Nice One!! @goo

観たい映画だけしか観てません。今忙しいんでいろいろ放置

『ブラック・スワン』 (2010) / アメリカ

2011-05-13 | 洋画(は行)




原題: BLACK SWAN
監督: ダーレン・アロノフスキー
出演: ナタリー・ポートマン 、ヴァンサン・カッセル 、ミラ・クニス 、バーバラ・ハーシー 、ウィノナ・ライダー

公式サイトはこちら。


公開日に行きたかったんですけどねえ・・・。 風邪引いちゃいまして。
仕事も学校もありまして。
(一応家もか (^_^;) )
いつものように無茶なスケジューリングが出来なくて、今日になりました。
ですがこれは人気作品だから、水曜レディースデーだとか、土日祝日には行かなくてよかったかもです。 
普段映画観ない人がわさわさやってくるんで、ウルさくてしょうがなさそう。 
集中して観てほしい作品だし、できれば人が少ない日に行きましょう。
情報は事前に全てシャットアウトして鑑賞することをお勧めします。
予告編以上のもの、ありましたね。
存分に楽しみたい人は、余計な感想は読まないこと!  それに尽きます。
ですのでまだ未見の方はここでお帰り下さいませ~  ネタばれと言われても責任取れないし困りますので。












ダーレン・アロノフスキー監督の前作『レスラー』においては、
闇雲にしか前に進めない、ランディというレスラーを通じて、
「自分を偽らない」ことにより自分自身を昇華させていく人間を描いた。
そして本作『ブラック・スワン』では、
自分を偽れないと思ってきた主人公が二面性のある「白鳥の湖」に抜擢されることにより、
自分が今まで持ち合わせていなかった正反対の側面を引き出すことにより、
昇華していく、ということを描く。


つまりはこの2作品、2つ揃って1つになる。
ラストなどはまさに、方向性は違えども、伝えたいことは同じだったんですね。
ラストの解釈ですが、ここは分かれるところでしょうね。
額面通りにストーリーを受け取ってもいいんでしょうけど、 監督は観客に委ねたようにも思えます。
本作、『レスラー』と対で鑑賞することによって、監督の哲学としてうなずけるものが大いにあるように感じました。
まだの方はぜひ! 黒鳥の前に鑑賞して下さい。





表現者になるということは、時に自分自身を超えないといけない場面がある。
どれだけ自分を壊せるか。
壊しても耐えられるものだけが、真の表現者たるものとして世に認知されていくのだろう。
ニナは白鳥としてはパーフェクトであったけど、黒鳥としては足りないものがあると
自分でも認識し、それを出せないことが苦悩であった。
指導者であるトマはニナに、
「自分を解放しろ。 自分自身を遮るものは自分のみ」と説く。
自分を縛っているものから己自身を解き放つ時、初めてその時、それまでの自分を超えた表現者になれると。


ニナは完璧にこなすことに対しては応じられるものの、
その自分を崩すことに足を踏み入れることができない。
それは彼女の生育環境にも大いに原因があることがわかってくる。
母親から刷り込まれてきた、有形無形の圧力や、それからくる様々な節制は、
よきバレリーナを作るためにはごく真っ当なことではあるのだけど、
ニナにとっては形を変えた「呪縛」となってしまう。


そしてニナは自分が持ち合わせていない「漆黒の部分」を見事に表現しているリリーと出会ってしまう。
彼女の存在がニナを別の局面へと追い込んでいく過程も興味深い。
ダンサーとしてのリリーの力量にはまるでこの映画では触れられていない。 
むしろ、リリーの人間性にのみニナは囚われていく。
自分にないものを持っている、それが完璧な表現者になる上での憧れでも羨望でもあり、試練でもあった。


ただ・・・。
自分のポリシーとは正反対のことをしていくのはよほどの覚悟がないと出来ないこと。
リリーの場合、ニナがどんなに逆立ちしたってできない小悪魔的魅力、男が誘惑されてしまう女そのものであったから、
ニナにとっては、それを自然に出せとトマに言われることはどんなにか苦痛であったことだろう。
自分も知らない自分自身を見つけること。
それは未知の世界でもあるし、苦痛に満ちたものかもしれないし、
今まで築いてきたものを捨てないといけないこと。
しかしながら、それをやってのけた時に、超えた自分でしかできないパフォーマンスが待っていたとしたら。。
自分は、自分を超えることに挑戦するだろうか。
超えた後に何が待っていてもやるだろうか。


芸術家に自殺が多いのも、
自分を超えた後に待っていたものがあまりにも過酷だったからなのかもしれません。
自分を追求するあまりの破滅。
自分を1度葬り去らないと、新たな自分など出るはずもなく、
だからこそ破天荒な人生が芸術家に多いのもわかるような気がします。
しかしその破滅こそが、美そのものである可能性も非常に高いとするならば。
その誘惑に耐えられるだろうか。
男を、周囲を誘惑しろ! とトマに言われた言葉がそのまま、
自分自身を破滅させていく誘惑への入り口となっていたようにも思えて仕方がありません。


自分が憧れていたベスという存在になりたくて、
彼女の「念」を思わず身につけたところが既にもう、ニナ自体が誘惑に魅入られていたのかもしれませんね。
その、ニナ自身が一流の表現者として尊敬していたベスにおいてでですら、
「己の葬送」に失敗してしまった。 
今思い返すと、それを目の当たりにしたニナは、
ベスからも、嫉妬に満ちた呪いのトゥシューズを履かされてしまったのだろうか・・・ と。
それほどまでに女の嫉妬は毒々しいものなのでしょう。 実際のバレエ界がそうかどうかは知りませんが、
女の世界は大抵どこも同じです。
自分を応援してくれるはずの声がある一方で、自分をせせら笑ったり欺いたりするような
幻覚が見えるほどの妄想に囚われること、それも現実世界ではあることなのです。
ニナは自分自身という存在がもはやどこにあるのかわからないほどの狂気に包まれながらも、
2つのスワンを完成させていきます。




それにしてもとにかくすさまじく、素晴らしい映画でした。
それぞれのキャラクターがきちんと役割を与えられ、完璧に理解してこなしていましたし。
そして、違う側面を写し出すという意味で、多用されている「鏡」の効果ですね。
自分の影を写し出す、悪魔を引き出す効用でした。
バレエ小物なども使い方が巧みでしたね。
ナタリーもバレエの習得は本職のバレリーナでない分大変だったと思いますが、
バレエの技量についてはとやかく言う必要はないように思います。 文句なしの主演女優賞。
ストーリーにきちんと合った演技。
真の表現者たるもの、それに見合う苦悩を引き換えにできるかどうかということなのです。



★★★★★ 5/5点







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48 Comments

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みみさん (rose_chocolat)
2011-11-05 23:44:19
そうですよね。 1人の人間が崩壊していってしまう訳ですから。 観ていてキツいかもしれません。
それほどまでに芸術家は大変なのかなとも思う訳です。
男性の目から見た女性、確かにそうですね。 これは芸術という観点なので、あまり性差別は感じませんでした。 というか性差も芸術の重要な要素なんですよね。 そこをうまく出していました。
返信する
だんだんつらくなってみました (みみ)
2011-11-03 16:57:50
 見た後に残るこの気持ちって…。数日後に夫と車ででかけた途中にランボーみたんですね、あのドンパチ、ガガーンという戦闘シーンや殺戮シーンにも似た「ここまで追い詰めないで」感でした。
 夫いわく運転中に眠くなると困るので大音響の映画がいいらしい。

 ラストコーションをみたときにも感じたのですが、男性が女性をイメージしてつくるとこんなかんじになるのかと。女性がつくったものではないという印象が強かった。

 トラバ受けれないけど、こちらにはいれさせてくださいね。
返信する
さいしょさん (rose_chocolat)
2011-10-20 08:37:02
いえいえ、だいじょぶですよ~。
正解でした (^^)
返信する
すみませんでした! (さいしょ)
2011-10-19 08:18:00
↑のコメント、名前『しょ』が消えちゃってましたね(汗)
よく確認せずに投稿しちゃっててごめんなさい出した!
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さいしょさん ・・・だよね? (rose_chocolat)
2011-10-19 01:26:55
でいいよね?? (^_^;)

凄かったですよねー。 緊張感が。
人間の表と裏、だけでは語れないものがありました。
リリーは存在してたんでしょうかね。ここは語れそうな気がします。
返信する
やっと見れました! (さい)
2011-10-17 11:26:19
昨日、やっとDVDで見れました。
久々に見終えた後の充足感と疲労感を味わえるすさまじい優秀作でした。

ニナとリリーの性格・性質の違い対比も良く描けていたし、不快感を感じさせてしまうほどの二ナ神経質さも良かった。
自己解放と狂気が交錯して最後は真の黒鳥へと昇華させられた時のニナが一瞬見せる恍惚の表情。ゾクゾクしました。
返信する
とらねこさん (rose_chocolat)
2011-07-03 03:32:02
共感ありがとうございます(^-^)

私もレスラー大好きなんですよね~。
同じってわかってるんだけど、それでもぐいぐい引き込まれちゃいました。
返信する
 (とらねこ)
2011-06-27 18:32:49
こんにちは、roseさん
納得の感想です。共感!
『レスラー』が大好きだったので、途中から「オヤ、同じだぞ」なんて思いながらワクワクしました。
このテーマだったら、何度でも見たいかも。
スポ根モノって結構好きです。
返信する
ななさん (rose_chocolat)
2011-05-29 06:46:24
本当は、レスラーがバレリーナに恋をする、という1本の映画にしたかったそうです。
でも分けて正解ですよね。
どちらも濃いもん(笑)

分けても、どちらも存分に楽しめたところに、
監督の力量を感じましたね。
もちろん俳優陣も存分に演じましたし。
返信する
なるほど~ (なな)
2011-05-24 21:40:38
「レスラー」と対になっているのですね,この作品。
芸術やスポーツで自己を昇華させる壮絶な物語ですよね・・・どちらも。
どちらの作品もそうですが
主演の俳優さんも腹を括ってのめり込んで射ますよね、作品に。
だからこそ,お二人ともアカデミーの舞台で高評価を受けたのもうなずけます。
返信する
まてぃさん (rose_chocolat)
2011-05-22 20:33:22
ぜひ、『レスラー』ご覧ください。
わかると思います。。。

美を追求するあまりに、死んでしまった芸術家は多いですよね。
美の完成は、芸術家の希望でもあるけど、同時にまた新たな美を求めないといけなくなる。
それが果たしてその人にとって幸せなんでしょうか。。。 
そのために死ねたら本望というなら、もう止められないですけどね。

ヒルズ! ありゃりゃ。
もっと空いてるとこ行けばいいのにー(笑)
返信する
こんにちは (まてぃ)
2011-05-22 20:07:54
「レスラー」未見ですが、この監督さんはそういう方向なんですね。
芸術家はさらなる高みを求めるあまり、自分自身を追い詰めて、
時として自分を破滅させるほどになるんですね。因果な商売です。
>しかしその破滅こそが、美そのものである可能性も非常に高いとするならば。
>その誘惑に耐えられるだろうか。
美を追求するものなら、そちら側に足を踏み入れてしまうのでしょう。
日曜日のヒルズは満席で、席が前の端っこだったんで、見づらかったのが唯一の心残りです。
返信する
テクテクさん (rose_chocolat)
2011-05-17 04:37:07
>「自分の生き方を譲れなかった」

『レスラー』も本作も、そこなんですよね。
それしかできない、無茶しちゃいけない、けど無茶する(笑)

これは破滅、なのかな。 やっぱり。
夢を達成するまでには、破滅しないといけないくらい我が身を削り、
達成すると抜け殻になってしまいそうです。
返信する
yukarinさん (rose_chocolat)
2011-05-17 04:35:17
これで主演女優取れなかったら、一体何で取ればいいのか!? 笑
去年の同賞よりも数段格上でしたね。

風邪はだいぶ治りました! ありがと~
返信する
TB&コメントありがとうございました♪ (テクテク)
2011-05-16 13:21:18
こんにちは
この映画は「レスラー」とは切り離せない部分が多々ありますよね

そしてどちらも
「自分の生き方を譲れなかった」
という所は共通していましたし…

プロフェッショナルな仕事を愛してしまった為に
至福の時を迎えると同時に
破滅の時も迎えてしまった主人公の姿には
人生と価値観の重みを感じずにはいられませんでした
返信する
こんにちは♪ (yukarin)
2011-05-16 12:42:10
おお~満点ですね!
本当に素晴らしい作品でしたね。
ナタリーの演技には圧倒されました。
主演女優賞は納得ですね。

体調のほうはいかがですか?
返信する
BC。さん (rose_chocolat)
2011-05-16 04:47:13
風邪はだいぶいいです。 先週は死んでたー

>某歌劇団出身者がいるのでエピソードを聞かされた事がありますが、
>とてもじゃないけど、ネットでは言えないです・・・。

去年だったか? 週刊誌で、いじめ問題が発覚してた例の歌劇団だよね。
首謀者がいけしゃあしゃあと、表舞台の公演の舞台に立ってるようで、訴訟沙汰? にもなったのにそれはないでしょうと思うけどね。
まあ私は、女だけのあの歌劇団には何ら興味はないから、どうでもいいっちゃいい話ですが、
被害者が浮かばれなさすぎですよね。
こういう話をうやむやにするからいけないのに、臭いものに蓋的なあの歌劇団の体質って、
東電と同じじゃんとかって今更ですがw

お知り合いにいらっしゃるんですかあ・・・。
なーんか複雑ですよね。
私も女が多い職場は好きじゃないし、そういう所にいた時は、
対策として、妙に馴染み切らないようにしてました(笑)
返信する
女の世界。 (BC)
2011-05-15 23:34:47
rose_chocolatさん、こんばんは。
風邪はもう大丈夫?

親戚に某歌劇団出身者がいるのでエピソードを聞かされた事がありますが、
とてもじゃないけど、ネットでは言えないです・・・。
女の世界で成功するには越えなければいけない壁が
外にも内にも幾重にもあるのでしょうね。
返信する
itukaさん (rose_chocolat)
2011-05-15 21:19:20
実は個人的にACタイプの方が苦手なのです。
これはお話だったし、きちんとオチもついていたので構いませんでしたが・・・。

でも、「危うさ」こそが、芸を彩っている部分もありますね。
ただし鑑賞するに限ります。。。
実際関わるとなったら私は遠慮するかなーー。
返信する
悠雅さん (rose_chocolat)
2011-05-15 21:17:12
そんなに混んでないシネコンだったとのこと、本当によかったですね!
やっぱりこれは誰にも邪魔されずに観ないと損ですよーー。

>表現者の側から見れば、清純と官能を説得力を持って演じる必要がある

この正反対を完璧に持ち合わせないといけない訳ですからね。
それはそれはナタリーもご苦労されたと思います。
ナタリーご自身がどちらかというとこの役に近いじゃないですか。 いろいろ考えながら演じたんだと思います。

>未熟な素材を完成形に仕向ける必要があるなら、
>自分が手を加えることなんて何てことない、という感じのヴァンサン・カッセル

それもクリエイターの在るべき姿でしたね。
敢えて、半分を持ち合わせていないニナを起用したのも、
会得することによって生じる化学反応を期待したのかな、とも思ったりして。
化学反応こそ、最大に予測不可能な訳ですから、クリエイター的には面白くて仕方がない。
しかしながらこの結末はトマにとって、どうだったんでしょうね。
返信する
はらやんさん (rose_chocolat)
2011-05-15 20:51:27
>表裏というか、まったく違うタイプの主人公ではあるんですけれど、伝えたいことはいっしょでした。

終わり方が、レスラーと同じ!!! って、震えましたね。
真っ白になって、灰になるまで燃え尽きて・・・。
私がニナの母だったら何と言うかな。 やっぱり、「もうやめなさい」って言ってしまうかも。
その先に何が待っているのか。 続き観てみたいですよね。 レスラーも。

>ある意味、自分が本当にしたいことへ自分をすべて捧げられるかどうか、ということ
>その道を究める人というのは、そこまでやらなくては到達しないのかということなのでしょうか。

逆に考えると、そこまでしたくなることに出会えたことは、彼らは幸せなんじゃない?
たぶん監督もだけどね。
仕事でそこまでできるってすごい。 ライフワークというよりも、ライフそのものだからこそこだわるんでしょうね。
返信する
tomocoさん (rose_chocolat)
2011-05-15 20:47:42
>自分を見失ってしまうんじゃないかっていう不安とか、
>逆に何が自分なのかっていう混沌とした思いは誰の中にもある

このままの自分でいいのか? とか、
自分には何が足りないのか? なんてことは、結構日常的にも考えたりするわけですよね。
芸術家でなくても、仕事とかしてると特に。
よりよい自分でいたいと誰しもが思う訳ですから。
自分を変える、などと簡単に言葉では書けますが、
本当にそれをしたことがないと、その大変さはわからないと思います。
いつもの自分でいることはどんなにか楽なことか。
しかしそのままでは先には進めない。
そこでどうするのか。
これは皆の物語でもある訳です。
返信する
アダルトチルドレン (ituka)
2011-05-15 17:54:46
外国映画のヒューマン系はこういうの多いですよね。
過保護な親との関わりが、あんな風な人格障害の子供となり
不安感が強くなるほど、自己破壊行為に走っちゃう。
そういう危ういニナだからこそ、最後で達成した“完璧な踊り”に、みんな感情移入するんですね。
今後、この監督から見が離せない^^
返信する
水曜公開、って… (悠雅)
2011-05-15 17:22:42
女性たちに観てくださいと言わんばかりですね。
確かに、レディスデー午後の客筋の酷さに辟易したことがありましたが、
幸いにしてこの作品は、公開日初回のわが近所のシネコンは、さして混んではおりませんでした(っていうか、TVドラマ関連の邦画やアクション大作以外は大抵こんなもの…)。喜ぶべきか悲しむべきか。

さて。
今より少々若い頃に舞台を観た時には、御伽噺的に捉えていて、
単に、可愛そうな白鳥が意地悪な黒鳥に苛められる、というように受け取ってしまったんですが、
思えば、表現者の側から見れば、清純と官能を説得力を持って演じる必要があるんですものね。
並大抵の力量では、どちらも半端になってしまいますね。
そのあたりも含めて、ナタリーは全てをとても好演していて、オスカー獲得は当然だと思いました。
自分の求める作品を作るために、未熟な素材を完成形に仕向ける必要があるなら、
自分が手を加えることなんて何てことない、という感じの
ヴァンサン・カッセルもよかったです。
返信する
こんにちは (はらやん)
2011-05-15 17:17:29
rose_chocolatさん、こんにちは!

>方向性は違えども、伝えたいことは同じだった
まさにそうですよね。
表裏というか、まったく違うタイプの主人公ではあるんですけれど、伝えたいことはいっしょでした。
ある意味、自分が本当にしたいことへ自分をすべて捧げられるかどうか、ということなんですよね。
その道を究める人というのは、そこまでやらなくては到達しないのかということなのでしょうか。
アロノフスキー監督の映画への取り組み姿勢も同じなのかな。
返信する
満点ですね☆ (tomoco)
2011-05-15 14:05:41
roseさん、こんにちは!

まさしく「表現者の苦悩」でしたね。
>自分を追求するあまりの破滅。

凡人には想像を超える次元のお話だけど、
自分を見失ってしまうんじゃないかっていう不安とか、
逆に何が自分なのかっていう混沌とした思いは誰の中にもあるよね、とも思いました。

ダーレン・アロノフスキーの世界、どっぷりと堪能しました~♪
10年ぶりにまた腰くだけになっちゃいました(笑
返信する
maru♪ちゃん (rose_chocolat)
2011-05-15 08:08:44
>真の芸術家というのは、
>絶対に現状の自分に満足しないんじゃないかと思います。

ですね。現状に満足し切った芸術家の作品からは勢いがなくなります。
常に新しい、違う自分を出したくて、でも思ったように出せなくて、
苦悩の中で沈んでいく人や、逆に突破していく人。
様々な方法がありますが、芸術を楽しんでいる芸術家はあまり見かけたことはないかな。。

「完璧」っていうのもまさに芸術家ならではのテーマで、
それを求めるがあまりに自分や自分の周囲が崩壊する人も実際多いし。
でもそれでもいい、完璧を求める、と、言っちゃうんだろうねえ。
魔力とでも言えばいいのか。
ニナもあれでたぶん満足だったんじゃないでしょうか。
返信する
おー! 満点★ (maru♪)
2011-05-15 02:49:51
roseさんこんばんわ♪
TB & コメントありがとうございました!
今回もリンクなしのコメントのみでごめんなさい(涙)

これはすごかったですねぇ・・・
バレエ映画ということではなくて、これは芸術家の話なんですよね。
勝手に思っていることなんですけど、真の芸術家というのは、
絶対に現状の自分に満足しないんじゃないかと思います。
常にパーフェクトを目指しているけれど、じゃあパーフェクトって何?と思うと、
それはもうその人の中で納得できるかどうかってことであって・・・
となると発表されている作品はダメなのかというと決してそういうことではなく・・・
上手く言えないんですけど。
それでもパーフェクトを求めていくと、ニナのようなことになるのかなと・・・
だからやっぱりあれはハッピーエンドなんですよね。

プロレスが苦手なので未見なのですが『レスラー』見てみようと思います。
あと『レクイエム・フォー・ドリーム』も!
返信する
にゃむばななさん (rose_chocolat)
2011-05-15 02:34:50
>作品賞も監督賞も取ってほしかったです。

そうですね。
そちらでもよかったように思います。
脚本賞(ってありましたっけ?)なんかでもいいと思いました。
返信する
KLYさん (rose_chocolat)
2011-05-15 02:33:21
あのママンも凄かったですね。
考えようによっては、娘が大成していくことが怖かったようにも思えてきます。
ナタリーお疲れ様ですほんと。。。

>『少女たちの羅針盤』
まさかどっかのTOHO行かれたんですか?
土日のシネマズデーはやっぱ地雷だぁねえ。
おっさん2連発食らってるし。。。
巨体のおっさんが映画館で隣に来たら嫌だよねえ。
返信する
ひろちゃん (rose_chocolat)
2011-05-15 02:01:42
>確かにrose_chocolatさん、厳しいしσ(^◇^;)
ほほっ・・・ (^。^)y-.。o○

これ予告編と全く同じ内容だけだったらたぶん★3点台にしたと思うんだけど(笑)、
そこから予測不可能な領域にまで引き上げた所がすごいよね。
幾通りにも結末を予測できるパターンで面白い。

ヒルズの初日とかって自分的にはありえないなあ・・・。
特に女性客に人気作品はね。 まず避けます(笑)
別のところで落ち付いて観たいw
返信する
ノルウェーまだ~むさん (rose_chocolat)
2011-05-15 01:56:49
バレエされてる方は、ナタリーのバレエシーンがどういう風に見えるのかがわからないけど、
本業と異なるものを完璧に会得して、商業ベースで採算取るレベルまで持って行くこと自体がもう神業でないと無理なだけに、
その部分でも大いに評価されてよいと思います。
ナタリーでしかなし得ませんでした。

『レスラー』、違うアプローチだけど、納得できるものがあると思うよ~。
ぜひぜひ。
返信する
柊さん (rose_chocolat)
2011-05-15 01:53:53
はい、感想は極力観る前は目に入れない方が
よいよ~。
楽しんできて下さい~
返信する
こんばんわ (にゃむばなな)
2011-05-14 22:03:15
個人的にはこの映画に主演女優賞だけでなく、作品賞も監督賞も取ってほしかったです。
特に監督賞はダーレン・アロノフスキー監督の方がトム・フーパーやデヴィッド・フィンチャーよりもはるかに上だと思いましたもん。
返信する
Unknown (KLY)
2011-05-14 21:22:37
バレエに対するニナの純粋さ、それはきっと母親によって培養されたものなんだろうけども、自分の手で自らを培養する術を知らなかったのかも。ただ彼女の純粋さゆえに、その感情が府に向かった時も凄まじいものがあるんだなって。だた最終的にニナはそれすらもコントロールしてしまうけれど。
物凄い剥き身の感情をナタリーに当てられたようで、もうただ見入るのみでした。

P.S.今日『少女たちの羅針盤』観に行ったら、開始から終了まで会場に響き渡るいびきでねるおっさんがどっかにいまして…。更にとなりの席のオヤジは大して面白くないところでも体揺らして大声で笑うもんだから煩いわ、椅子はぐらぐら揺れるわでもう最悪。人生で最悪の映画鑑賞状況でしたよ…
返信する
うわ~~ (ひろちゃん)
2011-05-14 20:32:19
rose_chocolatさん、久々の満点だ~
そして感想も長く、熱い!(笑)
絶対に好きだと思った(笑)

確かにrose_chocolatさん、厳しいしσ(^◇^;)
ナタリーの演技は、圧巻でしたね(*_*)
映画もすごい、素晴らしいにつきます!

そそ、ヒルズで鑑賞したら、やはり、すごい
観客で、2回も携帯のムーブ音が鳴ったのよ~
やっぱり、気が散りました(T^T)
こういう作品は、集中力途切れるような環境では、観たくないよね・・・
rose_chocolatさんは、遅れての鑑賞で
正解だったみたいですね(^_-)-☆
返信する
満点なのね (ノルウェーまだ~む)
2011-05-14 17:35:38
roseさん、こんにちは★
ナタリーの踊りといい演技といい、圧巻でしたね!
こりゃ、満点だよね~
哲学的に「レスラー」と2つ揃って1つなのね。
まだ未見なので今度チェックしてみます。
返信する
観に行きたいですー。 ()
2011-05-14 17:08:47
こんにちは。
何事もなければ、来週の月曜日あたり、観に行きたいなあと思っています。
事前情報は何もない方がよい、ということなので、感想は自分が観てきた後に読ませていただくことに致します。
楽しみです~(*^^*)
返信する
latifaさん (rose_chocolat)
2011-05-14 16:35:37
私結構、『レスラー』って好きだったんですよねー。
あれはもう、レスラー一色なランディがもう、何と言われようがまっしぐらってところが魅力だった。

これは、たどりつく形は違えど、自分が追い求める場所へと進んだ話だよね。
その結果引き返せない場所までニナは行ってしまったけど。。
あのあと彼女はどうなっていくんでしょうね。
返信する
Unknown (latifa)
2011-05-14 16:30:53
roseさん、こんにちは!
うん、うん、レスラーと本作と通じるものがありましたよね。こういう内容は好みだわ~

ここには、うなっちゃった!

>芸術家に自殺が多いのも、 自分を超えた後に待っていたものがあまりにも過酷だったからなのかもしれません。
自分を追求するあまりの破滅。
自分を1度葬り去らないと、新たな自分など出るはずもなく、だからこそ破天荒な人生が芸術家に多いのもわかるような気がします。
 すごい納得
返信する
マリーさん (rose_chocolat)
2011-05-14 16:21:53
そっか、『レスラー』が今一つだったのね~。
何か、ラストの持って行き方が同じかなって思いました。
こちらの方がより複雑に、掘り下げて深化させた感じですね。

『レスラー』へのアンサームービーとでも言えばいいのかな?
それとも、『レスラー』で言い足りなかったことをここで言い尽したような。
いろいろ考えがあって、これは面白いですね~。
返信する
けんさん (rose_chocolat)
2011-05-14 16:19:42
どうもありがとうです。
またどうぞよろしく^^
返信する
メイマームさん (rose_chocolat)
2011-05-14 16:19:22
本作、バレエやった方は、また別の思い入れがあるようですよ。
ぜひぜひ。
語って下さいな。
(ちびっと、怖いかもしれませんけど。。。)
返信する
実は・・・ (マリー)
2011-05-14 14:40:08
こんにちは~~
私、『レスラー』がイマイチ心に響かなくて・・・あの生き方に否定的すぎたのかなぁ
・・。
でも、こうして読ませていただいて
あちらとこちらで“対”というroseさんの指摘になるほど~って思いました。

ラストの彼女の表情に(恍惚とした)拍手でした。ナタリー凄い!
でもママ役の方も素晴らしかったし・・・
ストーリーと演技者が揃って素晴らしい作品でした。
もう1回観たいです~。
返信する
Unknown (けん)
2011-05-14 10:13:04
TBさせていただきました。
またよろしくです♪
返信する
では是非 (メイマーム)
2011-05-14 09:58:39
正直ちょっとホラーな部分にびびって腰が引けていましたが、読ませていただいて(ネタバレ部分は薄目でちらちらくらい・笑)行こうと決心しました。
3~7歳までバレエやってて、病気の為やむなくリタイアしたのですが、もし病気してなかったら、今頃バレエ団の先生やってると思います。独身で。
いやいや、幼くしてバレエ団の先生達から唯一素質があると見込まれていたので(親は自慢だったみたいです)・・・
運命のいたずらでバレエとは縁が切れてしまいましたけどね。
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まっつぁん (rose_chocolat)
2011-05-14 06:10:59
そ~お?
ワタシ厳しいですかね?

最近、めんどくさいので、よかったのしか記事書かないからさあ。。
★4.5とか結構あるけど。
まっつぁんはこれ何点よ?
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きた~! (まっつぁんこ)
2011-05-14 06:07:29
久々の満点 5/5。
厳しいroseさん(笑)の満点だから間違いない!
みなさん観に行きましょう!!
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