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対ネトウヨブログ決戦、最終ステージ。ぜひ一日一回上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!
今回の中国発新型肺炎の「流行」の話。
関西でまず蔓延しそうだというようなうわさを聞くと、わたくしも兵庫に住む娘が大丈夫かなと心配になり、
「もう家で引きこもっとれ」
と娘にとっては千載一遇のチャンス的なことをLINEしてしまうのですが(笑)。
それにしても、安倍首相は本当に運が強い人だという感想をまず持ちました。
前回の第一次政権が火だるまみたいに短期間で終わったのに、今回は不死鳥のように長期政権を続けている安倍首相なわけですが、ピンチになるとタレントが捕まったり、北朝鮮がミサイルを撃ったり、自分の努力以外のところでいろいろ「都合のいいこと」が起こります。
今も桜を見る会、カジノ汚職、河井夫婦への選挙運動資金などなどで最悪の状況下での、今回の新型ウィルス性肺炎。
よくよく報道を見てみると、致死率が高いという話もないし、感染率もそう高くはないし。
まだワクチンがないのが不安だとか言うけど、そもそも、私も含めて日本の人ってもっと感染率の高いインフルエンザの予防注射も、致死率の高い風疹の予防注射も、てんでしてないわけですよ。
それなのに、予防注射するためのワクチンがなくて不安だとか(笑)。
安倍首相もこうおっしゃってます(笑)。
昔恐れられたSARSからもう15年。
それ以来、流行したMERSはまだ中東で終焉しないままなんですが、これ、ラクダが媒介してるので終わらないんですよ。中東でラクダを隔離するの無理なんで。
SARSはハクビシンとかいう聞いたこともないような動物でしたから、終わりましたよね。
こういう時は厚労省のホームページと、国立感染症研究所のホームページだけ見て、テレビのワイドショーは見ない方がいいですよ。
NHKが報道した中で、それほど心配しないでいい要素は次の通り。
1「中国以外の感染はまだ少ない」
中国以外で感染した人の数は、世界中あわせて今のところおよそ100人で、中国国内に比べて桁違いに少ない状態です。参考までに毎年流行するインフルエンザでは、ピーク時には日本国内で1週間だけで200万人以上が感染します。
2「重症化は20%」
WHOによりますと、感染しても重症化する人は20%で、ほとんどの人の症状は軽いとされています。たとえ感染したとしても全員が肺炎になるということではありません。
3「対症療法で回復 特効薬やワクチン開発中」
特効薬はありませんが、酸素吸入や脱水の際の点滴など対症療法で回復している人も多くいます。薬も大事ですが、人間が持つ免疫の力で回復することも多いのが感染症です。また特効薬やワクチンの開発を目指した研究も進められています。アメリカでは3か月以内にワクチンの臨床試験が始まる見通しです。
4「手洗いと消毒で予防可能」
さらに、手洗いと消毒で予防は可能だとされています。
致死率が低いインフルエンザも、感染者数がけた違いに多いので、毎年何万人も亡くなっているんですが。
これ以外に、亡くなっている人は高齢者か糖尿病や心臓疾患などの重い持病のあった方が多い、ということも言われていますね。
安倍政権は、そんなに怖いのなら、中国からの船などを一時ストップしたらいいし、中国からの旅行者も制限したらいいのに、それはしません。
なぜなんでしょうかね。
マスコミは視聴率稼ぎのために、新型肺炎の不安なところばかり報道しますが(ウィルスを顕微鏡で見た画像を出すだけで視聴率は稼げる)、本当にどれくらい怖いことが起きているのか、よく見極めた方がいいと思いますよ。
そんなに感染力は強くないのに、コロナウィルスのイメージがひどい(笑)。
新型肺炎への不安を、自分たちのやりたい改憲の「緊急事態条項」に利用する安倍自民党と日本維新の会
に続く。
私は病気についてはど素人ですから、今回の新型肺炎が怖くないなどと無責任に言いたいわけではありません。
ただ。。。友達のドラッグストアのオーナーが二日で二か月分のマスクが売れちゃって、もう売り切れたって(-_-;)
肺炎騒ぎで浮足立って、半世紀も前の石油ショックの時のトイレットペーパーみたいに今度はマスクが品薄に。
というような、一つのことに夢中になるとほかの大事なことは全部忘れてしまいがちな日本人の国民性を恐れます。
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<time datetime="2020-01-30T14:27">2020年1月30日 14時27分</time>
連日、感染者数が増える新型コロナウイルス。国内でも関係機関に相談が殺到するなど、不安を感じる人も多くなっています。感染症は、正確な情報を知って備える「正しく怖がる」ことが大事だと言われているので、これまでわかっていることをまとめてみます。
不安を感じる4つの点
1「感染者や死者の増加」
中国を中心に急速に患者や感染した人が増えています。中国ではこのところ、感染した人の数が連日1000人以上増え、全世界で感染した人は7000人を超えました。亡くなった人も100人を超え、歯止めがかかっていません。WHOなどによりますと、死亡した患者は高血圧や糖尿病、それに心臓や血管の病気といった免疫を低下させるような持病があった人が多かったということです。
2「感染は濃厚接触だけ?」
感染力は「患者から何人に感染が広がるか」ということではかりますが、今回の新型コロナウイルスの場合、WHO=世界保健機関は1.4人から2.5人だとしています。基本的には、せきやくしゃみなどの飛沫感染で広がり、濃厚接触すると感染すると言われていますが、家族や医療関係者以外でも感染が報告されているのは不安材料です。
3「潜伏期間中も感染か」
症状が出ていない潜伏期間中にも感染するという中国からの報告があり、気付かないうちに広がっているのではないかという懸念もあります。
4「特効薬やワクチンがない」
新型コロナウイルスはこれまで経験したことがなかった新型のウイルスなので特効薬やワクチンはありません。
別の側面にも目を
1「中国以外の感染はまだ少ない」
中国以外で感染した人の数は、世界中あわせて今のところおよそ100人で、中国国内に比べて桁違いに少ない状態です。参考までに毎年流行するインフルエンザでは、ピーク時には日本国内で1週間だけで200万人以上が感染します。
2「重症化は20%」
WHOによりますと、感染しても重症化する人は20%で、ほとんどの人の症状は軽いとされています。たとえ感染したとしても全員が肺炎になるということではありません。
3「対症療法で回復 特効薬やワクチン開発中」
特効薬はありませんが、酸素吸入や脱水の際の点滴など対症療法で回復している人も多くいます。薬も大事ですが、人間が持つ免疫の力で回復することも多いのが感染症です。また特効薬やワクチンの開発を目指した研究も進められています。アメリカでは3か月以内にワクチンの臨床試験が始まる見通しです。
4「手洗いと消毒で予防可能」
さらに、手洗いと消毒で予防は可能だとされています。
情報を整理して備えを
私たちにできる対策は
<figure class="body-img">![私たちにできる対策は](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200130/K10012265231_2001301303_2001301304_01_03.jpg)
ウイルスが手に付いた状態で鼻や口を触って感染することが多いとされているので、きちんと手洗いすることが最も重要です。また、アルコール消毒も有効だとされています。
さらに、せきやくしゃみが出る場合には、マスクやティッシュで口を覆うなどすることが大事です。
マスクなどがない場合も、口を手で覆うのではなく袖口や腕で覆うことで、ウイルスを拡散させるリスクを減らすことができます。
万が一、感染した疑いがある場合は、いきなり医療機関を受診するのではなく、あらかじめ電話などで連絡するよう厚生労働省は呼びかけています。
厚生労働省が設けているコールセンターの電話番号は、03-3595-2285で、受付時間は午前9時から午後9時までです。
毎日新聞<time>2020年1月30日 20時22分</time><time>(最終更新 1月31日 04時10分)</time>
中国・武漢からの帰国者が運ばれる国立国際医療研究センターの敷地で、マスク姿で待機する人たち=東京都新宿区で2020年1月30日午後0時20分
新型肺炎の原因は、これまでヒトには感染していなかった新しいコロナウイルスで、2002~03年に大流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)や、12年に確認され韓国などで感染が広がったMERS(中東呼吸器症候群)の原因ウイルスの仲間だ。
コロナウイルスはヒトや動物に感染するウイルスで、SARSの登場前はヒトに感染すると鼻や喉に風邪の症状を起こすことが知られていた。中国の研究チームの発表によると、今回の新型ウイルスはヒトに感染する七つ目のコロナウイルスとみられ、全遺伝情報(ゲノム)の解析から、コウモリなどの野生動物由来の可能性がある。SARSのウイルスと塩基配列が75~85%一致したという。
一方、中国疾病対策センターなどは1月22日までの初期の患者425人のデータから、昨年12月半ばからヒト・ヒト感染が起こり、患者1人から平均2・2人に感染が広がったとの分析をまとめた。発症までの潜伏期間は平均5・2日だという。
研究チームが米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで発表した論文によると、患者の年齢は15歳から89歳で、平均59歳。ほぼ半数が60歳以上で、全体の56%が男性だった。
19年12月中に発症した47人のうち30人(64%)は、感染場所と疑われている武漢市の海鮮市場か、別の生鮮食品の市場に出かけていた。また14人(30%)は新型肺炎の症状のある人と接触して発症した。医療従事者の発症は計15人。
患者の行動履歴なども考慮すると、全体の95%は感染から12・5日以内に発症した。
研究チームは「子供は感染しにくく、発症しても症状が穏やかな可能性がある。また医療従事者の発症者の割合は、SARSやMERSの時ほど多くない」と指摘している。
新型肺炎の致死率は現時点で2・1%程度。国内で最大0・02%程度のインフルエンザウイルスと比べると高いが、SARSやMERSは下回っている。【須田桃子】
新型コロナウイルス どれぐらい警戒したらいいの? 感染症のスペシャリストに聞きました
中国を中心に感染者が急増し、日本でも11人の感染者が報告された新型コロナウイルス。人から人へ感染することもわかり、不安を抱く人が増えていますが、実際のところどれぐらい警戒したらいいものなのでしょうか?
2020/01/30 15:16
Naoko Iwanaga
Naoko Iwanaga
岩永直子 BuzzFeed News Editor, Japan
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中国を中心に感染者が急増し、日本でも30日午前現在で、無症状2人も含むと11人の感染者が確認された新型コロナウイルス。
Naoko iwanaga / BuzzFeed
国際的な感染症対策にも詳しい岡部信彦さん
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人から人へと感染することもわかり、不安を抱く人が増えていますが、実際のところ、どれぐらい警戒すべき感染症なのでしょうか?
感染症のスペシャリストで、2009年の新型インフルエンザ発生時には国の対策を検討する委員会の副委員長も務めた川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦さんに、お話を伺いました。
※インタビューは1月29日夜に行われ、話した内容はその時点の情報に基づいています。
新型コロナウイルス どれぐらい大変?
ーーそもそもコロナウイルスというのはどんなウイルスなのでしょう?
人に感染するコロナウイルスはこれまで6種類あることが知られていて、そのうち4つは軽い鼻風邪の原因となります。風邪の10〜15%はこのコロナウイルス が原因とされています。
あとの2つが2002年から03年にかけて中国・広東省から発生して流行がアジアを中心にして世界に拡大した「SARS(重症急性呼吸器症候群)」と2012年以降中東を中心に流行が続いている「MERS(中東呼吸器症候群)」 です。
この2つと常に比較されて、今回の新型コロナウイルスも恐れられていますね。
ーー感染の広がりの速さや重症度、致死率などを考えると、SARSやMERSなど過去の新興感染症と比べて、今回のコロナウイルスはどれほど警戒すべきものなのでしょうか?
最近、人類が経験した新興感染症で言えば、新型インフルエンザ・パンデミック(世界的な大流行)は最初にメキシコの一地方都市で重症患者が見つかって大騒ぎになり、ほどなくアメリカでも重症患者が見つかりました。それが2009年の4月下旬頃です。
日本で患者が確認されたのは5月の連休明けで、その後、あっという間に世界各地で患者発生が確認されるようになりました。
それに比べると、今回はまだ1ヶ月しか経っていませんが、患者の発生は海外では少ない。まだ、そんなに感染のスピード感はない印象です。
しかし、人から人への感染を繰り返すうちに、ウイルスが人に感染しやすい形に変異する可能性はあります。そうなった場合、一気に感染が広がる可能性も考えておかなければならないでしょう。
2009年の新型インフルエンザの場合は、ウイルスの検査ができるようになると、実は感染者が多くいても軽症で自然に治っている人も多いことがわかりました。つまり、「感染しやすい=重症になりやすい」ではないのです。
新型コロナウイルスは、感染者が急増して死者も増えているのは確かですが、感染者の中での亡くなられた方は何人なのかを把握し、その割合(致死率)などを考えることがとても重要です。
致死率は現段階で、2〜3%です。まだわかったばかりのウイルスで、軽い人も全て把握することはできませんから、重症度についてはもう少し疫学調査が進むのを待たなくてはいけません。
人の動きも変化 様々な要素が感染症のリスクを左右
流行の中心となっている中国の数字だけ見ると、SARSは5327人、今回の新型コロナウイルスは29日時点で5974人が報告され、既に、SARSよりも患者が増えていることは間違いないです。
ただ、SARSと単純に比較できないのは、人の動きが17年前とは段違いに増えているからです。人の移動の多さは感染症の広がりで一番大きなリスク要因になります。
SARSの時には中国の人が今ほどほど海外旅行に行くこともありませんでした。中国が経済発展して、人と物の動きは過去と状況は大きく変わっています。アジアの中で感染者が増えているのは、中国からの人の動きの多さが影響しているのは間違いない。
もっとも楽観的なシナリオは、SARSのように一気に患者発生をおこしたけれど、患者の発生もウイルスも消え去ってしまう、というものです。変異を繰り返して、動物の世界にウイルスが戻っていったのかもしれません。
一番悲観的なシナリオは、爆発的に広がる上に重症度も高くなることです。MERSはSARSより重症度は高く、致死率は30%以上でした。その一方で、MERSの発生はほぼ中東に留まり、韓国での流行はありましたが、日本での患者発生はありませんでした。
また、SARSは人への感染源となったハクビシンとの接触を離すことができましたが、MERSは中東の人の生活に根ざしたラクダですから、感染源を避けることができず、感染は持続していることになります。
感染症の広がりや死亡率のリスクは様々な要素に左右され、過去の感染症とは人の動きなども著しく変わっているので、現時点では今後どうなるか、まだ見通しがつかないというのが正直なところです。
インフルエンザや麻疹のリスクに無頓着なのはなぜ?
ーーインフルエンザや麻疹なども人が死ぬこともある感染症です。それらの感染症と比べたら、私たちはどれぐらい怖がるべきなのでしょう。
致死率から言えば、自然に放っておいたら麻疹(はしか)も数パーセントの致死率です。でも麻疹はワクチンがあるからほとんど感染しないですむようになっています。インフルエンザは毎シーズン1万人程度の死亡があると言われています
時事通信
新型コロナウイルスは恐れるのに、現状、感染する可能性がより高い麻疹や風しん、インフルエンザのワクチンを避ける人もいる
新型コロナウイルスをこれほど怖がっているにもかかわらず、いまだに麻疹や風疹のワクチンをうたない人がいるのは不思議なことです。防ぐ手段があるのに...です。
今、日本で問題となっている風疹の予防接種も強くお勧めしていますが、多くの大人の男性にあまり関心をもたれてないようです。妊婦に感染したら、おなかの赤ちゃんに重大な影響を及ぼすにもかかわらず、です。
日本では、2012〜13年の流行で目や耳や心臓に障害をもたらす先天性風しん症候群の赤ちゃんが45人も生まれました。その流行のもとになっているおじさんたちが、MR(麻疹・風疹)ワクチンをうたずに「コロナウイルス大変だ!ワクチンはないのか!」と言っているわけです。おかしな話です。
ーー怖がり方がいびつな印象を受けるのですね。
新興感染症の報道は常にセンセーショナルですからね。毎日報道されるのは、SARSやMERSの時と同じですが、それに惑わされて、足元にあるリスクを忘れてはいけません。
今、日本で普通に歩いている人は、新型コロナウイルスにかかる心配よりも、インフルエンザにかかって会社を休む可能性の方がずっと高いわけです。それでもワクチンをうたない人はいます。
死亡のリスクは何で上がる?
ーー死者の報告も29日時点で132人(死者は中国のみ)と増えていますが、多くが高齢者で、糖尿病などの基礎疾患を持っている人が多いとされています。
これまでの報告ではそう言われていますね。
でも、その後、感染者も死者も増え、新たな死者がどういう人だったのかという情報はまだ入ってこない。現在どのような人が亡くなっているのかはわかりません。
また、最初のうちは丁寧に病院で診ていたと思いますが、患者が殺到している映像を見ると、あの中で感染している可能性もあります。
それに、経済格差の問題で、普段医療機関を受診できない人もかかっている可能性があります。感染症は、都心部で生活に余裕のある人だけを選んでかかるものではありません。
ーー治療法は現時点でなく、対症療法しかありませんが、中国では早くもHIV治療薬「カレトラ」の効果を試す臨床試験も始まりました。
トライしなければデータは出ないということで始めたのでしょう。結果を注目していこうと思います。
ヒト-ヒト感染の疑いも 「チェーンが追える」段階
ーー日本では28日までに6人の感染者が報告され、6人目は武漢市への滞在歴がなく、武漢から来た観光客を乗せたバスの運転手でした(インタビュー後、さらに感染者は増えて11人に。うち一人は同じバスのバスガイドの女性)。人から人への感染が疑われ、日本も新たな段階に入ったと言われています。
濃厚接触の可能性は間違いないですね。空気感染するはしかのように、コンビニに行っただけで感染したというのとは違います。
バスは閉鎖的な空間ですからかなり濃厚な接触をしていたのでしょう。ただ、感染源となった方と座っているところが近いか、バスの中以外でも行動を共にしたかなども、感染力の度合いを知る参考になると思います。
ーー「濃厚接触」とよく言われますが、その定義は?
数字での定義はありません。また疾患によって、定義が変わることがあります。ハグは濃厚接触と考えてもいいと思いますが、1回軽いあいさつで握手したぐらいではそうは言わないでしょうね。
触れていないとしても、このインタビューがこの部屋の中で半日続けば濃厚接触だと思います。同居している方の場合などは、まったく生活の場が切り離されていない限りは濃厚接触と考えても良いと思います。
強い飛沫感染であれば、カウンターで接客した場合も濃厚接触に入ってくるでしょう。様々な状況の中で感染のリスクが高まるような近距離とある程度の時間の接触を「濃厚接触」と言います。
時事通信
春節の大型連休で日本を訪れた中国人観光客と観光バス(新型コロナウイルスとは関係ありません)。武漢市からのツアー客を乗せたバスの運転手やバスガイドの感染が確認されている
まだ乗客の中に感染者がいたかどうかはわかっていませんが、新幹線でもバスでもあの座席の形態は、向き合って座るスタイルよりうつりにくいのです。ゴホンとしても、飛沫がかかるのは後頭部ですから。
ーー今回はヒト-ヒト感染ですが、誰からうつったのか追跡調査ができるというのが少し安心できるポイントですね。
あのお客さんたちは中国に帰ったそうですが、そこを追えればとても重要な情報となります。ヒト-ヒト感染のルートがまだ追えていることを、感染症の世界では「チェーン(鎖)が追える」と言います。
鎖がつながっている段階では感染が爆発的に膨らむ可能性はまだ薄いということです。この鎖のつながりを追うのが難しくなったなら、もう見えないところに患者がたくさんいるということです。いまのところまだそこまでには至っていません。
日本での対応は適切か?
ーー29日朝に武漢市に滞在していた日本人の一陣が政府のチャーター機で帰国しました。症状の出ている4人が入院、他の人たちは症状がなくても全員ウイルス検査をしているようです。この対応は適切ですか?
AFP=時事
武漢市の邦人を帰国させた政府のチャーター機
まず、武漢市に迎えに行くことは絶対にやるべきですね。国は武漢のある湖北省について渡航中止勧告を出し、国が行くなと禁じれば帰り便もなくなるわけですから。
時事通信
新型肺炎が流行する中国・武漢市から政府のチャーター機で帰国し、取材に応じる男性ら=29日、東京・羽田空港
流行地に残っている人を迎えに行くかどうかは新型インフルエンザの時もかなり議論したのですが、その議論が今回、生かされたのではないでしょうか。
帰ってきた人全員がウイルス検査をするとは知りませんでしたが、その中に感染者がいたならば、症状のレベルや感染力などの大きなヒントになりますね。
少しやり過ぎという印象もありますが、医学的な正しさだけでなく、安心感を与えるという意味もあるのでしょう。
時事通信
中国・武漢市から政府チャーター機で帰国した邦人のうち、せきや発熱などの症状があった4人が搬送された荏原病院の陰圧室
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帰国者は全員、2週間、健康状態を観察するというのも、もし発症した場合は早く対応するという意味でも適切だと思います。
ただ、このような「念のため」の対策が行き過ぎてしまうと、「お前の父さん、武漢から帰ってきたんだからお前も俺に近づくな」という偏見やいじめを社会に生み出しかねません。周りにいる人も温かい目で見守るべきでしょう。
ーー流行の封じ込めは可能なのでしょうか?
感染症に関して完全な封じ込めは無理でしょうね。ただ、重症者を小規模で抑える、流行のレベルを下げることは可能かもしれません。早く重症者を見つけることが鍵を握ります。
新型インフルエンザは普通の迅速診断キットが応用できましたが、今回のコロナウイルスはそのようなツールはまだありません。新型インフルエンザの対策と同じスタイルで、軽症者も全て検査して封じ込めようとすれば、ものすごくマンパワーを使って、お金を使うことになり、非現実的です。
軽い人を警戒するために、指定医療機関は長蛇の列ができ、患者さんも医療従事者も疲弊します。そうなると肝心の重症者を見落とすことにもなりかねず、軽い人や症状のない人をしらみつぶしに調べようとするのは、マイナス要素が大きくなります。
何を重視して対策をうつべきか
スーパースプレッダー(通常以上に感染力が高く、感染を拡大させる人)という言葉が今回よく使われていますね。
SARS以来、使われるようになった言葉ですが、症状があり、重症な人が感染力が強いのは事実です。スーパースプレッダーはその感染力がさらに強く、1人から何十人にも感染を広げる場合のことを言います。
重症な人は専門の医療機関で早く治療を受けていただくことが、その人のためになるのはもちろん、他の人にうつさないという意味で人のためにもなります。
ーー何を重視するかで政策は変わりますね。
私ならば何を重視するかと言えば、重症者の早期発見と早期治療、それによる早期の拡大予防です。
軽い人も症状のない人もすべからく心配だから検査をしていくということはやめた方がいい。武漢から一時的に帰ってこられた人は限られているから必要でしょうけれども、感染者の出た国から帰った人をすべからく、というのは真の重症者を早期に診ることができなくなる可能性を高めます。
ーー10日程度と言われている潜伏期間中も感染させる可能性があるという話が出ています。
潜伏期間中に感染させるというエビデンスはまだ出ていないです。またその時の感染力の強さについても不明です。それがないうちに、メディア言葉で「歩く感染源」だとか、不安を煽る言葉を使うのはやめてほしいですね。
経験則ですが、呼吸器感染症は、症状がある時に感染力が強くなります。SARSの経験でも、潜伏期間と非常に軽い期間はほとんどうつしていないことがわかっています。いずれも肺炎になってからうつし始める。だから重症者の早期発見が鍵を握るんです。
この法則が今回のコロナウイルスに当てはまるかはまだわかりません。でもこういう初期のわからない時期は経験則の応用が必要かと思います。
デマにはどう対処する?
ーー「武漢の研究所から漏れた生物兵器のウイルスではないか」「致死率15%の最凶ウイルス」など、デマ情報が拡散され始めています。新興感染症では起こりがちですね。
新型インフルエンザの時もそうでしたが、SARSの時代と比べて、誰もが自由に発信するようになったことも原因でしょう。SARSの時はSNSは普及していなかったです。
Naoko Iwanaga / BuzzFeed
「情報をつかむのはSNSの匿名の発信ではなく、信頼できる公的機関から」と訴える岡部さん
ーー我々メディアもデマ打ち消しをしているのですが、先生方のような専門家が素早く対応してくださるとありがたいです。
私はTwitterをやっていないんです。忙しい時に色々な雑音が入ってきて、それに返事を書いていると、大切な仕事ができなくなりますから。
新型コロナウイルスが注目され始めた頃、あるメディアの取材に、「正しい情報をつかんでください」と書いてもらったんです。すると、「正しい情報ってどこにあるのかわからない」という批判がありました。
正しい情報というのは、やはり公的な機関が責任をもって出している情報です。日本なら、厚生労働省や国立感染症研究所ですね。時間的には少し遅れるかもしれませんが、そこがより正しい情報を出すはずです。
逆に一番危ないのは、無責任に匿名でSNSで流されているような情報です。責任の所在や出典をはっきりさせずに書いている情報はまず信じない方がいい。
ーー厚労省も一般向けの「新型コロナウイルスに関するQ&A」のページを作りましたね。
これも以前と比べたらかなり早くなりました。デマは専門家がなんとか打ち消したいところですが、デマにいちいち応対していたら何もできなくなる。難しいところです。
WHOの「緊急事態宣言」見送りは?
ーーWHOが「緊急事態宣言」を見送ったのは妥当ですか?
僕はあの時点では妥当だと思いました。あの宣言には具体的な基準があるわけではありません。感染者何人とか何カ国に広がったとか、いろんな要素で総合的に判断するいい意味での曖昧さがある。
AFP=時事
訪中し、中国の習近平国家主席(右)と会談した世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長(中国・北京)
今回の場合は、23日の時点でウイルスの情報は早く公開されましたが、臨床的な疫学的情報は少なく、人から人に広がっていることは確認されていませんでしたし、限られた人の発生はありますが、中国にほとんど留まっている。
情報が足りない、という言い方をして、中国当局にもっと情報を出すように促した側面もあるでしょうね。
その結果として、中国から迅速に情報が出始めた面も確かにあります。
もしあの時点で宣言を出していたら、一方では不安感が先行してパニックに近い状況となった可能性もあります。その点では、少しクッションを置いたのかなと思います。
ーー「緊急事態宣言」が出ると、国内の警戒度も上がるのでしょうか?
そうでしょうけれども、日本の方が先に警戒度を上げましたね。
「指定感染症」決定、早かった?
ーー29日に政府が新型コロナウイルスを「指定感染症」「検疫感染症」にしたことですね。このタイミングはいかがでしたか?
僕はもう少し待ってもよかったのではないかと思いました。しかし指定することによるメリットもあるので、法に基づいて色々なことができるようにしたということになると思います。
患者を場合によっては、法に基づいて入院・隔離することができるようになって、ご本人の早期治療と、家族友人を含めて周囲の人への感染拡大を防ぐことができます。
病院の方も、指定感染症を診るように定められた「感染症指定医療機関」が重症者を集約しやすくなります。入院費用も公費負担になるので、患者はお金の心配をせずに済みます。
しかし、デメリットもあります。心配な人も怪しげな人も全て、感染症指定医療機関に行ってしまい、指定医療機関に長蛇の列といったことへの対策も必要になるでしょう。
ーー指定医療機関が過重負担になる可能性がありますね。
そうです。それと共に、人々がなかなかスムーズに医療を受けられなくなり、パニックが起こる可能性もあります。それを考えると個人的にはタイミングが早かったかなとも思います。
一般の人がなすべき対策は?
ーー現段階では咳やくしゃみで飛んだ飛沫が体内に入ることによる「飛沫感染」か、感染者のウイルスに触れてその手から体内に入る「接触感染」が言われています。空気中にウイルスが漂う「空気感染」の可能性はないのですか?
今、入ってきている情報ではその可能性は少ないですね。日本で人から感染した可能性のある人が出ましたが、感染者があちこちで広がっているわけではなく、空気感染があったとしても可能性は低いです。
重症入院患者さんを引き受ける医療機関は空気感染の可能性まで考えて対策を取ることになるでしょうが、一般の人は飛沫と接触感染を考えた日常的な対策をすればいいと思います。
ーー接触感染というのは目からも入るのですか?
一応粘膜は全て入る可能性を考えた方がいいですね。目も鼻も口も可能性はあります。
ーー咳やくしゃみによる飛沫はどれぐらい飛ぶのですか?
1m程度といわれていますが、2m、3m飛ぶこともあるようです。常識的に使える範囲で言えば1、2m。ですから咳をしている人はマスクを、マスクがなければ、肘の内側で口を覆う咳エチケットをお願いしたいですね。
時事通信
品切れが目立つドラッグストアのマスク売り場=28日、東京都千代田区
ーーこまめな手洗いと咳エチケットが言われていますね。マスクはどうですか?
効果が高いのは、症状がある人が他の人に咳やくしゃみを飛ばさないようにする「優しさのマスク」です。ある程度飛沫の侵入を防げるなら、マスクをつけるのは良いことだと思いますが、パーフェクトな方法に近いと思うと過信になると思います。
ーー手洗いは効果があるのですよね。
その通りです。今は新型コロナウイルスよりもインフルエンザにかかるチャンスの方がずっと高いわけです。
Alexraths / Getty Images
コロナウイルスに手洗いは有効だ
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インフルエンザの時の注意も、マスク、咳エチケット、手洗いです。インフルエンザの注意は、今回の新型コロナウイルスも感染症対策の基本としては同じなので、インフルエンザと同様の対策をお忘れなく、というところです。
ですから、この日常的な予防策をしていれば、新型コロナウイルスよりもむしろ今、もっとかかりやすいインフルエンザの防御にもなりますということです。
もう一つ注意してもらいたいのは、糖尿病など慢性の病気をほったらかしにしている人。この人たちは重症化のリスクが高いですから、早く治療して、早く調子をよくした方がいいです。
また、高齢者に入っている人も重症化のリスクがありますから、人混みになるべく出ないとか何気ない注意はしてもらった方が全体のリスクは下がります。
ーー妊婦さんはどうですか?
それはわからないですが、妊婦さんは抵抗力も落ちていますし、胎児も守らなくてはいけませんから、一般の感染症同様、人混みに出ず、こまめに手洗いした方がいいでしょう。
ただ、特別心配して全く出歩かない方がいいというフェーズではありません。
季節性のインフルエンザと同じような注意をしていただければ十分でしょうね。
ーーあとは通常の栄養とか睡眠とかですね。
よく寝てね、ちゃんとバランスの良い食事をとってね、ということですよね。
どんな状態なら受診すべき?
ーー受診した方がいい人はどんな人か教えてください。
やはり流行地、武漢市には限りませんが、ある程度流行が広がっているところに行ったことのある人で、症状が出ている人ですね。
一人か数人、患者が出た国に行ったとしても、直ちに心配する必要はないでしょう。しかし症状がある場合には、いろいろな病気である可能性はあるので、できればかかりつけの先生などに相談されるといいと思います
ーーどんな症状に注意すべきですか?
やはり熱、咳です。今回のコロナウイルスはわりに乾いた咳が出ると言われますが、湿った咳は関係ないかと言われたらそれはわからないです。呼吸数が早い、呼吸が苦しいなども、呼吸器感染として注意すべき症状です。
また、SARSなどでは下痢を起こすことがありました。今回の重症者の内訳を見るといまのところ下痢を起こした人は少ないのですが、一応、下痢は注意した方がいいでしょうね。
ーー熱や咳はインフルエンザでも出る症状ですね。どれぐらいだったら受診を考えた方がいいでしょう。
高熱の目安は38度か38度5分以上ですね。それは繰り返しになりますが、コロナウイルスでないとしても、警戒すべき症状です。インフルエンザと同じような注意をしてくださいということです。
ーー肺炎の疑いがあったら受診はすべきですよね。
肺炎の疑いは咳が強い、咳で胸が痛む、呼吸が速い、呼吸が荒い。それはコロナに限らず、マイコプラズマであっても、呼吸器感染症の注意と共通ですね。
ーー受診の時はいきなり行かない方がいいですよね?
まずは電話でしょうね。心配なら、まずかかりつけの先生や保健所に電話したらどうでしょうか?
メディアへの注文
ーーメディアが気をつけた方がいいことはありますか?
新しい感染症の場合、関心も高いですし、注意喚起するのは当然だと思うのですが、「歩く感染源」とかセンセーショナルな言葉を使って不安を煽るのはやめてほしいです。
3.11の津波の時は、ある週刊誌の見出しで、「ヘドロは感染症の温床だ」というようなことが書かれていました。確かにそこには病原体はあるかもしれませんが、ヘドロが原因で感染症が広がったという事実はなかったのです。
それにも関わらず、恐怖感を与えている。ちゃんと掃除して消毒した方がいいと思って良かれと思って書いたのかもしれませんが、そういう表現は、人にグサッと刺さってパニックを起こさせかねないので気をつけてほしいです。
最近、川崎の記者向けに勉強会を開いたり、市の幹部向けの勉強会を開いたりしました。僕ら専門家もメディアに対して正確な情報を伝える努力をすべきでしょうね。
時事通信
記者会見する厚生労働省結核感染症課の日下英司課長(左から2人目)ら=28日、東京・霞が関の同省
正確な情報が国民に広がることが、感染症のパニックを防ぎ、不安の解消や冷静な行動に役立つと思います。
【岡部信彦(おかべ・のぶひこ)】川崎市健康安全研究所所長
1971年、東京慈恵会医科大学卒業。同大小児科助手などを経て、1978〜80年、米国テネシー州バンダービルト大学小児科感染症研究室研究員。帰国後、国立小児病院感染科、神奈川県衛生看護専門学校付属病院小児科部長として勤務後、1991〜95年にWHO(世界保健機関)西太平洋地域事務局伝染性疾患予防対策課長を務める。1995年、慈恵医大小児科助教授、97年に国立感染症研究所感染症情報センター室長、2000年、同研究所感染症情報センター長を経て、2012年、現職(当時は川崎市衛生研究所長)。
WHOでは、予防接種の安全性に関する国際諮問委員会(GACVS)委員、西太平洋地域事務局ポリオ根絶認定委員会議長などを務める。日本ワクチン学会理事長(平成29年12月まで)、日本ウイルス学会理事、アジア小児感染症学会常任委員など。
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