3歳からず~っとリーチアウトに通ってきてくれている少年がいます。
現在高校1年生。
3歳からだから、13年。
彼は中学3年まで、お勉強にまるで興味がなく、
したがってレッスンも常に受け身で、
もしくは他の子の様子をずっと見て、ニコニコしているだけで、
英語を言う順番がだんだんと自分に近づいても、準備も何もせず
「え?なんだっけ?何言うの?」
と毎回毎回性懲りもなく悪びれもせず、言い、
中学になってからは、相当前に習ったはずの文法でつまづき、
説明をしても、聞いておらず、
「あ、聞いてないっけ」と笑顔で言い、
中2、中3時代は私が毎回ガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミ
言い、
英検は4級も3回目
3級は5回目でようやく合格。
それでもニコニコ平気だった、
そんな彼。
高校に入学し、変貌を遂げました。
勉強をちょっと頑張ってやったら、いきなりクラスで上位に躍り出て、
今までそんな経験がなかった彼は
「お、オレってやればできるじゃん」
とばかりに勢い付き、
テスト前には私にLINEで質問してきたり、
プリントを持ってレッスンにきたり、
空き時間を使って、空いている教室で勉強していったり、
勉強にいそしむようになった今日この頃。
今日も、LINEで
「せんせ~、wouldって調べると (もし)~なら~だろう とか
~だろうとか出てるけど、どっち覚えればいいの」
と8時半頃。
覚え方のコツと、例を送ると
「ほ~」
「ほ~」
「ほ~」
「わかった」
「ありがとう」
と。
「がんばってるね、偉いね」と送ったらば、
クレヨンしんちゃんが照れている後姿のスタンプが送られてきました。
12年、あの手この手でいろいろと勉強の虫、やる気スイッチを探して
きましたが、
ここでようやく華が咲いたのを見て
ああ、結局、成功体験あるのみか。
としみじみ思います。
ちょっとがんばったらできた。
できたら嬉しかった。
もっとがんばろう。
もっとがんばったらさらにできた。
さらにできたら嬉しかった。
もっともっとがんばろう。
「うちの子全然勉強しなくって」
とお嘆きのお母さまお父様、
このブログをお読みになって
「12年もかかるのっ それじゃ意味がないっ」
とお思いでしょうか、それとも
「そうか、勉強しない子も勉強するようになるのか」
とちょっと安心していただけるのでしょうか。
彼の例は極端かもしれませんが、
英検の勉強でも
ちょっとがんばったらできた。
嬉しかったからもっとがんばるようになった。
という子がたくさんいます。
もっと短期間での「目覚め」です。
「やればできるんだ」という至極単純なことに気付いた子から
変わっていくのですね。
もちろん、そこまでには
「やっても無駄だ、できないもん」
「やったのにできなかった」
という挫折が横たわります。
そんなに世の中うまくいきませんもの。
そんなとき、私たちのような大人が温かく、見守ってあげて、
彼らの愚痴を聞いてあげて、適切なアドバイスをしてあげる。
我々の役割ってそういうところだと思います。
生徒がうまくいかなければ、一緒に苦しんであげて、
うまくいったら、一緒に喜ぶ。
とくに挫折した子には、寄り添ってあげる。
そこから前を見て進めるように、手を伸ばしてあげて、
あとは彼らが自分でがんばる。がんばって、ちょっとできる
ようになる、という経験をする。
そしたら
あれよ
あれよ
あ~れ~よ~~~~
と羽ばたけるのです。
今週末の英検を前に、こうして目覚めていった生徒がうようよいる
われらリーチアウト。
私は毎日鳥肌を立てながら、
ありがたい、
ありがたい、
感動を与えてくれる生徒のがんばりに感謝し、
お付き合いくださる保護者の方々に感謝申し上げているのです。
意欲とは
一朝一夕に身につかず。