石黒 佑弥(阪神5位)投手(JR西日本出身)
蔵の入団前評価:☆☆(中位指名級)
それほど凄みのあるボールを投げ込む投手ではありませんでしたが、精度の高い制球力を誇っていたので評価した選手です。あとは、武器になる変化球が習得できるかどうかが、一つ鍵になるのではないかとみていました。そんな石黒選手の1年目は、一軍で 3試合(3回1/3) 防 5.40 と、即戦力にはなりえませんでした。一方の 二軍 では、40試合 4勝4敗10S 防 3.50 と、数字的には可も不可もなしの成績です。それでも二軍では、クローザーなどを担っていたことが伺えます。
もう少し数字を細かく観てみると、36イニングで被安打は37本。被安打が、投球回数を上回ってしまっています。いつも言うように、二軍での被安打率の目安は80%以下。それだけに、二軍相手でも総合力ではやや苦しかったことが伺えます。四死球は16個で、四死球率は 44.4% 。四死球率の目安は、投球回数の1/3(33.3%)以下で、三振が多く取れる選手でも、40%以下ぐらいが許容範囲になると思います。元々コマンドの高さを評価していた選手だけに、このへんは残念な数字ではありました。しかし、三振は39個と投球回数を上回っており、決め手の部分では悪くありませんでした。むしろアマ時代に心配した、決め手の不足といった部分は改善できていたことがわかります。被安打・四死球が多く出塁を許してしまったので、投球回数以上に三振を奪えても、防御率は 3.50 と平凡な数字に終わりました。ちなみに防御率は、先発ならば 3.00以内、リリーフならば 2.50以内 ぐらいが一軍への目安になります。そういった意味では、ここでも開きがあり、一軍での登板が少なかったことも頷けます。
被安打率・四死球率・防御率 と物足りなく、来季一軍を狙えるところまで来ているのか?と言われると微妙ではあります。高卒4年目でのプロ入りで、大学卒ルーキーと同い年。そういった意味では、1年ぐらいはファームでの育成もありだと思いますが、そういった意味では来季は勝負の年になってきます。ことルーキーイヤーとしては、及第点の1年目ではなかったのでしょうか。
蔵の印象:△ (もう少しやれると思っていた)
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