Felineの札幌の日々

カリグラフィーを忘れたカリグラファーangelic felineの怠惰な札幌生活。

有島武郎旧邸 (芸術の森)

2009年06月17日 21時59分31秒 | Sapporo
札幌に来てから3回美術館に行くチャンスがありました。

そのうち2回が札幌郊外にある『芸術の森』でした。
広い敷地内に、複数の美術館、小規模ギャラリー、野外美術館、市民の利用できるスタジオ、クラフトを学べる施設などがあります。
もうひとつ。札幌に暮らした作家、有島武郎の邸宅も移築されて建っています。
今は資料館として利用され彼の文学作品、描いた水彩画、などが展示されていますが、丁寧に保存・管理されています。

有島にはこれまであまり興味がなかったので、札幌ゆかりの作家とは知らなかったのですが、こちらの学校を出てから、同人誌「白樺」の活動をしている最中も札幌に暮らしていたそうです。
年表をみると、なんと私の住む場所から道を隔てたあたりに住んでいたこともあったようです。
急に興味がわいてきました。

『生まれいずる悩み』の中にこんな一節があるようです。

「私が君に始めて会ったのは、私がまだ札幌(さっぽろ)に住んでいるころだった。私の借りた家は札幌の町はずれを流れる豊平川(とよひらがわ)という川の右岸にあった。その家は堤の下の一町歩ほどもある大きなりんご園の中に建ててあった。」

ほぉ、このへんは林檎畑だったんだ。
今は林檎の木はまったくありませんが、なんとなく林檎の木があってもよさそうな雰囲気です。

有島は私が見ているのと同じ川の風景を眺めていたのでしょうね。
そう思ったらちょっと親近感がわきました。

さらに年表を見ると、キリスト者であったが後に棄教し、最後は女性編集者と心中となかなかドラマチックな人生です。
かなりおとなしいイメージのあった作家ですが、勝手な思い込みだったかもしれません。
これをきっかけに、少し彼の作品を読んでみようかな。


写真は有島武郎旧邸。うちの近くに住んでいた頃の邸宅ではありません。

らーめんてつや 美園店

2009年06月17日 18時00分01秒 | Sapporo
東京にも支店があるという「らーめん てつや」ですが、
ネット情報によると今は本店よりも、美園店が本来のてつやの味を継承しているときいたので、行って参りました。

系列の「Tetsuya Brothers 円山てつや」には5月の桜の頃に行ったことがありますが、「てつや」直系の店は初めてです。

「円山てつや」に入った時も感じたことですが、スタッフが気合いを発していて、なんだかサムライのように見えます。
飲食店やってますというより、拙者ただいま修行中ですという真剣さが伝わってきて圧倒されます。
一切ミスをすることなく、自分のやるべき仕事を最大の注意を払ってやり遂げようとしている感じで、命をかけているのがわかります。その一生懸命さが清々として見てるだけで気持ちいいですね。
ダンナが「換気扇があんなにピカピカになってるってすごいな」と言っていましたが、なるほど、厨房のステンレスは換気扇だけでなく、調理台も壁もよく磨かれています。
どーしよーもなく汚いラーメン屋ってありますが、まぁそういうもんだと思ってましたが、ああやっぱりここの人たちはスゴイや、とこちらも失礼がないように気合い入れて食べようと思わず背筋を伸ばしました。
緊張させるラーメン屋ってどうかと思われるでしょうが、いや、良い緊張なんですよ。

12時ちょっと過ぎに入りましたが、店内で行列ができており、40分ほど待ちました。
私は薄味のしょうゆ、夫は味噌味を注文。
写真は味噌味のほうです。

味ですか? もちろんおいしかったですよ。
おいしくないわけないでしょう。

綱取物語の塩ラーメン

2009年06月10日 23時56分32秒 | Sapporo
綱取物語のことを書いたら、塩味が食べてみたくなってしまって、行ってきました。
なんせ今週は夕食を作る機会が1回しかないもんで。
ダンナほぼ毎日パーティーか飲み会か接待ですわ。

基本、食べ物の写真を撮るのって苦手です。
食べに行くぞと思うと、頭の中は食べ物のことで一杯で、わざわざカメラを持って行こうという思いが沸いてこないし、いざテーブルに運ばれてくると野生動物と同じで、もう目の前のものにガッツクことしか考えてないし、せいぜい3分の1食べたあたりで「そういえば写真とっておけばよかった」とようやく気づくくらいです。

でも食べ物のことをブログに書く以上、画像がないのは致命的。
今日はいったんカメラを取りに玄関から戻りました。
テーブルに念願の塩ラーメンが来たときもカメラをすっかり忘れて早速食べようとしましたが、かろうじて思い出し、なんとか自分をセーブし、おあづけしながら撮ってきました。

白髪ネギが繊細に切られていていいですね。
さすが元洋食屋さんのオーナー。芸が細かい。
チャーシューは厚みがあり、表面が炙ってあるので香ばしいし崩れるようにやわらかい。
残念ながらゆで卵は大の苦手なので今日もパスしちゃいましたが、見た目は良い感じでしたので、味玉好きな人はきっと喜ぶと思います。

脂けっこうあるかなと思いましたが、やっぱり醤油味ほどではなかったみたい。

最初から薄味で頼んだので、今日はスープもかなりいただいてしまいました。
やっぱりここのラーメン好きかも。
紅塩を使った塩ラーメンは650円也。

個性的な創作ラーメンやつけ麺もある店なので、ぜひどうぞ。




サッポロラーメン

2009年06月10日 10時53分58秒 | Sapporo
言わずとしれた札幌ラーメンです。

こちらに来るまで私のサッポロラーメンのイメージは、
「ミソ味、モヤシがのっている」だったんですが(サッポロ一番みそラーメンのCMのせいでしょうかね)それは勝手なイメージでした。

最大の特徴は、どんぶりの表面に厚い幕をつくるくらいコッテリ脂が浮いていることですかね。
頼んだのが、しょうゆか味噌かわからないくらいスープの色が脂の幕で隠れていることもあります。
店によっては背脂もたっぷり、どれだけカロリー高いんだ?

最初はかなり抵抗を感じました。
カロリーの高いものを食べるときって、未だに母に叱られるような気がするんですが「そんなもの食べて」と言われていそうで、気が気じゃなかったです。
でも6,7軒食べたら、これがここのラーメンだという感覚にやっと変わってきましたので、私ももう立派な札幌市民かもしれません。

札幌の味はかなり濃いです。
ラーメンに限らず、本州に売っている同じブランドのおせんべいを夫が買ったら、味つけが変えられていて、かなり濃く、食べるのが辛かったとか。

どこもラーメンは味が濃いので、最初から薄味を指定したほうが無難かもしれません。とはいえ、その店のスタンダードの味を試してみたくて薄味とは頼まないので、たいていとても濃いスープで食べることになるのですが。
おいしいけど、たくさんは飲むことができません。

麺は黄色味の強い麺を使っているところが多く、かなり硬めに茹でます。

ラーメンウォーカーなる雑誌も売られているくらいラーメン店は多いですが、私はそれぞれの店の特徴にはあまり大きな差を感じず、むしろ札幌ラーメンという一つのジャンルでの共通点を感じてしまうのですが、そう言ったら夫に「味音痴」と言われてしまいました。
味音痴の意味が違うでしょう。
おいしいということはわかるもん。

でも特に印象深くおいしいと思ったのは、大通駅から地下鉄で2つめの
■菊水駅の「綱取物語」
http://r.tabelog.com/hokkaido/A0103/A010301/1008237/
観光客向きのロケーションにはない郊外ですが
■あいの里の「桃太郎」
http://www.walkerplus.com/hokkaido/gourmet/DETAIL/V-HOKKA-4RTAF116/


綱取物語はパンチが効いていましたね。黒に近いくらい濃い色の醤油味を食べましたが、今度は評判の紅塩を食べてみようっと。

もやしをたっぷり入れるというラーメンはお目にかかったことがありません。
また味噌は確かに人気のようですが、味噌・醤油・塩から自分の好みの味を選ぶよう勧めてくれるので、味噌にこだわる必要ないようです。

ただし、味噌・しょうゆ系は脂も強いことは覚悟しないといけないようです。
塩はまだ食べたことないですが、夫によるとそれほど脂っぽく作らないそうです。

個人的な好みは函館のあっさり系の塩味ですが、札幌にいる間にどんどんこってり系が好きになってくるんだろうな。
食べても太らないように、これからスポーツクラブに行ってこよう。
今日はバレエレッスンです。

ではCiao.


ひとりゴハン

2009年06月09日 19時13分37秒 | Sapporo
「勝手に一人で食べに行って、おいしい店にだけ僕を連れてってね」
と言われたので、最近大手を振ってひとりゴハンしています。
札幌は「札幌フレンチ」という言葉があるくらい、フランス料理の店も多く、質も高いと評判なんです。

と言っても、一人でコース料理を食べるのは間が持たないし
小心者だし、せいぜい一回の予算は1500円くらいなので
行くところはビストロ、トラットリア、オステリアなのですが
近所はだいたい制覇しました。

札幌は東京と同じで、西のほうが山の手、東が庶民的な地域です。
当然、西の方にフレンチは集中しているので、私のいる庶民派の地域の洋食屋さんは限られているんですけどね。

住む場所を決める際2つの物件が候補が残り、私は西を希望、ダンナは東とまっぷたつに割れたのですが、今から思えば意地を通して西に住めば楽しみがもっと増えたでしょう。

とはいえ、JR札幌駅前やススキノなどの中心部まで歩いても30分程度ですから、行く気さえあれば西のほうに行くのもたいして苦労はありません。
本当にロケーション的には文句ない所に住ませてもらってます。

今日は行くところがなくなってチャリンコでサッポロファクトリー内にあるインド料理「タージマハール」に行ってきました。
今まで日本で一番おいしいインド料理は赤坂のMotiだと思ってましたが、それに勝るとも劣らぬ味です。もしかしたら私の中の順位が入れ替わったかも。

サッポロファクトリーってあまり人が入ってなくて若干過疎ってるんですよね。
タージマハールも含めて良い店が入っているのにちょっともったいない。
それは昨年出来た東札幌の「イイアス」も同じで、商業施設はどこも苦戦を強いられているように見えます。
聞くところによると、ススキノもかつてほどの賑わいはなく、JR札幌の駅ビルの新しい商業施設に人が流れてしまってるそうです。
日本全国どこも経営は厳しいのかもしれませんが、なんかもの悲しいものがありますね。

ラム・ド・ピアザとナンを食べ終わってから、初めてチャリンコで中心部まで行ってみようと思い(サッポロファクトリーも十分中心部ですが)JRタワーやデパート街のほうまで足を伸ばしました。
すぐ目と鼻の先なのに、やっぱり人の多さが違う。テレビ塔のある大通り公園を迂回してまた戻ってきました。

これまでスポーツクラブとマンションの往復ばかりで、中心部まで行くことはほとんどなかったけど、自転車で15分程度なのでもっと頻繁に遊びに出てもいいのかもしれない。
5月末には大通り公園ではライラック祭りがありましたが、観ることなくおわっちゃいました。もったいなかったかも。

今週末、札幌はYOSAKOIソーランで賑わうそうです。
こちらのテレビではその模様がずっと流れるらしいですが、街がこの祭りにかける熱意はかなりのもののようです。