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古賀春江の全貌@神奈川県立近代美術館 葉山館

2010-11-08 | イベント

古賀春江(1895-1933)たぶん誰もが学生時代美術の教科書に掲載されていた一枚の絵に釘付けになったに違いないこの人の作品
(自分との出会いは「素朴な月夜」だったが...。世代によって掲載内容も変わるようだ。)
女性名だが本名は亀雄(よしお)といい福岡久留米市の寺の坊主の長男として産まれた。
17 歳で画家を志して上京し、キュビスムやシュルレアリスムなど、同時代のヨーロッパ美術に学び、二科会を主舞台として大正から昭和の初めにかけて活躍した。
38歳の若さで、他界したが生まれてすぐに神経過敏症になりそして右目を失う。晩年は、強度の神経痛、進行性麻痺(脳梅毒)病魔との戦いであった。
ふくろうをたくさん飼ったり、丸善で洋書を大量に買い込んだりするなど、奇行が目立った。しかし友人には恵まれ慕われていたそうだ。
彼には好江という妻がいたが、彼の女性遍歴もかなりのものだったらしい。
彼のこれらの事は、あまり触れられていない。カタログにもただ「病死」とあるだけで、言及した記述は無い。

さて、彼の作品とは、以前(2001年)東京駅近くにあるブリジストン美術館で偶然観た「古賀春江 創作の原点」以来の再会である。
教科書で観たあの強烈に脳裏に焼き付いていた作品「素朴な月夜」が、この目でまた見られる。
ずいぶん前から駅のポスターなどで、葉山で開催することを知っていた自分はこの開催日を待ち侘びていた。
開催は9月18日からで、すぐにでも行きたかったのだが葉山までは行くとなるとそれなりに気合いを入れて行かなければならず、そのタイミングを失っていた。
しかし、11月3日 文化の日は、なんと!入場料が無料との情報を聞きこれはいくしかない!!と今回の再会と相成った次第。



最寄り駅の逗子までは、やはりそれなりの距離である。鎌倉の先が逗子駅だったのは、当日知った。
駅前からバスで揺られ20分ほどで、神奈川県立近代美術館 葉山館に到着






一色海岸の高台に建つ 神奈川県立近代美術館 久しぶりの海だ あいにく富士山は見えなかった。

彼の作品は、晩年までカメレオンの様に変化する。
色々な画家や雑誌、当時の流行、文化 様々なものに影響されている。
昭和初期に、当時の日本としては斬新な作風「シュールレアニズム」を描いていた古賀。自分自信も手記に「デタラメな絵」として紹介している。

《素朴な月夜》 1929年 油彩、カンヴァス 石橋財団石橋美術館

《窓外の化粧》1930年 油彩 神奈川県立近代美術館蔵

《海》1929年 油彩、カンヴァス 東京国立近代美術館蔵

全貌展だけあって、彼の初期の作品から、スケッチ、詩編まで展示していてかなり気合いの入った展示内容だった。
以前東京で観た「創作の原点展」よりも展示点数が多く充実していた。これで入場料無料!!
申し訳ないので、関連グッズをたくさん購入してしまった。

右端は、2001年  ブリジストン博物館で開催された「古賀春江 創作の原点」展のパンフ

こうして、再会出来た事に感謝!!


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