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落ちそう 1

2015年03月22日 | 危ない

落ちそう    http://raokon.exblog.jp/8624117/

ある朝のことだった。男は起床すると、いつものようにリビングルームへ行き部屋のカーテンを開けて窓の外を見た。


すると、彼の庭にある木に大きなゴリラが上っているではないか。


仰天してパニックになった男はすぐさま911をコールした。


オペレータは、ゴリラを捕獲する為のスペシャルチームを組んですぐに現場に向かう事を男に告げた。


20分後、1台のワゴン車が彼の家に到着し、救急隊の男が走ってきた。


「ご安心ください。もう大丈夫です。で、ゴリラはどこに?」


男は木の上のゴリラを震える手で指差した。


「わかりました。」


「実はゴリラを捕獲するにあたって、あなたにも少々手伝って頂きたい事があります。」


「手伝うだって!?。わたしは何をすればいいんだ?」


救急隊の男はワゴン車の後ろのドアを開けて1組の手錠と、狂暴そうなブルドッグと、散弾銃を取り出した。


「それでは捕獲作戦についてお話しします。」


「まず、この私があの木に登って、ゴリラが落ちるまで木を揺さ振り続けます。」


「そうして、耐え切れずにゴリラが地面に落ちたら・・」


「すかさずブルドッグが、奴の大事なところに思いっきり噛み付きます。」


「奴はあまりの痛さに両手を空中にあげるでしょう!。」


「その時にあなたは奴に手錠をかけてください。」


「作戦は以上です。何かご質問は?。」


「オーケー。実に簡単かつ確実な作戦だ。しかし・・・。」


男は首をかしげながら言った。


「その散弾銃は、いったい何の為に使うんだ?」


「おっと、言い忘れてました。」


救急隊の男は言った。


「もし、わたしがゴリラよりも先に木から落ちたなら・・・」


「すぐさま、それでブルドッグを撃ってください!」



 

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