浦嶋繁樹の全国リスクマネジメント行脚ブログ

リスクマネジメントを考えるブログ

杭打ち機転倒事故、原因に思いあたりが!

2009-04-15 09:00:59 | リスクマネジメント
麹町の事故、家に帰ってテレビを見たら、地形を知らない人には、わかりづらいかもしれないが、ここは傾斜地だ。倒れた方と反対側、参議院宿舎側に坂道になっている。
手前(倒れた方)、新宿通りが側が高く、奥に行くにつれ低くなる。
5メーターくらい低くなるのではないか。
したがって、その低い部分はとりあえず土を盛っていたのではないだろうか。
その分の地盤が弱かった可能性はある。

もう一つ指摘したいのは、この機械のケーシングに対する能力は6.5トン、現場のケーシングは7トンとか!?(確かテレビで)
つまり能力不足だったのでは。
なぜ、能力不足の機械を?

東京は景気対策の元、規制緩和で建物の容積率、建ぺい率を引き上げてきた。
その結果、同じ土地に、今までは8階建て(だったはず)のビルが建っていたのに、今度の計画は19階建てだった。
2倍以上のビルが建つことになる。

事故現場の土地の一部所有者であるうちの大家の話では「千代田区、麹町再生にため、期待のビルなんだよ」と。
この近くは、皇居が近いため高層ビルを建てる規制が強かった!
しかし、前述のように規制緩和で同じ土地の活用率を上げるため、容積率、建蔽率の規制を緩めたのだ。

この地域で一番高いビルはオリコ本社、25階~30階くらいあるか。
今回の事故の場所はその斜め向かいに建設中だった。
この二つのビルを中心に再開発したかったのではないか。

本題に戻すと、つまりもっと30階、50階とかなれば、こんな機械を使わなかったのではないか。(工法的に)
中途半端な高さの19階なので、基礎を掘削機で掘って建てようとした。
しかし、機械は10階、15階建てに対応するように購入されたのかもしれないが(昔は対応した機械の精度でも)、中途半端な19階建てのは機械が対応できない!?
対応できたのかもしれないが、地盤が傾斜地で埋めても弱い、さらには新宿通り側は車の通行などで、地盤が固かったので、抜くのにさらに機械に負荷が掛かる。

そんなことをこの事故で感じるのだが。
警察、報道を注目していたい。

さて、今日はこの事故現場の隣のビル(当社セミナールームが8階にある)で、リスクマネジメント6時間集中講座が開講される。
今日は「リスクサーベイ」のソフトを使い、実践的に行なおうと思う!

このクレーンが横に倒れたら、当社セミナー会場のビルにぶつかり、開講できなかった違いない!
まずは無事にできそうだ!(昼時間でも演習形式で、今回の事故をやってみようか)
写真は現場、昼の報道陣などの車両が当社入居のビルの下に。
クレーンが2機見えるのは、倒れたクレーンを吊り上げて、下敷きになった車を脱出させているところ。
そして、夜の現場、道路、歩道のあったクレーン部分は解体されたが、まだ残っている。