◆ホームセンターのコメリ、今期50店舗出店 150億円投じ中四国・九州中心に
全国に ホームセンターを展開するコメリ(東証1部)は,2012年3月期に全国へ50店舗ほど出店する方針である。出店地域についてはこれまで手薄だった中国・四国・九州を軸にする。西日本に出店余地を残しており,店舗網拡大を急ぐ。投資額は150億円程度を見込む。
今期はまず、4月に福岡県飯塚市内に,売り場面積は約9100平方メートルの店をオープンした。建築資材や農業資材、園芸用品、ホームファッション商品など扱い,幅広い品ぞろえで集客につなげる。
コメリは,鹿児島県内にも霧島市,曽於市,薩摩川内市などに10店舗出店している。
▼店舗数の推移(コメリHPより)
▽「コメリ」の取り組み--店舗数業界1位
縮小の時代にあっても,同社は生き残りのカギは,「需要創造」にあるとして,金物や資材(ハード),そして園芸用品(グリーン)に特化したコンビニ型小型店「ハード&グリーン」(H&G)の地域集中出店を展開している。
▼ローコストの徹底で商圏人口1万人でも出店可能
コメリの出店戦略は,10万人の商圏人口に2800坪を標準とするPOWER,商圏人口1万2000~1万3000人,商圏5キロメートル基準とするハード&グリーン(HG),その中間を埋めるのがホームセンター(HC)とし,これを「船団方式」と呼称する出店戦略をとっていることです。また,ローコスト経営の徹底による標準化も大きな特徴で,これも多店化を可能としている要因でもあります。
◆関連ブログ
・「身の丈を強みとする経営」 31--コメリの需要創造 - 農家に問題解決支援コメリ
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/e4f97d32c628315db9363dd6b5abca86
・「身の丈を強みとする経営」 ホームセンター勝ち組企業にみる時代対応
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/d81d752f486073143c74aa309cad7d21
・九州のホームセンター業界動向-ナフコ,コメリ
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/7066ba83984e1cd4d5154effc4b0d868
・ホームセンター コメリ 今年新卒100人を追加採用
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/a0c59ac802d1bdb349f8a43dadfe7164
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「身の丈」を強みとする経営―縮小の時代に勝つ「新リージョナルマーケティング」―
閉塞感漂う時勢ではありますが,堅実経営を貫き,長期にわたり成長を維持している企業も多数存在します。こうした企業を凝視すると,ある共通性が浮かんできます。それは,性急な業容拡大は弊害が多いとして,堅実な発展を目指して,自らの分を知り,ライバルの動きに惑わされることなく,マイペースを貫きながら存在感を発揮するという経営姿勢を貫いている点です。
本書『 「身の丈」を強みとする経営』では,このような経営姿勢を「身の丈経営」と称して,縮小の時代の経営のあり方を考察しています。なお,「身の丈経営」とは,石橋を叩いても渡らないといった消極経営や縮み志向の経営ではありません。現状に満足することなく常に革新にとり組む経営を指します。具体的には,顧客の囲い込みによる安定基盤の確立,そして持続的発展の原動力は需要創造にあります。
《本書でとりあげている企業》
ネスレ,アマゾンジャパン,楽天,サントリー,キッコーマン,日清紡,東レ,ヤマト運輸,バンダイ,JR東日本,伊藤園,花王
コメリ,ケーズ電器,ベスト電器,でんかのヤマグチ,ジャパネットたかた,セブン&アイ,イオン,ヤオコー,ユニバース,トライアル,ベイシア,ユニー,ケーヨー,カインズ,セブン-イレブン,しまむら,A-Z阿久根,マルヤガーデンズ,銀座三越,ダイシン百貨店,大丸