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本格的な春の訪れを告げる「木棉花」

2010年04月03日 20時51分52秒 | 台湾日記

日本ではもう多くの場所で、すでに桜が開花し、お花見を楽しまれていることと思います。

日本では、桜の花を見ると「ああ、春が来た」という実感がわくのではないかと思いますが、台湾ではちょっと季節感が違います。

台湾の桜は、早咲きの緋寒桜(ヒカンザクラ)が中心であるため、1月ごろにはもう咲き始めるのですが、いくら台湾とはいえ、その頃はまだまだ寒く、春はまだ遠い時期です。
本格的に春が来たなぁ、という3月から4月ごろになると咲く花には、台湾では「木棉花」があります。

 

木棉(標準中国語で「ムーミェン」、日本語読みでは「キワタ」)は、日本ではあまり見かけない植物だと思います。
鮮やかなオレンジ色で肉厚の花が、それまで枯れ木のようだった木の上方に突然のように咲くのは、桜の淡い色が春の色だと思っている日本人にとっては馴染みのないもので、最初は何なのかわかりませんでした。

この木棉は街路樹としてよく植えられており、この時期にはあちこちの道路で、まるで柿が実っているように花が咲いている光景が見られます。
最初はびっくりして、少し不気味にさえ感じたこの「木棉花」ですが、慣れてしまった今は、これを見ると春の訪れを感じるようになりました。

 

羽根突きの羽根のような形状をした花は、開花してしばらくすると地面に落ちます。
花は高いところに咲くので、咲いているときはあまり細かく観察できないのですが、落ちた花を見ると、ちょっと椿に似ている花だということがわかります。

この「木棉」は、名前の通り、綿毛のついた種子が実って、実際にそれを集めて枕や布団の詰め物として使えるそうです。
街路樹にたくさんこの木が植えられているということは、種子が実る時期になるとたくさんのワタができるということで、街中がワタワタ状態になります。
それが困るといって苦情を言う人もいるようですが、それでもたくさん植えられているところを見ると、台湾の人たちに愛されている木なのだなぁ、と思うのです。(尾)


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