3匹のおばさん大蛇が春の日差しを一身に浴びて、気持ちよさそうに寝そべっていた。
1匹目の赤い大蛇が言った。
「ちょっとさぁ、私なんだか腹が減ってきたぞ。可愛い子供でも食べるとするかな」
「それは奇遇だの。実は私も腹が減ってたところなんだ。
ピチピチした若い男にでもありつけたら最高なんだがの」
と2匹目の青いの大蛇が言った。
2匹の会話を耳にしていた3匹目の白い大蛇が、気だるそうにしながら言った。
「こらこら、お前たち何を言ってやがるのさ。子供だの若い男だの.....
蛇の世界はじゃな、どうせ食べるなら政治家と相場が決まってるんだ。
奴らは食材として最高だ。毎日美味いもん食っとるから脂肪たっぷり。
おまけに "骨なし" ときてる」
「駄目よ、駄目駄目。とても食えたもんじゃないよ。
美味しいところは全部消化され尽くして空っぽ空っぽ」