~ポルシェ雑誌だけではないけれど~
最近あんまりクルマ雑誌の記事が面白くない(あくまで個人的に)。とはいえ、新製品やパーツの発売とかメンテ方法、どこにどんなショップがあるかといった情報は役に立っている。それとちゃんとした技術解説記事(ちゃんとしたのが少ないのが困るが)は、クルマ関連技術系として役に立つことも多い。
仕事の情報や趣味の情報は本やメディアから手に入れる部分がいまだに多い。紙の資料を探すのもネット情報の検索と組み合わせてやれば、ずいぶん捜索範囲が広くなって助かる。見つけた資料もネット使って地球の裏からでも買えるし、必要な部分だけをデータベースにしたりもできる。
DIY派だからちょっとした工夫やいいツールの存在を知るだけでも、それまで手を出せなかったことがやれるようになる。
ポルマガやDAYSのような車種専門誌なら、具体的な方法が写真付きで載るから、知りたいことやりたいことと一致すればピンポイントで役に立つ。
工具だと、以前はちょっと特殊なものはプロ向けでそこいらでは売られてなかったし、取り寄せるとしてもえらく高くて買うのをしりごみする事も多かった。いまでは雑誌で知った工具店でかなり特殊なものも割合買いやすい値段で手に入る。こういう店を知ったのはたしかCARBOYかカー&メンテナンス(整研出版)、自動車工学といった類の油くさい雑誌だった。
(台湾中心に安くてかなり使える工具がたくさん入ってきている。こういうツールのことを「ドラゴンツール」と呼ぶんだそうだ)
パーツを買うのも最近は国内ネット通販が増えたけど、一時は海外カタログ通販をよく使った。DEMON TWEEKSを愛用していたが、これも雑誌で存在を知ってカタログ請求したのが始まり。
ブレーキホース、ステアリング、ブレーキローターやパッド、タワーバーから、シューズ、グローブ、小さな配管部品やホースまで、いろいろなものを国内よりずっと安く買うことができた。ロードスターのブレーキステンホースやオペル用のブレンボなんかはたしか1/2以下じゃなかったかな?オペル用パーツをまとめて輸入して、ヤフオクに出したら結構な臨時収入になったこともある。(最近は国内流通価格が下がったものが多くて、送料考えるとあまりおいしくなくなってきているが)
~読まない記事~
そんなわけで雑誌によっては僕にとってとても助かる情報も多いのだけど、あまり好きになれないというかろくに読んでいないのが試乗インプレッション物の記事。言いたいことはわからんでもないのだけど、以前に書いたように人の感覚や嗜好に依存する印象をまるで客観的な評価基準ででもあるように書いているのがどうにもダメ。それがその人の評価だって言えばそれまでだけど、同じ評者が場合によって違った立ち位置から評価を下しているような印象があるので、どうにも素直にうなずけない。同じ人がメーカー発行のパンフやサイトでは新車を高く評価しておいて、雑誌じゃ辛く採点なんてこともあるし。
そもそも「A社ドライビングスクール講師」「レースでAに乗ってます」なんて肩書き自慢しながら、一方では雑誌でA社も含めて乗り比べ評価するなんてのも、そもそもおかしいと思うけどな。(と幾人かを思い浮かべたりする)
とりあえずそっちの言いたい事もわかるけど、オレはオレでヘッポコなりに自分の立ち位置から物を見たいから、全部そっちで決めてくれなくていいよ、っていうのが僕のスタンスだ。
~カルトはイヤ~
さらにさらに、車種専門誌となるとポルシェに限らずとってもビミョーな存在だ。特定のファン、オーナー、オーナー予備軍を狙って発行してるんだから、当然といやあ当然だけど、どうにも「真理教経典」っぽい記事が目にチカチカしやすい。まあファンをいい気分にさせなきゃならないのもわかるんだけど。
以前ロードスターに乗ってたとき「ロード&スター」ってのを欠かさず買ってた。MLにも複数入った。クルマやオーナーを取り巻く環境が、初めの新鮮な時期を過ぎて安定期に入り、続いてゆっくりとした下降期に入っていくと、だんだん記事や投稿が内向きになっていく感じがしてきた。なんだか他者に対する見方が狭くなっていくようだった。
「○○が好きだ!」って頃はいいんだけど、「○○最高!」→「○○だけ!」みたいになって、しまいには「○○がわかんないやつはダメ!」みたいな物言いが見えてくるともうそれがダメダメ・・・組織内部の統率強化のため外部に敵を作る(大げさ?)って、なんだかどっかの国のようじゃないか?
結局、本はとりあえず買いつづけていたけれど、MLのひとつはイヤ気がさして抜けてしまった。クルマを手放すときにロード&スターはいっしょに譲ってしまった。次のオーナーは僕以上の改造派らしいので、それなりに役に立ってくれているそうだ。
趣味性の強いクルマ雑誌に「オートジャンブル」ってのがあって、ロードスターやスーパーセブン、エリーゼ、メカ物の記事も多くて好きだった。これも創刊からずっと買いつづけていたのだが、号が増すにつれて同じように付き合うのが辛くなり、40冊くらい行ったところで買うのをやめてしまった。ガイシャ至上主義・趣味車に乗ること(だけ)がカッコいい、みたいな臭さが鼻についてきたうえ、好きだったメカ解説記事にまで排他的至上主義がはびこってきたように感じるようになったのだ。
(ちなみにこっちはヤフオクで全冊まとめて売りに出したらかなりいい額になった。あと最近どうやら編集の方向性がすこし変わったようだ。欲しい記事があったので2冊ばかり買ったのだが、以前に比べると妙な先鋭化が鈍ってきたのか、少し拒否反応が減った気がする)
そういう点ではポルマガもDAYSもともに僕の思考・指向と合わない部分もある。定期で買おうと思わないのもそのためだ。一方で最初に書いたみたいに役立ち情報も入っているので、その情報を買うつもりで欲しいときだけ買っている。
~僕はマルチカルチャリストでありたい~
価値観ってものは人それぞれだし判断の基準や背景もいろいろ。だから物の値打ちや良し悪しの見方はその人によって違うのが当然だと思う。僕はそれをあらわすのに「自分の立ち位置」という言い方をする。人の立ち位置は人の数だけあるし、常に不動というわけでもない。よく座標軸、ベクトルなんて数学用語をたとえに使うことがあるけど、物事の価値判断基準には数学のような絶対値が存在しないし、評価の座標軸も多数設定しなくちゃ説明しきれっこない。下手すると座標軸の向きまでが人によって違うこともある。
世の中が複雑になっている反動なのかもしれないけど、物を良いか悪いかの2面でしか割れないものとみなす傾向が強まってないだろうか?(自戒を含む)人は普遍性と多様性を併せ持つ複雑な存在だし、同時に連続性と断絶も共有するものでもあるから、「右か左か」「白か黒か」「上か下か」はせいぜい相対比較しかできないのではないかな?1か0かではなく、自分と対象との距離を相対把握するセンスこそが、世の中をおかしなバイアス抜きで眺めるために重要だと思うのだが。
自分の価値観は肉親家族でも受け入れることはできない。でも共存していかなくてはならない以上、異なる価値観の存在を許容する意思がなくっちゃいけないだろう。
取りとめないことをだらだら書いてしまって、自分でもうまくまとまらない。雑誌・メディア全般についての感想がなんだかたいそうな話になってしまったかもしれない。
最近あんまりクルマ雑誌の記事が面白くない(あくまで個人的に)。とはいえ、新製品やパーツの発売とかメンテ方法、どこにどんなショップがあるかといった情報は役に立っている。それとちゃんとした技術解説記事(ちゃんとしたのが少ないのが困るが)は、クルマ関連技術系として役に立つことも多い。
仕事の情報や趣味の情報は本やメディアから手に入れる部分がいまだに多い。紙の資料を探すのもネット情報の検索と組み合わせてやれば、ずいぶん捜索範囲が広くなって助かる。見つけた資料もネット使って地球の裏からでも買えるし、必要な部分だけをデータベースにしたりもできる。
DIY派だからちょっとした工夫やいいツールの存在を知るだけでも、それまで手を出せなかったことがやれるようになる。
ポルマガやDAYSのような車種専門誌なら、具体的な方法が写真付きで載るから、知りたいことやりたいことと一致すればピンポイントで役に立つ。
工具だと、以前はちょっと特殊なものはプロ向けでそこいらでは売られてなかったし、取り寄せるとしてもえらく高くて買うのをしりごみする事も多かった。いまでは雑誌で知った工具店でかなり特殊なものも割合買いやすい値段で手に入る。こういう店を知ったのはたしかCARBOYかカー&メンテナンス(整研出版)、自動車工学といった類の油くさい雑誌だった。
(台湾中心に安くてかなり使える工具がたくさん入ってきている。こういうツールのことを「ドラゴンツール」と呼ぶんだそうだ)
パーツを買うのも最近は国内ネット通販が増えたけど、一時は海外カタログ通販をよく使った。DEMON TWEEKSを愛用していたが、これも雑誌で存在を知ってカタログ請求したのが始まり。
ブレーキホース、ステアリング、ブレーキローターやパッド、タワーバーから、シューズ、グローブ、小さな配管部品やホースまで、いろいろなものを国内よりずっと安く買うことができた。ロードスターのブレーキステンホースやオペル用のブレンボなんかはたしか1/2以下じゃなかったかな?オペル用パーツをまとめて輸入して、ヤフオクに出したら結構な臨時収入になったこともある。(最近は国内流通価格が下がったものが多くて、送料考えるとあまりおいしくなくなってきているが)
~読まない記事~
そんなわけで雑誌によっては僕にとってとても助かる情報も多いのだけど、あまり好きになれないというかろくに読んでいないのが試乗インプレッション物の記事。言いたいことはわからんでもないのだけど、以前に書いたように人の感覚や嗜好に依存する印象をまるで客観的な評価基準ででもあるように書いているのがどうにもダメ。それがその人の評価だって言えばそれまでだけど、同じ評者が場合によって違った立ち位置から評価を下しているような印象があるので、どうにも素直にうなずけない。同じ人がメーカー発行のパンフやサイトでは新車を高く評価しておいて、雑誌じゃ辛く採点なんてこともあるし。
そもそも「A社ドライビングスクール講師」「レースでAに乗ってます」なんて肩書き自慢しながら、一方では雑誌でA社も含めて乗り比べ評価するなんてのも、そもそもおかしいと思うけどな。(と幾人かを思い浮かべたりする)
とりあえずそっちの言いたい事もわかるけど、オレはオレでヘッポコなりに自分の立ち位置から物を見たいから、全部そっちで決めてくれなくていいよ、っていうのが僕のスタンスだ。
~カルトはイヤ~
さらにさらに、車種専門誌となるとポルシェに限らずとってもビミョーな存在だ。特定のファン、オーナー、オーナー予備軍を狙って発行してるんだから、当然といやあ当然だけど、どうにも「真理教経典」っぽい記事が目にチカチカしやすい。まあファンをいい気分にさせなきゃならないのもわかるんだけど。
以前ロードスターに乗ってたとき「ロード&スター」ってのを欠かさず買ってた。MLにも複数入った。クルマやオーナーを取り巻く環境が、初めの新鮮な時期を過ぎて安定期に入り、続いてゆっくりとした下降期に入っていくと、だんだん記事や投稿が内向きになっていく感じがしてきた。なんだか他者に対する見方が狭くなっていくようだった。
「○○が好きだ!」って頃はいいんだけど、「○○最高!」→「○○だけ!」みたいになって、しまいには「○○がわかんないやつはダメ!」みたいな物言いが見えてくるともうそれがダメダメ・・・組織内部の統率強化のため外部に敵を作る(大げさ?)って、なんだかどっかの国のようじゃないか?
結局、本はとりあえず買いつづけていたけれど、MLのひとつはイヤ気がさして抜けてしまった。クルマを手放すときにロード&スターはいっしょに譲ってしまった。次のオーナーは僕以上の改造派らしいので、それなりに役に立ってくれているそうだ。
趣味性の強いクルマ雑誌に「オートジャンブル」ってのがあって、ロードスターやスーパーセブン、エリーゼ、メカ物の記事も多くて好きだった。これも創刊からずっと買いつづけていたのだが、号が増すにつれて同じように付き合うのが辛くなり、40冊くらい行ったところで買うのをやめてしまった。ガイシャ至上主義・趣味車に乗ること(だけ)がカッコいい、みたいな臭さが鼻についてきたうえ、好きだったメカ解説記事にまで排他的至上主義がはびこってきたように感じるようになったのだ。
(ちなみにこっちはヤフオクで全冊まとめて売りに出したらかなりいい額になった。あと最近どうやら編集の方向性がすこし変わったようだ。欲しい記事があったので2冊ばかり買ったのだが、以前に比べると妙な先鋭化が鈍ってきたのか、少し拒否反応が減った気がする)
そういう点ではポルマガもDAYSもともに僕の思考・指向と合わない部分もある。定期で買おうと思わないのもそのためだ。一方で最初に書いたみたいに役立ち情報も入っているので、その情報を買うつもりで欲しいときだけ買っている。
~僕はマルチカルチャリストでありたい~
価値観ってものは人それぞれだし判断の基準や背景もいろいろ。だから物の値打ちや良し悪しの見方はその人によって違うのが当然だと思う。僕はそれをあらわすのに「自分の立ち位置」という言い方をする。人の立ち位置は人の数だけあるし、常に不動というわけでもない。よく座標軸、ベクトルなんて数学用語をたとえに使うことがあるけど、物事の価値判断基準には数学のような絶対値が存在しないし、評価の座標軸も多数設定しなくちゃ説明しきれっこない。下手すると座標軸の向きまでが人によって違うこともある。
世の中が複雑になっている反動なのかもしれないけど、物を良いか悪いかの2面でしか割れないものとみなす傾向が強まってないだろうか?(自戒を含む)人は普遍性と多様性を併せ持つ複雑な存在だし、同時に連続性と断絶も共有するものでもあるから、「右か左か」「白か黒か」「上か下か」はせいぜい相対比較しかできないのではないかな?1か0かではなく、自分と対象との距離を相対把握するセンスこそが、世の中をおかしなバイアス抜きで眺めるために重要だと思うのだが。
自分の価値観は肉親家族でも受け入れることはできない。でも共存していかなくてはならない以上、異なる価値観の存在を許容する意思がなくっちゃいけないだろう。
取りとめないことをだらだら書いてしまって、自分でもうまくまとまらない。雑誌・メディア全般についての感想がなんだかたいそうな話になってしまったかもしれない。
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