■ BARCRYS PREMIER LEAGUE 2007/2008 |
マンチェスターU(2-0)チェルシー ・前半48分 テベス(マンチェスターU) ・後半44分 サハ (マンチェスターU) 【PK】 |
■ チェルシーインテル化への道・・・ |
モウリーニョの電撃退団後、後任グラント体制で向かえたビッグ・ゲーム、マンチェスターUvsチェルシー戦が行われました。
スタメンは、右記の通り。チェルシーは、シェフチェンコの1トップのような形でした。この試合、いくつか気になった点をピックアップしつつ進めていきます。
◆ シェフチェンコがFWの軸?
現在、ランパード、ドログバ、カルバーニョと離脱者の多いチェルシーですが、ドログバに変わってスタメンに名を列ねてプレースタイルが大きく変わっていた選手がシェフチェンコでした。昨シーズン、オーナーのお気に入りの選手としてチェルシーに加入したシェフチェンコでしたが、いまいち持ち味を発揮することの出来ぬままシーズンを終了して、オフには移籍の噂もありましたが、まるで、水を得た魚のように縦横無尽に動いていました。持ち味のスピードを生かしたドリブルや縦への動きなど・・・しまいには、CKまで自分で蹴っていました。
◆ SBの攻撃参加
この試合、明らかに攻撃面での前任者との違いが現れたのはSBの攻撃参加の度合いでした。モウリーニョ体制時、両SBはあまり高い位置まで上がりません。敵陣深くまでSBが切れ込んでクロスという形をとらず、両ウィングがその役割を担っていました。ところが、この試合、A・コールがガンガンサイドを駆け上がり攻撃参加をしていました。元々、A・コールはこのようなプレースタイルで、アーセナルやイングランド代表でプレーしていましたし、彼の持ち味ってのを発揮出来たと思うのです。後半10人になっても容赦なく攻撃をしていた感もありましたけど(苦笑)
◆ モウリーニョ・チルドレン
前述の離脱中の3人と他数名、モウリーニョが重用した選手がいました。皮肉なことにその中の3人がいない試合で、選手達のプレーは良くも悪くも大きく変わりました。モウリーニョのサッカーは、簡単に言えば、「勝利至上主義」的なスタイルだと思うのです。つまり、リスクマネージメントをしっかりして守備の整備をしっかりする。そして、ウノゼロで面白くないと言われようともきちんと勝利する。その中で別の面白さというのを表現していたと思うのです。勝利の中にある喜びみたいなものです。それに伴い、非常に組織の機能性を重要視していたと思うのです。それを具現化出来る選手こそがモウリーニョ・チルドレンだと思うのです。例えば、そのモウリーニョの方針に納得できなかったロッベンはレアルに移籍してしまいましたしね。
ところが、この試合、チームのオーガナイズ度は、非常に低下していました。最低限の戦術(きまりごと)のみで、あとは選手がかなり自由にやっていたように見えました。
多少の色眼鏡とワイドショー的な視点(笑)で見ていたからだと思いますけど、攻撃面において明らかに自由度が増したというか好き勝手やっているというか・・・
■ 守備面の整備は出来ないグラント |
◆ 試合雑感 - 試合をぶっ壊した主審
マンチェスターU | チェルシー |
GK ファン・デル・サール DF エヴラ DF ファーディナンド DF ブラウン DF ヴィディッチ MF ロナウド MF ギグス MF キャリック MF スコールズ FW ルーニー FW テベス | GK チェフ DF A・コール DF フェレイラ DF ベン・ハイム DF テリー MF マケレレ MF エシアン MF J・コール MF ミケル MF マルダ FW シェフチェンコ |
まず、前半ロスタイムでのチェルシーの1失点目。
相変わらずセットプレー(CKからのユナイテッドの二次攻撃)でテベスにニアサイドに入られやられました。見ていた私もテベスのマークをしていませんでしたけど(笑)それをきちんと見て左足のアウトにかけて右サイドからクロスを入れたギグスは凄いって改めて思いました。もういい歳なんですけどね・・・よく動くし。
ただ、ミケルが退場なった前半30分過ぎくらいまで思った以上にチェルシーは新体制でよくやっていたと思いました。アウェイのオールド・トラッフォードでの試合とは思えないほどアグレッシブな試合展開でした。立ち上がりこそユナイテッドに押し込まれていましたが、その内に試合の主導権は五分五分になりました。
ちなみに、この試合の主審の判定は酷かった・・・ミケルのあれは退場にするには厳しい。仮にモウリーニョが監督だったら、試合前に“口撃”もありイエローだったと思うのです。むしろ、後半のJ・コールの後方からのスライディングの方がレッド出てもおかしくなかった・・・まぁ、あれでレッド出されていたら2人退場劇ってことになったので、主審もその辺は考えたんでしょうけど、その他にも試合を通じてのジャッジに整合性がなかった・・・だから、後半も11人でチェルシーが戦っていたならば、試合はどう動いたか分からないと思いましたし、むしろ、最後まで11人対11人の試合を見たかった。それにより、グラントの指揮官としての能力を推し量ることが出来たと思うのです。ただ、前半のチェルシーを好意的に見れば、次のフルハム戦は楽しみですね。気持ち半分は、お手並み拝見という感じと共にチームがリニューアルするか?それとも崩壊するか?という悪戯な楽しみなんですけどね(笑)
◆ フェレイラ - ベンハイム
この試合、チェルシーの4バックは右図のような並びでした。相変わらず、ベンハイムやってしまいました・・・後半にPA内でPKを与えるファウル。全然、中澤、闘莉王の方が良いように思えます。なんでこんな選手を出しているのか・・・ベレッチはベンチにも入っていませんでしたし、アレックスも一応ベンチにはいたのですが。
この試合、チェルシーの右サイドを明らかに狙っていたファーガソン。さすが!でしたね。ただのジジィじゃねぇ~な・・・と。つまり、試合を見る目ってのがあるってことです。初めは、右SBのフェレイラの問題かな?と思っていたのですが、友達と電話で話ししながら見ていたんですけど、結局「フェレイラ - ベンハイム」というチェルシーの右サイドのDFラインを狙っていた。逆に言えば「テリー - A・コール」の側を避けて攻撃をしていたということです。
■ チェルシー、インテル化への道 |
◆ 組織と個
一つ仮説ですが、チェルシーの選手の個々スキルは間違いなく世界トップレベルです。(一部選手除く)
そういう選手を生かすサッカーってのも大事だと思うのです。現在の欧州のチームは、「個ありきのチーム」ってのがあります。つまり、チームの戦術が個の選手の能力に依存している。例えば、インテルなんかその良い例でしょう(笑)
負傷者が有り得ないくらい続出のうえチャンピオンズリーグのフェネルバフチェに敗れてマンチーニ監督に批判が出ていますが、名物会長モラッティは、次のように語っています。
調子に乗れない戦いが続くインテルだが、マッシモ・モラッティ会長は審判を下す時ではないと周囲に呼びかける。「怒る時ではないし、審判を下す時でもない。今はどこが悪いのか理解する事だけが大事だ。」 「欠場者の多いディフェンスに問題を抱えており、ヴィエラもまだ離脱中だということを忘れてはいけない。最も残念だったのはマイコンの退場だった。不当な判定だよ。悪意のあるファールではなかったと思う。だが、その後苦しくなったのは間違いない事だ。」 引用元:Goal.com - 周囲の落ち着きを求めるモラッティ会長:「審判を下す時ではない」 |
さすがモラッティ器が違う(笑)
アブラモビッチもインテルやちょっと前の銀河系最強軍団と呼ばれたレアル・マドリーのように好きな選手を連れてきてスーパースターを多く抱えたチームを作りたいのであれば、現場監督への信頼をすることも必要です。
まぁ、モラッティとアブラモビッチ会長としての歴史が違いますので、前者は親父さんの代からインテル一筋、勿論、モラッティもキチガイっぷりを発揮していますけど、きっとそれも含めてインテリスタは「またか・・・(苦笑)」というサポーターからの“色~んな意味での”理解度も違うでしょうけどね(笑)
それと次期チェルシーの監督候補の噂が色々と出ています。でも、こういう映像見ちゃうと勘ぐるのは私だけではないでしょうね・・・ファンバステンかぁ~。そうなると玉突き人事起きそう。
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この試合では悪い意味での『自由に』でしたねー。
スタメン、サブの配置、選手交代、どれを見ても監督としてそれ程能力が無いのがわかった試合でした。
グラントは今まで選手の何を見てきたのか・・・。
何よりも実績のある次の後任監督を待つばかりです。
こんばんは。
グラントは繋ぎでしょうね・・・
オーナーが選手だけでなく、監督もスター的な良い監督を連れてきたいって思うのは当然の願望かと・・・。
ただ、個人的には、あれだけの能力の高い選手を戦術にガッチリ当てはめない形ってのにも興味あったりします。
こんばんは。
選手が素晴らしくても監督がダメならだめでしょうね。
まぁ、逆もしかりですけど・・・
こんばんは。
ファンデルサールですか?!
それだったら、面白くない~(笑)
次期監督候補でしょうw
この試合はもう少し新生チェルシーの本領を見てみたかったですよね。私もあのレッドの判定で試合が壊れてしまったと思っています。
「アブラモビッチ氏のチーム内への発言権が大きい内はしばらくチェルシーに大きなタイトルが見込めない」というのが、私の予想です。監督とフロントの仲が悪い(方針が違う)チームは、強くなりませんし、スターばかりではチームが成り立たないことは、以前他国の白いチームが証明したはずなのですが、今後のチェルシーはその二の舞となってしまいそうで怖いです。
「モウリーニョチェルシー」を高く評価している私にとっては本当に残念です。
こんばんは。
おっしゃる通り、オーナーの現場への介入のし過ぎってのは、総じて良い結果になりませんよね。それに気づくか?ロシア人オーナー。