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ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2022年ルーキー回顧19 山田 龍聖(21歳・JR東日本)投手

2022-12-02 14:12:23 | 状況説明

山田 龍聖(巨人2位)投手 (JR東日本出身)

蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)

 

高岡商時代は、優勝した大坂桐蔭を最も苦しめた投手として印象に残っています。JR東日本に進んでからも、3年目には主戦に成長。まだ高卒3年目の若さを残す投球ではあったものの、一年ぐらいファームで漬け込めば、ローテーション投手に成長できるかもという期待も込めての ☆☆☆ でした。

そんな山田投手の一年目は、一軍での登板は無し。二軍では、9試合(19回2/3) 0勝2敗 防 8.69 と結果を残せず。三軍では、8試合(21回)に登板して、1勝1敗 防 1.71 と安定していました。二軍でも三軍でも、ほぼ投球回数には、差がありませんでした。

二軍での成績をもう少し詳しく観てみると、19回2/3イニングで被安打は23本と投球回数を上回ります。二軍での被安打率の目安は、80%台で一軍を意識でき、70%台で一軍定着を狙えます。それが投球回数を上回っているということは、二軍でもまだまだ苦しかったことが伺えます。四死球は25個と被安打以上に多いのは問題かと。四死球率の目安は、投球回数の1/3(33.3%)以下になりますが、三振が多く取れる投手ならば40%以下ぐらいまでが許容範囲です。投球回数を上回るということは、これが100%を越えているということで、基準の3倍以上であることがわかります。三振は12個で、1イニングあたり 0.61個 と少なめ。だいたい 0.65~0.70個ぐらいが平均だと思いますが、先発ならば0.8個以上のペースで奪えていると、決め手があるといった目安になります。リリーフならば、0.9個以上でしょうか。これでは、防御率が8点台だったのも頷けます。

フェニックスの映像を見る限り、小さめなテイクバックから繰り出す140キロ台のボールは相変わらず魅力的です。ただし、投げ終わったあとバランスを崩すなど、制球力に大きな不安が生じていることが伺えます。しかし、三軍では21回で7安打、被安打率 33.3% とボールの威力で圧倒できていたことがわかります。四球率(死球が含まれていないのか?)は、52.4% と悪いものの、これも二軍成績に比べれば半分ぐらい少ないです。奪三振は投球回数を遥かに上回っており、二軍と三軍の違いはあれど、同じ選手の成績とは思えないほど。過ごした時期の状態の違いなのか? 精神的な余裕なのかは定かではありません。

ファームで一年ぐらいはと思ったのですが、この内容だと二軍で数字を残すことが来季の目標でしょうか。ことドラフト2位で入った選手としては、想像以上に厳しかったなというのが率直な感想でした。ボールは良いものを持っているので、来季の飛躍を期待したいところです。

蔵の印象:△ (かなり厳しい1年目となった。

 

 

コメント
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