とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

9月のラボ便り その1

2023年09月05日 | ラボ便り

9月のラボ便り その1

皆様こんにちは。
9月に入り、暦上では秋になりましたが、まだまだ暑い日が続きそうですね。
引き続き熱中症には気をつけていきましょう。

今回のラボ便りでは、「卵子の成熟」についてお話します。

卵子には「成熟卵」と「未熟卵」があります。
「成熟卵」は、受精の準備が出来ている卵子
「未熟卵」は、受精の準備が出来ていない卵子です。
「未熟卵」は、体外受精・顕微授精で精子と出会わせても受精が起こりません。

卵子はその成熟度によって、
GV期→M I期→M II期という順に時期が変化していきますが、
受精が可能な成熟卵はMII期のみです。

体内の卵子は、最初はGV期の状態です。

卵子が入った卵胞が、
卵胞を育てるホルモンであるFSHの影響を受けて発育し、
十分に発育した際に起こるLHサージ(排卵を起こすホルモンLHの大量分泌)の影響を受け、
GV期の卵子はM I期、M II期と成熟します。
そして、LHサージの影響で排卵が起こり、
卵管内で精子と出会うと受精が起こります。

体外受精・顕微授精の場合は、
排卵して卵巣から卵子が出てしまうと、
卵子を体外に取り出せませんので、
排卵が起こる前に採卵手術を行います。

卵子の成熟は受精の為に必須ですので、
LHサージをしっかり起こすためにブセレリン点鼻薬や、hCG注射を用います。

次回は「9月のラボ便り その2」に書かせて頂きますね。


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