大きな世界の小さな部屋

まぁ色々とヲタ趣味に関した話題をうんたらかんたらと…あと動物ネタなんかも。

時間からの影 02

2012年01月25日 00時01分22秒 | TFその他

今回ご紹介するのは、“トランスフォーマー ビーストウォーズ(以後BW)”より“バズクロー”。当ブログでは珍しく
海外版でのご紹介となりますが、そもそもこのバズクローは1998年にアメリカで発売されるも、日本では未発売
アイテムの一つであります。つまり、海外版しかないんですね。このバズクローは二種の生物が混ざり合ったビー
ストTF“フューザー”ですが、そもそもフューザーってデザインのアクが強すぎた為か、全10体中日本で発売された
のは6体で、未発売組の内の2体“ノクトロ”と“テラゲーター”が上画像右側に掲載されています。ちなみに私がこれ
を購入したのは、当時週に一度の割合で東京に赴く生活を送っていたので、その時に輸入ショップで購入しました。


ではバズクローのレビューに入ります。前回のクイックストライク同様に、全身にふんだんにクリアパー
ツを使用したキャラクター。クリアオレンジなので、こいつ見てるとオレンジキャンディが食べたくなって
きます。本当、なんか美味しそう。さてデザインの話ですが、クイックストライクと違いほぼ左右対称で
纏まりが良く、胸部の昆虫顔が彼が昆虫に変形するTFだと分かります。が、フューザーと言うのは二
種類の生物のキメラなので、昆虫だけじゃないんですね。詳しくは後述。


ご尊顔拝見…こちらもキャンディみたいな質感の色合い…じゃなかった、歯を食いしばったBWらしい
顔つきです。でもやっぱりこのクリアの質感には触れずにいられません…キャンディ以外で例えるな
ら、発熱している様にも見えますかね?

バックカードの記載文が全て英文なので、今回は2000年にソニー・マガジンズより出版された書籍
“ビーストウォーズ ユニバース”より抜粋します。それによると彼はカマキリとトカゲのフューザーで、
ビーストモードではトゲだらけの鎌と尾の一撃で敵をなぎ倒し、毒にまみれた大顎を突き立てる攻撃
を得意とし、ロボットモードでは飛行能力を発揮し、前腕部に装着したスティレットよりイオン・ディスク
を発射し敵を麻痺させるとか。普段は寡黙で禁欲的だそうですが、いざ戦いとなると傲慢で機知に富
んだ戦士に変わるんだとか。


可動はこの時期のレギュラーサイズにしては非常に優れています。首ボールジョイント(ただしパーツ干渉により実際は
横回転のみ)、肩と肘がボールジョイント、腰回転、股関節と膝がボールジョイント、爪先が後方にのみ可動します。この
サイズのビーストTFで腰可動は非常に珍しいです、あとは手首回転が欲しい所ですが流石にそれは無理か。
大体、1998年に発売されたものだし。


武器は腕についているこの緑色のパーツ…これがバックカードに書かれていたスティレットと言うものなんでしょうか?
バックカードのイラストにはここがナイフ状になっていたので、多分これが武器なんでしょう。画像では分かり難いですが、
拳には穴が開いています。しかしこの穴…もしかして3ミリジョイントじゃね?


と思い、試しにハチェットの武器を持たせてみたらバッチリ持てました。やっぱり3ミリジョイントだったんだ…。だったら
レギュラービーストTFって、ミクロマン武器やサイバーバース武器装備もいけますね。


第2武器は左腕のシールド、武器じゃ無く付属品か。よく見ると中央の反対側に、エナージョンチップが透けて見えます。


バズクロー最大の特徴は背負った大型バックパックですが、これは着脱可能になっています。


外した状態だとこんなにスッキリ。でも意外に上半身がボリュームあるので、バズクローってマッチョ系だったのですね。


外したバックパックは、手に持たせることで大型武器になります。なんと言う大胆な武器。


鎌は開閉するので、ご覧の様に開くことも可能です。ただでさえデカいのに、こう言うハッタリの利く凶悪なギミックは大歓迎です。
ただし、根元からはこれ以上内側に動かすと、肘の部分がぶつかって不恰好になるのが勿体ない。


バックカードではこの様に持たせています。まんまカマキリの腕なので、私は上画像の様にアレンジして持たせてます。
が、よく見るとバズクローが持っているグリップが上下に伸びているのがお分かりですか?ひっくり返しても持てるんです
が、どうもこの画像だと上側グリップの方が差し込み易いんです。逆に、今持っている側はちょっとキツい。本当は上下逆
なんじゃないのこれ???


同じフューザー仲間のクイックストライクと比較…クイックストライクは全体的にパーツ数も少なく単純な構造でしたが、
バズクローはそれに比べるとかなり細かく複雑なパーツ構成なのがお分かりでしょうか?


ビーストモードはカマキリとトカゲのフューザー…でもパッと見はカマキリにしか見えませんよね?よく見ると足がトカゲ。
カマキリは四本足なのに、このバズクローは爬虫類的な二本足でしょ?そう言えば、上記のバックカードに尻尾と書かれ
ていましたね。本来カマキリに尻尾なんかありません、腰から後ろに突き出た部分は、生物学的にはカマキリの腹部にな
る筈です。が、バズクローはそれがある所にトカゲの太い尻尾があるみたいです。本来カマキリの羽はその腹部にあるん
ですが、このバズクローは背中に付いてます。カマキリの体型としては有りえないのですが、フューザーだからそうなった
んだきっと。となると、正確には上半身がカマキリで下半身がトカゲなのか。クイックストライク同様に非常に纏まりが良い
んですが、纏まりが良すぎてトカゲの要素が思いっきり隠れてしまってます。一番目立つ所にカマキリ要素が占めていて、
目立たない所だけにトカゲ要素が配されているので、その結果纏まりが良くなるのは当然ですが、それって二種のキメラ
であるフューザーとしてどうなのよ?


顔を見ると、一応爬虫類っぽい上下に開く顎があるにはあります。尚、顎は固定なので閉じられません。


背中を見てみると、さっきロボットモードで手に持っていたグリップが。これを見ても、上下で形状が若干違うのが分かる
でしょ?そしてこれはグリップだけでは無くレバーにもなっており…。


押し込むとそれに連動して両腕を外側に開きます。でも開くより、内側に閉じるか鎌を振り下ろすアクションの方が欲しかったというのは私
だけでは無いでしょう。そっちの方が攻撃アクションっぽいし、そこで開いてどうする?って気になりませんか?このギミックはロボットモード
でも使用可能ですが、同じく横に開くだけなので面白味がありません。


それでは変形シークエンスに入ります。
人間で言ううなじの部分の黄緑色のパーツを持ち上げビースト頭部を前に倒し、尻尾の上からクリアパーツを外します。


カマキリ胸部…とでも言いましょうか?その部分を180度回転させ、そのまま後ろに90度倒します。


続いて、トカゲの尻尾部分を下に90度倒します。
右画像で、クリアイエローの細長いパーツが斜め下を向いているので、その部分を参考に左右画像を比較してみて下さい。


その部分を真正面から見た画像です、それを左右に割りクリアパーツと黄緑パーツの中継部分から前方に90度回転させ、先端
を90度動かしロボット足首にします。そして、トカゲ足の足首を上に90度上げます。


続いて胴体。トカゲ足が付いている部分を根元から180度上に回転させ、ロボットモード定位置に移動させます。この時、カマキリ頭部の
位置が悪いとパーツが干渉するので、干渉しないように上に逃がしておきましょう(中央画像参照)。


このトカゲ足を、クリアパーツと黄緑パーツの中継地点から180度回転させ、ロボット腕を形成します。


最後にカマキリうなじからロボット頭部を引出し、カマキリ頭部をロボット胸部に収めて変形完了です。ビースト足=ロボット腕への変形は、
BW初期の傑作“ダイノボット”にも見られた処理です。初代TFのグリムロックにも使われた処理ですが、付け根を移動させてプロポーション
を調整するというのがBWらしさ。


総評としては、デザイン的には纏まりが良いのですが、逆にそれが仇になっている感じ。クイックストライクはフューザーの見本…二種類の生物のミックスと言うテーマ
が“何処までやって良くて何処までが駄目なのか”と言う線引きを示したアイテムでしたが、バズクローはその線引きに最も沿ったTFではあると思います。でもパーツ配
分をする際に、フューザー最大の特徴“二種の生物のミックス”が逆に隠れてしまうというなんとも皮肉な結果に。レバーギミックも、カマキリ腕が派手に動いてくれるのは
嬉しいんですが、動いてほしい方向に動いてくれないのでイマイチ。でも可動は優れているし、ビーストTFとして見れば長所が短所を相殺してお釣りが来る位にはなって
ます。発売時期も古く、何より国内販売されていないので現在の入手は困難と思いますが、取りあえず勧めておきます。

最後にダメ押しにもう一言…“フューザーとしてどうなのよ???”

余談ですが、このバズクローは海外カテゴリー「トランスフォーマーユニバース」で“リパグナス”と言う名称でリペアイテムが存在します。


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