「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

堀場雅夫氏死去 堀場製作所創業者「イヤならやめろ!」・その2

2015-07-20 00:00:38 | 男ぷり

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イヤならやめろ!―社員と会社の新しい関係 (日経ビジネス人文庫)
「おもしろおかしく」を社是に、元祖学生ベンチャーが語る経営術。出るクイを伸ばす、81点のヒット商品、1リットル100万円の水、イヤならやめろ、会議がつまらない訳、など、会社が元気になる仕事の極意。
日本経済新聞社

 

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HORIBA

元祖学生ベンチャーとして,また著書「イヤならやめろ!」などのベストセラーでも知られる堀場製作所最高顧問の堀場雅夫(ほりば・まさお)氏が14日,肝細胞がんで死去した。90歳。社是にも掲げた「おもしろおかしく」を実践。歯にきぬ着せぬ直言が多くの支持を集めた。

京都帝国大在学中の1945年10月,京都大学理学部在学中に,京都市下京区烏丸五条の民家を借りて電子部品製造の堀場無線研究所を創業,日本の学生ベンチャーの先駆けとなった。

1953年に堀場製作所を設立し,社長に就任。国産初のガラス電極pH(水素イオン指数)計の開発から出発し,国内屈指の計測機器メーカーに育てた。現在も主力の自動車排ガス測定器が当たり,世界シェア7割を握る企業に成長させた。

 「イヤならやめろ」とは,破れかぶれ,開き直りの発想ではない。この言葉の根底には,「「おもしろおかしく」の徹底的な追求がある。

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◆堀場製作所 http://www.horiba.com/jp/careers/horiba-ltd/

社是:おもしろおかしく - 人生のもっとも活動的な時期を費やす仕事にプライドとチャレンジマインドを持ち,エキサイティングに取り組むことによって人生の満足度を高め,よりおもしろおかしく過ごせる。

「おもしろおかしく」には,常に「やりがい」をもって仕事に取り組むことで,人生の一番良い時期を過ごす「会社での日常」を自らの力で「おもしろおかしい」ものにして,健全で実り多い人生にして欲しいという前向きな願いが込められています。

沿革・歴史
1945年,堀場雅夫氏は,敗戦で挫折せざるを得なかった原子核物理の研究を続けるため,京都大学在学中に京都市烏丸五条の地に「堀場無線研究所」の看板をあげた。


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 ┃┃ 「堀場製作所」の,二代目社長,堀場厚氏の言 
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経営者の不祥事は続く。 「林原」の経営破綻はオーナー経営者の独走, 「オリンパス」の損失隠しと粉飾決算騒動は,サラリーマン経営者の不始末であった。最近では,社内の激しい派閥抗争と,“派閥の領袖”たる社長同士の仁義なき争いが背景にある東芝の利益水増し問題。これらに共通する点は,経営者の自己保身の経営姿勢にある。

 いま経営者の見識が問われる時期に,オーナー経営「堀場製作所」の,二代目社長,堀場厚氏の 『京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか』は,示唆に富む。2代目社長が,京都企業の経営の特色とその歴史的背景を紹介している。その一節,「外国人執行役員を招いた理由」を参考までに,転載する。


◇堀場 厚
  1948年 生まれ。堀場製作所 代表取締役社長 1972年,堀場製作所に入社。専務などを経て,1992年,代表取締役社長。フランス発のブランドをグローバルに展開してきた実績や,日仏両国の技術・ 人財を融合させる経営,試薬生産拠点の拡張による雇用創出などが評価され,フランス政府より,1998年に「国家功労章」を,2010年に「レジオン・ド ヌール勲章」を受章

 

 ◇ 外国人執行役員を招いた理由 ---京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか』より

 父が提唱した「おもしろおかしく」というユニークな企業文化は、「人財」、技術などのグローバルに通用する「見えない資産」を培って、最終的には、目に見える形の製品にして、お客様に届けてきました。
 さらに真のグローバル企業として飛躍するため、私たちはここに来て、「人財」面で大胆な施策を実行しています。
  それは、前述したように、2009年4月に外国人三人を堀場製作所の執行役員に任命したこと。それぞれの国や地域の異なる文化や習慣、価値観などを理解 し、現地従業員とともに、その地に根ざしてビジネスを行うためには、経営幹部もまたグローバル化しなければならないと考えた結果です。
 私たちは六割の従業員が外国人であり、日本からの輸出は三割にとどまり、実質的な海外売上比率は約七割にも達します。
 日本は世界に冠たる平等社会ですが、外国は実力社会。この違いを無視してビジネスはできません。そこで私たちは、実力社会に育った外国人を積極的に登用し、企業価値を高めていく方針を選んだのです。
 現在の環境エネルギー革命という大きなうねりは、一部の地域のものではありません。それは世界を巻き込んだムーブメント。しかしながら地域によって、この革命に対する関心もそれぞれに異なっています。
 たとえば、フランスは原子力に研究を集中し、ブラジルならバイオ燃料に多くの資本を投入しています。また、イギリスなら風力発電、ロシアなら天然ガス、日本やドイツ、あるいは中国なら太陽光発電というふうに、国民の関心の向かう先も多種多様です。
 私たちは、こうした異なる価値観を理解したうえで、真の意味での環境ビジネスを推進するためには、徹底的なグローバリゼーションに挑戦していく以外にないと思っています。
   
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序章 バブル崩壊で京都の企業は
第一章 不況時こそ京都式経営
第二章 見えない資産の価値
第三章 「人財」の育て方
第四章 京都式バランス経営の秘密
第五章 京都式がまだまだ飛躍する理由
あとがき

「前書き」

  日本には優れた国民がいます。会社のなかでいえば、社員ということになるでしょう。大災害が生じたとき、その国に、世界中の国から援助物資や同情 の声が寄せられるのは普 通のことです。しかし、東日本大震災のあとの日本人のように、災害を経て、その声望が世界中で高まったという民族は皆無です。
   
 整然と炊き出しの列に並び、食べ物を得たあとは我先にと食べるどころか、周囲への思いやりさえ見せる。質素な食べ物が配られても、必ず「ありがたいことです」といい、深々と頭を下げる人たち。
                 
  あるいは震災当日、交通網が麻痺した東京では、長距離を歩いて帰る人々の波が整然と郊外に向け動き、車道は自動車のために空けて確保する。その車道でも、 クラクションを鳴らして憂さを晴らすような人は皆無でした。 しかも、そうした帰宅者の群れに味噌汁や握り飯をふるまう商店主……。もちろん、略奪など起 こりませんでした。

 こうした、日本人なら当たり前のことが、海外からは驚異の目で見られるのですが、おそらくこれが、こミッツが感じた「下士官と兵は強い」ということなのではないでしょうか。

 そうです。日本の会社の社員はおしなべて優秀です。にもかかわらず、リストラや事業を縮小することだけが優秀な経営者だと勘違いしている人が多すぎるのです。
 私はそうしたケースを知るたびに心を痛めておりました。かくして居ても立ってもいられなくなり、今回、僭越にも、社員を信じ、社員を大切にする、京都式経営を紹介させていただきました。

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京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか
景気の変化や市場構造の変化など外部環境が移ろいやすい現代において、事業経営を安定させるために最も重要なことは、他社に追随したり、他社と競 争を繰り返したりすることではない。自分たちの価値観や信念を明確にして、わが道を歩むことが大切になる。そしてその秘訣が、歴史はあるが土地は狭いという京都の特殊な環境で育った企業に凝縮されている。
  講談社

 
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 ┃┃ 京都企業の経営特性 
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  京都の企業と言えば,京セラ(www.kyocera.co.jp/),オムロン(www.omron.co.jp/) ,日本電産(www.nidec.co.jp/ ),そして島津製作所(www.shimadzu.co.jp/)が思い浮かぶ。不況もものともせず,京都の多くの企業は高収益を生み出すことに成功している。いずれもの企業も独自の卓越した技術や独自性で市場での優位性を確保し,持続的発展を維持している。

京都企業には業種が違っても,
 1 自らのビジネスにおいては独創性を重視する。
 2 ぶれない経営理念のもと,全社員が1つの方向に向かっていく精神が重視される。
といった共通性がみられる。


◇各社の経営理念

●京セラ:全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に,人類,社会の進歩発展に貢献すること。

●オムロン:「企業は社会の公器である」

●日本電産:
 1. 最大の社会貢献は雇用の創出であること
 2. 世の中でなくてはならぬ製品を供給すること
 3. 一番にこだわり,何事においても世界トップを目指すこと

●島津製作所:「人と地球の健康」への願いを実現する」

 





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