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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

青山学院大学経済学部教授の白井邦彦先生に質問させていただいたウクライナ戦争についての、即時停戦派・軍事支援否定論に対する疑問点に関する回答集が完結しました!

2023年08月05日 | 白井邦彦教授シリーズ

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 2023年7月24日に、当ブログでまとめた白井邦彦先生に対する質問集

「ロシアに対する即時撤退を求めNATO加盟国からウクライナへの軍事支援を認める」立場から、「両国に対して即時停戦を求めNATOからウクライナへの軍事支援を否定する」白井邦彦先生にご質問します。

に対して、白井先生がご自身のnoteで誠実にご回答くださっていたのですが、とうとう、本日8月5日、堂々の完結!

 以下のように連載してくださいました。

宮武弁護士からのご質問への回答の序として

宮武弁護士のご質問への回答として、1

ベトナム戦争との比較考-宮武弁護士のご質問への回答として、3

ロシア憲法の領土割譲禁止規定問題についてー宮武弁護士のご質問への回答というより意見として 

命の大切さと比べれば「たかが領土」、難民問題を考えたら「まず即時に戦闘をやめさせるべき」ではないか-宮武弁護士の質問への回答として、3-

ウクライナ市民の生活実態からみた「徹底抗戦・全領土武力奪還」方針への疑問-宮武弁護士のご質問への回答とその中間補足、4-

経済制裁による経済、とりわけ諸国民市民の雇用・生活への悪影響を考えなくていいのか?-宮武弁護士のご質問への回答として5

停戦実現方法とその可能性、停戦時占領地でのロシア軍の蛮行への対策-宮武弁護士のご質問への回答として、6-

国際法秩序はロシア政権による侵略に対処する「だけ」では守られないー宮武弁護士のご質問への回答として、終-

 私が白井先生にご質問した7月24日から8月5日までの12日間に8つもの回答記事、この2週間の間、私からの質問に答える記事ばかりを次々とアップしていただいた先生の誠実さには恐れ入るしかありません。

2019年7月、青山学院大学経済学部の大講義室で白井邦彦先生と私。

『安倍改憲が私たちの基本的人権に与える影響』~人の支配から法の支配へ 青山学院大学特別講義から1

『安倍改憲が私たちの基本的人権に与える影響』~人の支配から法の支配へ 青山学院大学特別講義から2 自衛隊明記の危険性

 

 

 全体として感じるのは、白井先生がうちに書いてくださった最後の3回の記事の表題、

「ウクライナ戦争・即時停戦を-多数の死傷者が出続けることには耐えられない」白井邦彦青山学院大学経済学部教授の特別寄稿。

白井邦彦青山学院大学教授特別寄稿「ロシア・ウクライナ戦争の即時停戦・和平交渉による解決を強く訴えます。 ー奪われた領土は取り戻せても、失われた命は二度と戻らないー」

【白井邦彦青山学院大学教授 特別寄稿】 再度「即時停戦・和平交渉による解決」を強く訴えます ー「今こそ停戦を」に賛同する一市民の立場からー

に表れているように、一刻も早い停戦によって無辜の市民と元は普通の市民である兵士たちの命を救いたい、その一心でいらっしゃると言うことです。

 そして、今失われつつあるウクライナとロシアの人々の命とこれから失われるかもしれない両国と世界の市民の命を、白井先生のような

両国に即時停戦を求め、NATO諸国からウクライナへの軍事支援に原則として反対する立場

と私のように

ロシアに即時撤退を求め、ウクライナへの軍事支援を適法な武器に限って認める立場

とでどちらがより望ましいのか意見に相違は有れど、人命尊重と戦争反対という点では全く変わりがありません。

 とかく論争が苦手で感情的な諍いになりがちと言われる我が国において、大事な戦争と平和の問題について双方の意見を交換して、学者と実務家が互いの思索を深め合うという試みはとても価値があり、良かったと思っています。

 読者の皆様が想像されている以上にお忙しい白井先生が(青山学院大学で教鞭をとられ、研究も進められているだけではなく、私学の教職員を横断してまとめるお仕事もされています)、これだけの回答をしてくださったことに本当に感謝したいと思います。

 私の方でどうこれらの回答集にどう対応するか、これから検討しますが、たぶん質問の順番に先生のご回答を整理し直して、私がコメントしていく形になるかと思います。

 なにせ、最初にご質問申し上げた時に想像していたよりはるかに詳細で大部なご回答を頂いたので、私がコメントをするのも大変なので、今しばらくお時間を頂きたいと思います。

 乞うご期待、ということでよろしくお願いいたします。

ウクライナ東部クラマトルスクで、子どもを抱えて電車を待つ避難民(2022年4月4日撮影)。(c)FADEL SENNA / AFP
 

ロシアとウクライナの政府代表団は2022年2月28日、ロシア軍がウクライナに侵攻してから初めて停戦交渉を行いました。会談は、ウクライナの隣国ベラルーシで開かれました。

 

 

うちのブログの読者からも、リベラル左派の立場から社会労働政策について研究されている白井先生には、また新自由主義批判も書いていただきたいという要望が。

 

 

日本労働社会学会編集委員会 | 2013/1/1

 

 

現代労働問題分析―労働社会の未来を拓くために 所収

石井 まこと鬼丸 朋子他編 | 2010/4/1

 

2023年5月、娘と訪問したロンドンの戦争広場近くに設置されていた「私たちの戦争ではない」と書かれた、ウクライナへの軍事支援に反対する立て看板(著者撮影)。

 

 

本文では論争が感情的になりがちと書きましたが、私の方が一方的に失礼な書きぶりになったこともあるのに、白井先生にはよく耐えていただきました。

白井先生は知性だけではなく人格もやはり凡百の陰謀論者とは全く違い(比べるのも大変失礼な話ですが)、その点も本当に感謝しかないです。

このブログの読者の皆様には、どこからでもいいので上記の白井先生のnote記事をぜひお読みいただき、この私の記事のコメント欄に感想やご意見をいただきたいと思います。

それも生かして私も次の対応記事を書きたいと思います。

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兵器の性能を冷静に俯瞰すると (ロハスな人)
2023-08-06 17:48:07
お二人のご見解の『 どちらがより望ましいのか意見に相違は有れど、人命尊重と戦争反対という点では全く変わりがありません。 』という立場での非常に丁寧で真摯なやり取りには改めて頭が下がります。

お二人とも本当にお疲れさまでした。

なお、ウクライナ戦争での『核戦争リスク』に関して、主に西側諸国があまりにも安易に考えているようなのは個人的に気になっています。

プーチン大統領やメドベージェフ氏が『核兵器の使用を辞さない』としばしば公言しているのは( それ自体は当然厳しく非難してしかるべきですが )NATOとの全面核戦争になった場合に『兵器の性能的にロシア側の方がかなり有利』と判断しているのではないかと推察しています。

ロシアは“NATO側が迎撃不能”と目されている極超音速ミサイルを多数保持しており、特に『約10発程度でアメリカを全滅させうる 』と推測される新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト(Sarmat)」の性能を誇示する発言で西側諸国をけん制しています。

防衛に関しては『ウクライナからそしてNATOからの防衛』ということで、『弾道ミサイルや超音速ミサイルを撃墜可能(撃墜実験は成功したとか)』な最新対空システムS-500システムをモスクワ周辺を中心にウクライナ戦争開始前後からどんどん進めている…という情報が入っています。

ロシア側の情報が正しければ…という条件付きですが、ロシアとNATOの全面核戦争が起きた場合は『NATOのミサイルは撃墜可能』で、『ロシアのミサイルは撃墜不可能』ということを想定しているロシア側の核兵器使用のハードルは西側が思っているよりずっと低い可能性がありそうです。
(※もちろん、『撃墜可能』と『すべて撃墜できる』ことの間には大きな差があり、『すり抜けたミサイル』がロシア側にも大きな被害をもたらしそうです。
 ロシアの対空システムS400(S500の一つ前のシステム)の購入をするためにトルコが『F35最新鋭ステルス戦闘機の購入をあきらめた』ことは踏まえておきたいですね。
 ロシアのミサイルや防空システムの性能は日本人が思っているよりはずっと高性能だとトルコが国として認めているわけです。)

なお、全面核戦争時、『準NATOかつ、米軍基地たくさんの日本にもミサイル着弾』とか、着弾がなくても、『核の冬』で食糧事情がお寒い日本は『すさまじい食糧危機』の可能性が濃厚で、壊滅する可能性が高そうです。

『F16という(今回の戦争では)“旧式で使いものにならないであろう戦闘機”をゲームチャンジャーだ!』とか、“正気とは思えない”ポンコツ発言をしている西側政治家たちはプーチン大統領とは別の意味でもう少し頭の掃除をされた方がいいと強く感じています。

※個人的にはNATO諸国は『外交でロシアをしっかり追い詰める』べきはずが、(主にアメリカが)下手な外交をいろいろやって『中国にかき回されてなし崩し的に(ロシアが有利な?)講和に持ち込まれつつある』ような印象を感じています。
 ウクライナ戦争解決に世界各国で協力すべきところを『中国との対決姿勢をより強めようとしている』バイデン政権は究極の政治音痴ではないかと疑っています。

https://www.afpbb.com/articles/-/3401284
☆ロシア、新型ICBM実験の成功発表 敵対者を「再考させる」
2022年4月21日
【4月21日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は20日、核弾頭を搭載できる新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト(Sarmat)」の発射実験に成功したと発表した。

 ロシア国防省によると、ミサイルは弾頭を搭載して北部プレセツク(Plesetsk)宇宙基地から発射され、極東カムチャツカ(Kamchatka)半島の演習場に着弾。プーチン氏はテレビ演説で、「この実に唯一無二な兵器は、軍の戦闘能力を強化し、外部の脅威からロシアの安全を確実に守り、攻撃的な言葉でわが国を脅かそうとする者を再考させる」と述べた。

 サルマトは、欧米のアナリストには「サタン2(Satan 2)」と呼ばれる。極超音速弾道ミサイル「キンジャル(Kinzhal)」や「アバンガルド(Avangard)」と並び、プーチン氏が「無敵」と豪語する次世代ミサイル。ロシアは先月、ウクライナ侵攻でキンジャルを初めて実戦で使用したと発表していた。

 ロシア国防省はサルマトについて、威力・射程ともに世界一のミサイルであり、「わが国の戦略的核戦力の戦闘力を大幅に向上させる」と説明。重さ200トン以上、複数の弾頭を搭載可能で、プーチン氏は地上のあらゆる標的を攻撃できるとしている。発射直後に急上昇する「ブースト」段階が短く、敵の探知を逃れてミサイル防衛システムをかいくぐるよう設計されている。(c)AFP


☆☆新防空システムS-550について分かっていること
テック2021年11月12日 RUSSIA BEYOND

◎ S-500は弾道ミサイルや超音速ミサイルを宇宙空間で迎撃できる新世代の防空システムだ。専門家の予想では、S-550はS-500の中型版であり、より廉価で、S-500とは別の戦術的課題に対応しているという。

 さらに専門家は、S-550は性能面でもベースのS-500とは異なると考えている。特定の課題に対応し、一定の範囲の標的を迎撃できるよう改良されているという。S-500「プロメテーイ」は万能の長距離・高高度迎撃システムで、弾道ミサイルや巡航ミサイル、航空機などの飛翔体を迎撃できる。有効射程は半径約600キロメートルだ。軍への配備は数ヶ月前に始まった。
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