9月に変死した大阪府門真市の田代悠里子さん(当時17)に対し、6月に重傷を負わせたとして姉の田代恵里子容疑者(21)と交際相手の梅崎大吾郎容疑者(30)が傷害容疑で逮捕された事件で、田代容疑者が大阪府警の調べに「梅崎容疑者が妹に、けがの理由を『自分で転んだり、階段から落ちたりしたなどと言え』と命じていた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。府警は梅崎容疑者が悠里子さんに日常的に暴行を加え、口止めしていたとみている。
捜査1課によると、両容疑者は6月10日、自宅にいた悠里子さんに殴るけるの暴行を数十回加え、急性腎不全や肺水腫など約9週間の重傷を負わせた疑いがある。悠里子さんは約1カ月間入院していたが、父親や医師には「自分で転倒した」「車にはねられた」などの説明を繰り返していたという。
悠里子さんは9月11日、自宅で倒れているところを父親に発見され、12日未明に死亡した。死亡の直前、医師らに「自宅の階段から落ちた」と説明したが、不審に思った病院側が門真署に通報。府警はこの際も悠里子さんが事実と異なる説明をしていた可能性があるとみている。
捜査関係者によると、両容疑者は3~4年前に出会い系サイトで知り合った。約3年前から門真市内のマンションで同居を始め、悠里子さんが父親と兄と暮らす家との間を行き来していた。梅崎容疑者は悠里子さんに日常的に暴行を加えていたことを認めているといい、悠里子さんは同容疑者に丸刈りにされたこともあったという。
大阪府中央子ども家庭センター(寝屋川市)によると、悠里子さんは2008年5~9月に4回にわたり暴力を受けたとみられる傷があったとして、同9月、門真署からセンターに要保護児童通告があった。センターは09年1月まで悠里子さんに5回面談したが、その都度「自転車に乗っていたら電柱にぶつかった」「単車ではねられた」「見知らぬ人に殴られた」などと説明されたという。
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