150歳の誕生日を迎えた男が集まった報道関係者を前に記者会見に臨んだ。
一人の記者が尋ねた。
「失礼ですが、どうして150歳まで生きてこられてのですか?」
「簡単なことなんですよ」老人が答えた。
「わたしは絶対に口論しないんです」
「そんなこと、ありえませんよ」記者が言い返した。
「きっと他に何か、例えば食事とか瞑想とか何か。
口論しないことで150歳まで生きられるなんて、ありえません」
老人はしばしその記者の顔をじっと見つけた。
それから、ふんと肩を竦めて言った。
「おっしゃる通りかもしれませんな」