むかし地理の授業で、地図の描き方の一つとして「メルカトール図法」というのを習った。
そのメルカトールさん(Gerard Mercator)は16世紀のベルギー人で、実は地図学だけでなく、名だたるカリグラファーとしても有名だったらしい。
彼の地図に書かれるイタリック体の文字は、みずから真鍮の板に彫ったもので、彫版の技術にも優れていた。もともと地図製作には彫版工として参加していたらしい。
イタリックの文字の大家といえばアリギ(Ludovico Vincentino degli Arrighi)の木版刷りのお手本が有名だが、本人が彫っているわけではないので、本来やわらかく優美なはずのイタリック体が、角張った堅いものになってしまっている。
メルカトールの場合は、文字に熟知した自らが彫っているので、そういう問題がない。写真のように、特に大文字のHIBERNICUMの文字は伸びやかで大胆でとても美しい。
それから、地図をATLASと最初に呼ぶようになったのはこの人だそうだ。
そのメルカトールさん(Gerard Mercator)は16世紀のベルギー人で、実は地図学だけでなく、名だたるカリグラファーとしても有名だったらしい。
彼の地図に書かれるイタリック体の文字は、みずから真鍮の板に彫ったもので、彫版の技術にも優れていた。もともと地図製作には彫版工として参加していたらしい。
イタリックの文字の大家といえばアリギ(Ludovico Vincentino degli Arrighi)の木版刷りのお手本が有名だが、本人が彫っているわけではないので、本来やわらかく優美なはずのイタリック体が、角張った堅いものになってしまっている。
メルカトールの場合は、文字に熟知した自らが彫っているので、そういう問題がない。写真のように、特に大文字のHIBERNICUMの文字は伸びやかで大胆でとても美しい。
それから、地図をATLASと最初に呼ぶようになったのはこの人だそうだ。