2006年初頭、バンダイでもコナミでも無いタカラが送り出した完全オリジナル特撮作品、それが“魔弾戦記リュウケンドー”でした。ミクロマンを力を入れて取り上げているホビー誌“クアント”にも紹介されましたが、その記事には“タカラ初の実写特撮”と紹介されていました…おいコラ編集部、貴様らそれ以前にタカラが作った実写特撮“電光超人グリッドマン”を知らんのかァァァッッッ!!!と話が横道に逸れましたが、とにかくここ数年は特撮作品と行ったらバンダイオンリーだったので、コナミからオリジナル特撮“超星神シリーズ”が立ち上がった時同様に、期待していた人も多かったんじゃないでしょうか?
各方面に公開された情報によると、主人公リュウケンドーはルーキーの青い剣使い、パートナーのリュウガンオーは先輩の赤い銃使い、そして武器に“魔弾キー”と呼ばれる鍵を差し込み様々な能力を発揮…これを聞いて誰もが「これは良い仮面ライダー剣ですね」と言ったものです。まぁあっちは鍵では無くカードでしたが、それに関しては私も同意権でした。しかしこれが放送されるまで色々と紆余曲折があったらしく、例えば放送が開始される以前に全話の撮影が終了していたり、放送枠が中々決まらず暫くの間宙ぶらりん状態だったとか。私はリュウケンドーの事を知った時、てっきり当時土曜日の朝八時に放送中だった“トランスフォーマー ギャラクシーフォース”の後番組になるとばっかり思ってたんですけど、実際には日曜の朝七時になりました。まぁその結果、朝七時リュウケンドー→七時半マジレンジャーからボウケンジャー→八時仮面ライダー響鬼からカブト→八時半ゾイドジェネシスと二時間ぶっ続け視聴タイムになった訳ですが。あ、去年の春先から十月まで、朝の六時半からガイキングもあったっけ。
で、第一話を見た感想ですが…良い意味でスゲェの一言でした。頭の悪い表現で恐縮ですけど、素直に感じた事を一言で表したら実際にそうなるんだから仕方が無い。最初に現れたCGで描画された遣い魔の群れ、そしてDr.ウォームの生み出した初の昆虫魔獣(実際にはこいつ以前に魔獣は現れていた可能性もあるのですが)レプトリリックス、こいつがまた異様に気合の入ったフルCGで描画されており、さらにこいつとリュウケンドーのCGを駆使した戦闘がまた熱い!第一話&第二話と言ったら、最初だけに普通より予算を多く投入して作られるものです。ですがリュウケンドーの場合、話が進んで行く内に着ぐるみ魔獣こそ出てきましたがハイクオリティなCGも健在で嬉しかったです。特に敵幹部“血煙伯爵ブラッディ”の作り出した巨大メカ“マジューキ”、こいつ一回限りの登場キャラにしてはムチャクチャ気合の入った出来でした。他にも同じくブラッディ謹製の攻撃衛星と戦ったシーン、聞いた話によると劇場版仮面ライダーカブトの宇宙シーンよりも素晴らしい出来だったとか。超星神シリーズなんか、等身大戦と巨大戦とでクオリティに大きな差が出ていた(巨大戦は本当に素晴らしかったのにねぇ…残念)のに、リュウケンドーの場合はCGを必殺技エフェクト以外に使わない着ぐるみ魔獣戦でもダレる事なく見られたものです。
ちょっと横道に逸れますが、特撮でCGをふんだんに使った映像作りと言ったら近年ではGAROがありますが、あれはどちらかと言うとCG寄り…ぶっちゃけCGに頼りすぎ感があったと思います。だから、リュウケンドー位のバランスがちょうどいいと思います。
でストーリーの方ですが…私はメインライターが武上純希と聞いて最初は不信感をあらわにしました。と言うのも、私はこの武上純希が嫌いなライターだからです。事の発端は1997年度の戦隊シリーズ“電磁戦隊メガレンジャー”、これでもう見るに耐えないシナリオを連発してくれたからですよ。それだけでは無く翌年の“星獣戦隊ギンガマン”…本作は割とシリアスな内容だったのですが、「笑う事を強要している」様な下らないギャグを連発したシナリオを書いたり(恐らく製作者側からギャグ回のオーダーがあったのでしょうが、やり過ぎて作風に合ってなかったのです)…他にも“救急戦隊ゴーゴーファイブ”とか“百獣戦隊ガオレンジャー”とか“ウルトラマンダイナ”とか“ウルトラマンガイア”とか“ウルトラマンコスモス”とか、アニメですが“ビーストウォーズセカンド”とか“ビーストウォーズネオ”とか…枚挙したらキリが無いのでこの辺にしておきますが、これらが放送されていた90年代末期前後は本当に目も当てられない話ばかりでした。だもんだから、私を含めアンチが増えるのは当然でしょう。
でも、ここ最近の作品となるとそうでもなく、随分とマシになってきました。“特捜戦隊デカレンジャー”や“ガンスリンガーガール”でもシナリオを書いたのですが、こちらではむしろ良い仕事をしたと思ってます。でリュウケンドーの場合だと、蓋を開けてみるとストーリー的にはこれと言って問題の無い出来でした。正確に言うと、最初は無難だったけど段々良いと思える部類に入ってきたなァと。まぁ、アクアリュウケンドー初登場話の時にパワーアップに伴うイタチゴッコについて問題提起しておきながら、結局明確な答えを一切示さず投げっぱなしで終わったなんて事も有りましたが。答えは視聴者に委ねるって意図があったのかもしれませんが、過去にウルトラマンコスモスのエピソード“最終テスト”で同様の事をやってたんだから、そんな言い訳は通りません。まぁ、リュウケンドーは武上純希だけでなく、他のライターも参加してますけどね。冷静に考えてみると、プロデューサーや監督がライター陣の手綱を上手く引っ張ったのかなぁと。
そんなリュウケンドーも、前年度の大晦日にて終了しました。最初から最後まで安定したクオリティを維持し…少なくとも仮面ライダーカブトみたいに“見て後悔する”様な作りになる事は一度とてありませんでした(知人なんか、録画分を早送りで見てる位です)。ここまで書いて、リュウケンドーという作品が具体的にどんな内容なのか一切触れていませんが、それはまぁオフィシャルサイトを拝見してもらうとして、別な意味で具体的にリュウケンドーを考えてみました。つまり、“他の特撮に例えたら何になるか?”と。考えてみたのですが、結論から言うと“例え様が無い”です。基本コンセプトは仮面ライダー剣及びモードチェンジや各獣王や無駄に弾数の多い商品展開等、既存作品やバンダイ商法から様々な要素を取り入れたとしか思えないものですが、最終的に例え様が無いと言う事は、オリジナリティに富んだ作品になったと言えるのでは無いでしょうか?まぁ、商品展開はやりすぎだと思いますが…どこに行ってもマダンナックルとモバイルゲキリュウケンがダダ余りなんだよなぁ_| ̄|O|||
ではそろそろ纏めに入ろうと思います。魔弾戦記リュウケンドー、これは傑作であると胸を張って言えます。現在の停滞している東映特撮と比べる自体言語道断!スタッフインタビューによると、“特撮作るのは始めてでした、だからこそ上手く行ったんじゃないか”と話していました。本当、東映はこれ見て初心に帰って欲しいですよ。まだ見ていない人は、GYAOやレンタルDVDで是非ご覧になって下さい。頭を空っぽにして楽しめますよ。
最後に武上純希さん…あなたもグッジョブでしたよ。ただ、リュウケンドー以外の作品を書いた時と同じ様に、相変わらずキャラの性格や口調や呼び名を途中で変えちゃうのはどうかと思います…それ役者に失礼ですよ。
余談ですけど、リュウケンドーのヴォーカルアルバムCDには主題歌2種&全エンディング曲(とそれぞれのカラオケバージョン)が収録されています。ヴォーカルアルバムと言うには収録曲が少なめですが、元々リュウケンドーって戦隊やライダーと違ってキャラクターソングとか無いのでこんなもんです。でも、ノンクレジットバージョンのオープニング2種&全エンディング映像を収録したDVDも同梱されていて3000円というお値段なので、お勧めですよ。ただ、初期OPが第二期バージョンのみなのが残念…最初期バージョンじゃないんですよ・゜・(つД`)・゜・何はともあれ、リュウケンドーが好きなら抑えておくべし。
各方面に公開された情報によると、主人公リュウケンドーはルーキーの青い剣使い、パートナーのリュウガンオーは先輩の赤い銃使い、そして武器に“魔弾キー”と呼ばれる鍵を差し込み様々な能力を発揮…これを聞いて誰もが「これは良い仮面ライダー剣ですね」と言ったものです。まぁあっちは鍵では無くカードでしたが、それに関しては私も同意権でした。しかしこれが放送されるまで色々と紆余曲折があったらしく、例えば放送が開始される以前に全話の撮影が終了していたり、放送枠が中々決まらず暫くの間宙ぶらりん状態だったとか。私はリュウケンドーの事を知った時、てっきり当時土曜日の朝八時に放送中だった“トランスフォーマー ギャラクシーフォース”の後番組になるとばっかり思ってたんですけど、実際には日曜の朝七時になりました。まぁその結果、朝七時リュウケンドー→七時半マジレンジャーからボウケンジャー→八時仮面ライダー響鬼からカブト→八時半ゾイドジェネシスと二時間ぶっ続け視聴タイムになった訳ですが。あ、去年の春先から十月まで、朝の六時半からガイキングもあったっけ。
で、第一話を見た感想ですが…良い意味でスゲェの一言でした。頭の悪い表現で恐縮ですけど、素直に感じた事を一言で表したら実際にそうなるんだから仕方が無い。最初に現れたCGで描画された遣い魔の群れ、そしてDr.ウォームの生み出した初の昆虫魔獣(実際にはこいつ以前に魔獣は現れていた可能性もあるのですが)レプトリリックス、こいつがまた異様に気合の入ったフルCGで描画されており、さらにこいつとリュウケンドーのCGを駆使した戦闘がまた熱い!第一話&第二話と言ったら、最初だけに普通より予算を多く投入して作られるものです。ですがリュウケンドーの場合、話が進んで行く内に着ぐるみ魔獣こそ出てきましたがハイクオリティなCGも健在で嬉しかったです。特に敵幹部“血煙伯爵ブラッディ”の作り出した巨大メカ“マジューキ”、こいつ一回限りの登場キャラにしてはムチャクチャ気合の入った出来でした。他にも同じくブラッディ謹製の攻撃衛星と戦ったシーン、聞いた話によると劇場版仮面ライダーカブトの宇宙シーンよりも素晴らしい出来だったとか。超星神シリーズなんか、等身大戦と巨大戦とでクオリティに大きな差が出ていた(巨大戦は本当に素晴らしかったのにねぇ…残念)のに、リュウケンドーの場合はCGを必殺技エフェクト以外に使わない着ぐるみ魔獣戦でもダレる事なく見られたものです。
ちょっと横道に逸れますが、特撮でCGをふんだんに使った映像作りと言ったら近年ではGAROがありますが、あれはどちらかと言うとCG寄り…ぶっちゃけCGに頼りすぎ感があったと思います。だから、リュウケンドー位のバランスがちょうどいいと思います。
でストーリーの方ですが…私はメインライターが武上純希と聞いて最初は不信感をあらわにしました。と言うのも、私はこの武上純希が嫌いなライターだからです。事の発端は1997年度の戦隊シリーズ“電磁戦隊メガレンジャー”、これでもう見るに耐えないシナリオを連発してくれたからですよ。それだけでは無く翌年の“星獣戦隊ギンガマン”…本作は割とシリアスな内容だったのですが、「笑う事を強要している」様な下らないギャグを連発したシナリオを書いたり(恐らく製作者側からギャグ回のオーダーがあったのでしょうが、やり過ぎて作風に合ってなかったのです)…他にも“救急戦隊ゴーゴーファイブ”とか“百獣戦隊ガオレンジャー”とか“ウルトラマンダイナ”とか“ウルトラマンガイア”とか“ウルトラマンコスモス”とか、アニメですが“ビーストウォーズセカンド”とか“ビーストウォーズネオ”とか…枚挙したらキリが無いのでこの辺にしておきますが、これらが放送されていた90年代末期前後は本当に目も当てられない話ばかりでした。だもんだから、私を含めアンチが増えるのは当然でしょう。
でも、ここ最近の作品となるとそうでもなく、随分とマシになってきました。“特捜戦隊デカレンジャー”や“ガンスリンガーガール”でもシナリオを書いたのですが、こちらではむしろ良い仕事をしたと思ってます。でリュウケンドーの場合だと、蓋を開けてみるとストーリー的にはこれと言って問題の無い出来でした。正確に言うと、最初は無難だったけど段々良いと思える部類に入ってきたなァと。まぁ、アクアリュウケンドー初登場話の時にパワーアップに伴うイタチゴッコについて問題提起しておきながら、結局明確な答えを一切示さず投げっぱなしで終わったなんて事も有りましたが。答えは視聴者に委ねるって意図があったのかもしれませんが、過去にウルトラマンコスモスのエピソード“最終テスト”で同様の事をやってたんだから、そんな言い訳は通りません。まぁ、リュウケンドーは武上純希だけでなく、他のライターも参加してますけどね。冷静に考えてみると、プロデューサーや監督がライター陣の手綱を上手く引っ張ったのかなぁと。
そんなリュウケンドーも、前年度の大晦日にて終了しました。最初から最後まで安定したクオリティを維持し…少なくとも仮面ライダーカブトみたいに“見て後悔する”様な作りになる事は一度とてありませんでした(知人なんか、録画分を早送りで見てる位です)。ここまで書いて、リュウケンドーという作品が具体的にどんな内容なのか一切触れていませんが、それはまぁオフィシャルサイトを拝見してもらうとして、別な意味で具体的にリュウケンドーを考えてみました。つまり、“他の特撮に例えたら何になるか?”と。考えてみたのですが、結論から言うと“例え様が無い”です。基本コンセプトは仮面ライダー剣及びモードチェンジや各獣王や無駄に弾数の多い商品展開等、既存作品やバンダイ商法から様々な要素を取り入れたとしか思えないものですが、最終的に例え様が無いと言う事は、オリジナリティに富んだ作品になったと言えるのでは無いでしょうか?まぁ、商品展開はやりすぎだと思いますが…どこに行ってもマダンナックルとモバイルゲキリュウケンがダダ余りなんだよなぁ_| ̄|O|||
ではそろそろ纏めに入ろうと思います。魔弾戦記リュウケンドー、これは傑作であると胸を張って言えます。現在の停滞している東映特撮と比べる自体言語道断!スタッフインタビューによると、“特撮作るのは始めてでした、だからこそ上手く行ったんじゃないか”と話していました。本当、東映はこれ見て初心に帰って欲しいですよ。まだ見ていない人は、GYAOやレンタルDVDで是非ご覧になって下さい。頭を空っぽにして楽しめますよ。
最後に武上純希さん…あなたもグッジョブでしたよ。ただ、リュウケンドー以外の作品を書いた時と同じ様に、相変わらずキャラの性格や口調や呼び名を途中で変えちゃうのはどうかと思います…それ役者に失礼ですよ。
余談ですけど、リュウケンドーのヴォーカルアルバムCDには主題歌2種&全エンディング曲(とそれぞれのカラオケバージョン)が収録されています。ヴォーカルアルバムと言うには収録曲が少なめですが、元々リュウケンドーって戦隊やライダーと違ってキャラクターソングとか無いのでこんなもんです。でも、ノンクレジットバージョンのオープニング2種&全エンディング映像を収録したDVDも同梱されていて3000円というお値段なので、お勧めですよ。ただ、初期OPが第二期バージョンのみなのが残念…最初期バージョンじゃないんですよ・゜・(つД`)・゜・何はともあれ、リュウケンドーが好きなら抑えておくべし。
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