宝塚歌劇の本拠地・宝塚大劇場(兵庫県宝塚市・2550席)の観客数が今年度100万人を割り込みそうだ。
阪神大震災があった1994年度以来16年ぶりで、興行主の阪急電鉄歌劇事業部は「景気低迷の影響が大きい」と分析する。来月7日までの花組公演で観劇と託児施設利用とのセット割引を初めて実施するなど、ファンの呼び戻しに懸命だ。
同劇場では年間約460公演があり、建て直した92年度以降、100万人を割ったのは阪神大震災(95年1月)で約2か月半休演した94年度(96万人)のみ。
人気演目「ベルサイユのばら」を上演した2001年度は110万人、06年度は112万人を動員するなど、チケットの入手が困難な公演もしばしばあった。
ところが修学旅行や企業の福利厚生利用が減り、長引く不況が追い打ちとなって、07年度以降は100~101万人で推移。A席(5500円)とB席(3500円)は94年から価格を据え置き、期間限定で学割やシニア割引を実施したほか、今年度は全5組が観劇者向けにビンゴゲームを行ったり愛用品をプレゼントしたりしてファンサービスに努めたが、これまで約80万人にとどまっている。
今回の割引は託児施設利用(3800円)とチケット代の合計額から2300円を値引きするもので、子ども1人を預けてS席で観劇する場合、計1万1800円が9500円になる。「若いお母さんに歌劇を見てリフレッシュしてもらおう」と、子育て中のスタッフが発案し、鉄道駅や宝塚市内の幼稚園や保育園などにチラシを置いた。
(2011年2月12日19時24分
読売新聞)
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