練を受けるといったら、みんな一律でパソコンから一律でワードからエクセルという感じですよね。必要最小限の資格にはなるけれど、パソコンができるからってすぐに終了に結びつくとはいえないですよね。
 ワンパターンなんですよ。ドイツには園芸や喫茶店、シェフになりたい人のコース、さらには、メディアの映画製作部門
などもあります。ドイツはいわゆるマイスター制度がある国なんですね。