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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

ミシュランに屈した京都

2009年10月22日 | 家族と仲間
 アエラ10月26日号に特集があります。

 三ツ星、二つ星を得た大阪・京都のお店のどれひとつにも行ったことがなかったので、自分とは縁のない世界の話なんだな、と実感しました。

 今回、ミシュランガイドの京都・大阪版の記者発表、出版記念パーティーは名刹として知られる建仁寺本坊を貸し切って行われました。京都に縁もゆかりもない外資系企業のミシュランがなぜこのような大舞台を用意できたのか。寺の関係者に尋ねると、京都市をはじめ、名前は明かせないが様々な働きかけがあったということです。

 インフルエンザなどの騒動で、唯我独尊の世界の観光都市京都も、外資に屈指ざるを得なかったということなのでしょう。

「いろいろ話したのですが、食材の知識が少ない。海の状況や季節によっては思うように食材が手に入らない時もある。もちろんその都度、精いっぱい仕事をさせてもらいますが、たった一回の食事で評価されるのはフェアじゃない」

「食を楽しむための庭や器。そして床の間の書やお花。そのすべてがもてなしの粋。皿の上の料理だけを取り上げて評価することは、京都の伝統に対する挑戦」(老舗料亭の女将)

 それでも、星をつけられるに甘んじた85店。

 取材を受けたが掲載拒否した店が15。これらの店も写真抜きで掲載されています。
 
 私なら、その15の店に行ってみたい。


 あと、「食い倒れ」の異名を持ちながら三ツ星1店にとどまった大阪には、「確かに大阪の食いもんは美味しくない。がんばって!」といいたい。

 地域からはずされた神戸には、「所詮、神戸牛の霜降り肉や神戸のケーキ・お菓子は、日本人独特の繊細な作品であって、がさつなフランス人には理解できない」と負け惜しみのエールを送ります。
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1 コメント

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文化 (なべび)
2009-10-23 08:03:51
国際異文化の交流が叫ばれる時代になって,早数十年。日本の食文化を欧米の視点で評価するなら,少なくとも,名著「菊と刀」くらいは読んでくれたんでしょうかね?(はなはだ疑問)

京都は日本人にとっても異色文化。
伝統と今。それが京都という街に混在しを包み込む。
京都で4年間住み,大学よりも,バイト活動にいそしんでいた私は,老若男女・年齢も様々のネイティブ京都人懇意になり,京都の本髄を体験しました。第2の故郷と思っています。

あの街を簡単に評価することなどできません。悪いところもいいところもある街ですが,日本人が簡単にパリやローマ等の長く古い歴史をもつ街自体に評価を与えることはあまりしていないのではないでしょうか?よく知りませんが。

欧米列強を批判すること自体タブーというご意見もあると思いますが,日本人ならではの,奥ゆかしさの一端ではないでしょうかね?

ミシュランがもともと三ツ星などの評価本を作るようになった経緯は割愛しますが,その趣旨からも食文化の評価=国の独自の文化を評価することは,それこそ上から目線でしょう。

社会学部出身の私としては,あほらしっと思っちゃいました。

余談ですが,私は京都の有名懐石料理店で在学中バイトしてました。たくさんの著名人にもあいました。財界の大物もたくさんいらっしゃいました。
そんななか,その日一番大切なお客様(確か商社と外国人の商談)のサーブを担当していたのですが,デザート・お茶まで進んでしまったところで,なんと「天麩羅」をお出ししていないことに気づき,冷え冷えになった天麩羅が高級和皿の上にのっかって,放置されているのを発見。パニック状態になってその部屋にお持ちしました。だって,外国のお客様に「テンプ~ラ~」を出さないなんて,反則でしょ??

若おかみがすかさずその様子に気づき,私に目配せを送ってきた(もう出さなくていい)にも関わらず,その趣旨が理解できず,じゃーーーーんと出してしまいました。

そのあと,私はなんということをしでかしたのか!!!と落ち込んでいたところ,おかみに思い切り叱られて,その後大いに慰められ,京都の懐の深さを感じ入ったものです。
こういうのが,わかるミシュラン本,書いてほしいですねえ。

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