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万歳!ヤニ・ツェンが全英女子オープン優勝、メジャー三勝目の快挙!

2010年08月02日 03時46分15秒 | スポーツ

(これこそ「台湾之光:台湾の誇り」。台湾出身で、海外で活躍するプロ・スポーツ選手はほとんどが「単打独闘(孤軍奮闘)」。選手生活の経費は実家が捻出、選手は血の出るような努力を重ねてのし上がる。ヤニ・ツェン選手もそんな一人だ)

台湾出身でアメリカのLPGA女子プロゴルフツアーで活躍するヤニ・ツェン(曾雅妮)選手がまたやってくれた。今年最後のメジャータイトル戦、全英女子オープンで優勝し、21歳にしてメジャー三勝目の快挙を成し遂げたのだ!
台湾時間の1日夜に行われた最終日、ツェン選手は二位に4打差の12アンダーでスタート、スコアを一つ落としたものの11アンダーでトップを維持、同じ組で回ったオーストラリアのキャサリン・ハル選手が1打差で追うと言う大きなプレッシャーを受けながら、終盤もパープレイを維持して逃げ切った。

(ヤニ・ツェン選手はドライバーの飛距離が長く、バーディー奪取率が高い。ダイナミックなフォームだが、難しいコースの全英女子オープンでは飛ばし屋ぶりは封印した)

ヤニ・ツェン選手は三日目を終わって、「優勝は上がりの4ホールで決まる」と予言していたが、最終日の終盤の4ホールは見ていて胃が痛くなるような展開だった。1打差のリードを保ちながらも、15番では1メートルもない決定的なバーディーチャンスを逃す。16番でも1.5メートルほどのバーディーチャンスをはずした。どちらかでスコアを一つ伸ばせれば、残りの2、3ホールしかなくなったハル選手はお手上げだったはず。マッチプレーの様相となり両選手とも極度に緊張する中、17番ホールはツェン選手はかろうじてパー。ハル選手はカップをなめてはずれる惜しいバーディーパット。見つめていたツェン選手は思わず大きく息を吐いた。

(最終ホールの三打目。クラブハウスに向かって打つが、グリーン奥に外れた)

(最終ホールのグリーンに向かう。観衆に手を振る姿は国際舞台に慣れた有名選手だ)

最終ホール。短いロングホールで、バーディーは当たり前というボーナスホールだ。日本の上田桃子選手もこの日はイーグルを奪っている。しかし、緊張している二人はティーショットからトラブル。ハル選手は右の深いラフ。ツェン選手にいたっては左のバンカーに捕まった。通常なら楽にツーオンできる二人が、ハル選手は二打目でグリーン右に。ツェン選手はバンカーから横に出すだけ。ツェン選手の三打目はグリーン奥にはずしてパーしか狙えない状態。しかし、ハル選手の三打目もカップを通り越してかなりの距離を残す。ツェン選手は四打目でようやくグリーンに。しかし1メートル以上残した。ハル選手が四打目でねじ込むと大逆転の可能性もあったが、これははずれてすべてはツェン選手のパーパットが入るかどうかにかかった。そして、この微妙なパットをツェン選手が落ち着いて決めて、メジャー三勝目を手に入れたのだ。優勝が決まると、仲がいいという日本の上田桃子選手や韓国の選手が駆け寄ってシャンペンをかけて祝福した。

(慎重に芝目を読む)

(グリーン奥のエッジからのパット。いまいちよらなかった)

(最後のパットに挑む。この距離、微妙だ)

(仲が良いという日本の上田桃子選手もグリーン傍で見守る)

(パーにまとめて優勝を決めると思わずキャディーと抱き合い、涙)

(涙をこらえながら観客に手を振る)

終盤の4ホールは結局、両選手ともパープレイだった。正直言ってツェン選手がいつ崩れるかとハラハラした。ものすごいプレッシャーだったはずだからだ。しかし、ツェン選手はぎりぎりのところで踏みとどまり、その精神面での大きな成長を内外に知らしめた。ツェン選手は優勝インタビューで、ハル選手をたたえながら、「すごいプレッシャーで、疲労を感じた」と話し、ほっとした表情を見せた。

(優勝インタビューを受けるツェン選手)

(流暢な英語で応対する。韓国勢が席巻するLPGAで台湾の存在感を示す)

ツェン選手は2008年からLPGAツアーに参戦、一年目にいきなりメジャータイトルの全米女子プロ選手権で優勝、今年はクラフト・ナビスコ選手権と全英女子オープンの二つのメジャータイトルで勝ち、21歳にして四大大会のうち三大会を制したことになる。すごい活躍ぶりだ。
そんなツェン選手、はっきりとものを言う若さも魅力。台湾でもLPGAの試合を行いたいと政府に申し入れたこともある。政府はこれにあいまいな態度を見せ、ツェン選手から批判を浴びたことも。ツェン選手の実力を高く評価する中国大陸や日本からスポンサーをかって出ようと言う声も少なくないという。台湾では優秀なスポーツ選手が、資金と環境面での優れた待遇を条件に外国に引き抜かれることもある。当然、国際大会ではその国を代表することになり、ヤニ・ツェン選手にそのような噂が出たことも。先のサッカー・ワールドカップでサムライブルーが日本を盛り上げたように、スポーツの好成績は国民の一体感を強める。中華民国政府もまず、スポーツの底辺拡大から真剣に取り組むべきだと思う。(U)

※ ヤニ・ツェン選手優勝の動画の報道です。上田選手も映ります。
  http://www.youtube.com/watch?v=TP6J1GXWyH0&feature=related
  http://www.youtube.com/watch?v=ELo3AEuecNE&feature=related
※ 中国語インタビューもある報道です。緊張したときは江やS.H.Eの歌を歌って気を紛らすと話しています(笑)。
  http://www.youtube.com/watch?v=2X9tdETNRbw&feature=related

 



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