きまぐれ日記

だいたいが妄想系腐女子日記。
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AMNESIA TOMAver.

2014-04-30 16:11:39 | AMNESIA 感想
タイトルの書籍の感想。ネタバレ含みます。

しまった、下書きばかりでブログを全く更新出来てなかった。
さて、その中の一つをうp。

AMNESIAノーマルルート。主人公ではなくトーマ視点ではどうなっていたのかっていう話の本でした。

どの乙女ゲームでもそうですが、このとき相手はどう考えてたんだろう?って
ちょっと気になったりするところありますよね?
それが小説として発売されたら、そりゃ読むでしょう?

シン、ケント、イッキも発売されてるんですがとりあえずいつも最後になるトーマから(笑)
いや、大好きだから、最後になるんですよ?

トーマの笑顔がまぶしい表紙を手に取れば、一気にトーマの世界です。
あのときどう考えてたのか。
あれは、どうやってあぁ言う風になったのか。

もうね、トーマは思ったそのまんまでした。
悩んで悩んで、好きだけど、兄としての立場が邪魔してそれ以上進めないっていう。
本当にもどかしい男ですよ。本当に。

ゲームでは飄々としていて、兄としての立場を貫いてるトーマですが
実のところ、心の中では全く違うことを考えていて
それが普段顔に出ないという性格のおかげであぁいう風にふるまえてたってことらしいです。

嫌われても、自分がこの先傍にいられなくても幸せであればいいと。
トーマは自分が惚れられてることに全く気付いてないので、そういう風に接していくし
主人公ちゃんは記憶を失っているから、それに対しても反論もしないしで
本来なら、記憶を失ってなくて、上手くいってればどうなったんだろうか・・・。

トーマは主人公ちゃんの気持ちに答えたんだろうか・・・はぐらかすのかな?
でも、8月1日の時点でトーマはイッキさんとのやりとりを知らないし・・・って思うと
素直に答えたのかな・・・うーん・・・。

でも、残念ながら世界はそんな二人に試練を与えるんですよね。
主人公ちゃんは記憶を失ってしまうし、トーマは勘違いするし。

でもね、どんな時でもトーマはトーマなんですよ。
とにかく、トーマの甲斐甲斐しさが凄くてね。なんか抱きしめてやりたくなる。
あと、主人公ちゃんのノーリアクションでも少しずつ感情を取り戻す様と
オリオンを見つめてるんだろうなっていう描写等は、あぁ、そんな風に目に映ってたのかと。
主人公視点でゲームをしてたときとはやっぱり違うなって。
当たり前なんですが、そう思ったり。

このゲームBADENDが本当にBADなんですが、そこの場面もしっかり盛り込まれていて
なので、檻のシーンももちろんあります。
どうやって、その檻を買うに至ったかっていうところも書かれていて
なるほどな・・・と。そうだったのね。と。
あの檻パソコンより高いんだぜ・・・びっくりするわ(CROWDのクイズで私はパソコンが一番高い買い物だと思ったんだよ)
売り場のおねぇさんも一押しの大型犬用の檻なんだぜ。

檻の設置とか、その時のトーマの心境、あと薬の入手の仕方とか(これは不眠で病院で貰ってた)
確かにトーマは頑張ってたけど、途中からもうなにかが狂ってたよねって思わずにいられない。
冷静に判断してるつもりでも、それ自体が正しいものなのかさえ不明になってたんじゃないかな。
そりゃあれだけいろんなことが重なれば、普段冷静な判断出来てても無理だよね。

そんな話の流れで、声に出す言葉と心の声が違うっていうところにトーマが自嘲するところがあるんですが
その言葉がとても印象に残りました。

平気っていってるけど、それに対する言葉が全く違うんですよね。
実際目でみてここにいるから安心出来ている平気っていうのと、
これ以上主人公ちゃんとの関係がどうにもならないから平気っていってる言葉と。
トーマの葛藤、苦悩がとても表れてるんじゃないかなって思いました。

檻にいれてから、主人公ちゃんが感情を失って~ってなるんですがこれは夢オチでした。
でも、それが現実なのか夢なのか、手に残るぬくもりがある時点で
トーマの中でもあやふやになっている感じではありましたが、
そこの書き方は本当にうまいなって思わずにはいられませんでした。

そっちに行く可能性も無きにしも非ずっていう。
トーマ次第だし、トーマルートにとって大事な分岐点でもあるので。

読んでて思ったのは、最初にも書きましたが本当にすべてがもどかしい。
トーマがやりたいことはわかるけど、もどかしい。
地盤かためて、直接っていうのはわかるけど、もどかしい。

ゲームではそれがあるからこそ、色々調べられたんですが。
そして、踏切でなにしてるの?っていわれるんですが(笑)

私の中のトーマはこの踏切での怖さと、最後の甘さで出来ています(笑)

でもその狂気も実際はとても臆病で、常に嫌われないか考えてて、失敗して後悔して。
感情的にならないように我慢して、一生懸命お兄ちゃん演じてただけなんだけどね。
それが、エスカレートしてあんな風になっちゃったんだけど。
あそこに行くまでにどうにかしてあげたいなって思ってしまいましたね。
苦しんでる姿を見せないトーマだからこそできたことであって
他の人では無理だっただろうな・・・って。

あと、シンが乗り込んできて、シンを納得させるシーンのところも
こんなこと言ってたんだなってわかったりします。

シンは理解はしても納得してなかったけど(笑)
そりゃ、あれだけじゃ理解しても納得はできないよね。
でも、そこは幼馴染ですからね。
トーマの言い分もわかるんでしょう。
でも、納得はできないっていうのがシンらしくてこの二人の関係性も好きです。

トーマはシンと主人公ちゃんが本当に大切で、嫌われたくなくて
それだけを思って必死に動いてるんだよね。
でも最終的には嫌われてでも、幸せになって欲しいっていう風に変わっていく
この心境の変化が事件の大変さを物語っていたのかなって。

トーマは本当に言葉が巧みで、大事なことを言わずにその内容を語ったりするのがうまい。
騙されてても気付かないっていうね。
まぁ、こんなことするのも、ピンチのときだけでしょうけど。
そうであってほしいです。

あと、ファンクラブの陰険さってほんと凄いよね・・・。
そりゃ、イッキさんも呆れるわ。
イッキルートのときもこのファンクラブ凄かったけどそれ以上だよね。

それもこれも、イッキへの愛情が歪んでしまったからなんだろうな・・・って。
それに巻き込まれたらいい迷惑でしかないんですが。
ファンクラブに入らず、恋愛相談していたらどうなっていたんだろうか・・・。
とか考えてしまいますが、結果は同じかそれ以上か・・・。

最後記憶を取り戻した後の主人公ちゃんとトーマのやりとりも
本当に主人公ちゃんが可愛くて、そんな主人公ちゃんを
本当に大事にしているトーマがかっこよくていいなって思いました。
なんだ、ただのバカップルかと(笑)

ロクな男じゃないよって言ってもそれでもいいっていう主人公ちゃんの気持ちはわかる。
だって、全部自分のためにしてくれたことだもん。
そのためにトーマが苦しんでたのも、頑張ってくれたのもわかった状態なら
これ以上に自分を愛してくれる人はいないよねってわかるかなと。
でも、これが暴走したらストーカーなんだろうな・・・とは思いますが(笑)
いや、トーマはそうならないだろうっていう感じはしますけど。
愛情が暴走したと判断するのか、そうでないのかは相手次第ですしね。

変なところで一歩引いて、変なところで暴走するのがトーマかなと。
主人公ちゃんと幸せになってください。
いや、なるんですけどね(笑)
先を知ってるので、そのうえでこの本がでてくれて、さらにトーマを知れた気分です。
興味のある方は是非読んでみてください。
文庫でなく新書なので少し高いので躊躇しちゃうかなと思いますが
そのキャラが好きなら楽しんで読めると思います。

最後の「今更抱きしめただけで終わると思ってるのが甘い。」っていうセリフが脳内であの声で再生されて
ニヤニヤしたのは私だけではないと思いつつ、まとまりないですが、以上感想でした。

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