Felineの札幌の日々

カリグラフィーを忘れたカリグラファーangelic felineの怠惰な札幌生活。

Pres Vertのランチ と 映画『インセプション』

2010年08月16日 10時21分32秒 | Miscellaneous
夫が珍しく社内カレンダーどおり夏休みを1週間とったものの、礼文島と利尻島への旅行計画は大雨のためキャンセルせざるを得なくて、市内であちこち食べ歩きに変わってしまいましたよ。

美術館に行こうと歩いていたら、以前、予約がとれなかったプレヴェールの近くを通りがかり、後ろ髪ひかれたのでその場で電話してみると、なんと席がとれるというじゃぁないですか。
G7のサミットで首脳の夫人たちが食事会をしたMaccarinaの姉妹店です。
Maccarinaもこの休み中に予約の電話をしたけどいっぱいで取れなかったので「ラッキー!」とばかりに開店と同時に入店。
↓新鮮な美瑛の野菜を使ったPres Vertのサラダです。


↓7月に美瑛の(これまたMaccarinaの姉妹店である)Aspergeで食べたサラダとよく似ていました。

見た瞬間、ボッティチェルリのプリマヴェーラと脳内でリンクするような華やかさ。
カブも絶妙な歯ごたえを残してゆでてあったり、上手にひとつひとつの素材のおいしさを引き出しています。
見た目は似てはいます。でもバジル以外のソースはそれぞれ何種類かあるのですが、どれも別の味つけで同じものではありませんでした。
夫はアスペルジュのコースには「野菜ばっかりじゃないか」と不満を漏らして「もう2度と行かない」などと悪態ついていたのですが、なぜかプレヴェールは気に入ったようです。
私はどちらも好きですが、肉食系の方にはプレヴェールのほうがいいのかもしれませんね。
道産の新鮮野菜を食べる醍醐味をもっと理解してくれたらなぁ…。

映画も何か月ぶりかで行きました。
『インセプション』お勧めです。
認識論的な問いかけをしてくる映画です。
『マトリックス』を見た時も、現実って何?という問いをここまで映像化して問うてくるようになったのかぁ、と衝撃を受けたのですがこの映画もそうでした。
死後の世界のことってわりとしょっちゅう思い巡らすほうだと思うんですが、意識が続くとしたら夢の中のような感覚なのだろうか? 時間や空間などの物理的な縛りから解放されても私はそれを現実と認識するのだろうか?という前から抱いていた疑問が映画を見ながらもわき上がってきて、現実感が変になりました。
子供の頃、夢の中で夢から覚め、現実に戻ったと思ったら、それがまだ夢だったということがあり、それ以来あまり現実ってものを信用していないんですね。あるとき急に目の前の現実が崩れ去ってそれが夢だとわかる瞬間が来るのかもしれないという覚悟をどこかでしているかもしれません。20代まではまだキリスト教を知らなかったから、それが仏教で言う無というものなのかもととらえていました。
キリスト教徒になった今では、時間も空間も神の造られたものという感覚があるので、それらの終わりが来るときがあると考えています。
いずれにしても空しく儚いものではあるんでしょうね。