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Felineの札幌の日々

カリグラフィーを忘れたカリグラファーangelic felineの怠惰な札幌生活。

新しいギルディング(金箔貼り)の方法を試す

2006年03月21日 20時11分27秒 | Calligraphy
今回つくる作品は金箔を使う部分が多いので、金箔貼りがストレスや悩みの種にならないように学校で習った方法ではなく、より楽に、より上手く貼れる方法があれば試してみようと思い、米国から航空便でゴールド・サイズ(金箔用糊)を2種取り寄せ、実験してみた。

どちらもフラット・ギルディング(盛り上げない、平らな金箔貼りの方法)だが、最初に実験してみたジェリー・トレッサーのサイズはガム・アンモニアックに近い感覚で、サイズを塗ってから5分くらいで金箔が貼れるのも魅力だ。シャープな線まで出るので金箔で文字を書くならこの方法はかなり有効そうだ。アメリカ人のカリグラファーにたくさんのファンがいるのもうなずける。ただ光沢は期待したほど出ない気がする。

もう一つはドイツ製でアクリル・ベースのサイズ。
こちらは金箔をつけたあと、指でこすって貼り付ける。
一般的に、金箔は体の脂をつけることは厳禁なので、指でこすっていいというのはユニークだ。
しかも指で擦ることで光沢も出る。
こちらは若干厚みも出て、フラット・ギルディングでも若干、ジェッソのような仕上がりだ。
ただ問題は、箔が1枚はくっつくけど、乾き過ぎちゃったのか2枚はくっつかないような気がする。
それぞれ一長一短だ。

取り寄せたときはジェリー・トレッサーのサイズに期待していたが、試用の結果、総体的にはドイツ製のインスタコルが気に入った。
作品にはこちらを使ってみようかな。

今回は金箔の他に銀色の箔も貼る予定。
金箔に比べて10分の1ほどの値段で安く売っていたので、銀箔を買って来て、これも今日はじめて試してみた。
イギリスからパラディウム箔を取り寄せ中だが間に合わなかった時は使ってみようと思ったのだ。
ただ。銀箔は酸化してすぐ黒くなってしまうので、湿気の多い日本の気候に合わない。
もし銀箔を使うとすれば、釉薬を塗って空気に触れることを防がないといけないだろう。
釉薬にグレアを塗ったけど、光沢のほうはイマイチだった。
やっぱりパラディウムのほうがよさそう。

日本でパラディウム箔が手に入らないかと探した時は、歯医者さんが使用する医療用のものしか検索できなかったけど、銀座で扱っている店があるらしい。もし到着がおそければ、銀座の店を見に行ってみようと思う。

今まで散々ギルディングには悩まされていたけど、いろいろ試してみることでより自分に合う方法がみつかるものだ。一つの方法にこだわらなくてよかった。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
銀色の箔 (yayo)
2006-03-30 23:59:26
私、メロヴィンジアンの大きな羊皮紙の作品の時に、鏡のかわりに銀色の箔を使いました。

銀箔ではなくて、白金箔を買いましたよ。

たまたま「大特価」だったので、渋谷のウエマツで金箔並の値段で手に入れられました。

パラディウムも試してみたいな。
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Unknown (ramona)
2006-03-31 23:48:43
私にウエマツまで足を伸ばす甲斐性がなかったので高いものについてしまったのかもしれません。

ま、これも勉強だと思っていろいろ試してみます。

パラデュームは純粋な金属なので高かったのかもしれません。

高い授業料になりましたが、あれこれ取り寄せて、良い勉強になりました。
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