Felineの札幌の日々

カリグラフィーを忘れたカリグラファーangelic felineの怠惰な札幌生活。

支笏湖ドライブ

2009年08月31日 09時43分04秒 | Sapporo
札幌から1時間という近さに支笏湖があります。

初めて見たときからすっかりその神秘性に魅了されました。
今回で行ったのは3回目ですが、いつも違う顔を見せてくれます。

ドライブ前の腹ごしらえで立ち寄った石窯パン屋のVergine Baccanaさんの庭。
たわわに実る西洋なしに見送られて出発


緑の中を気持ちよく走る抜けると支笏湖が見えてきました。
今日の青さもみごとでした。

北海道の良さは、いろんな青に出会えることだと思ってます。
積丹(シャコタン)のブルーもここは日本か疑うほど美しかったですが、
それとは違った青を支笏湖は見せてくれました。


湖岸から見た風景。

画像には写りませんが、いろんな青が層になっています。
日本で2番目に深い湖(360m)なので、深さによって色が変わるのかもしれません。

今日は波が荒く、湖岸に水しぶきが打ち上がっていました。
水があれているので、3回来て3回とも遊覧船は出航しませんでしたが岸辺で見るだけで十分な美しさです。
前回来たときは曇っていて、両親にこの美しさを見せられなかったのは残念でした。

札幌から近いのに、本州の観光地のように人でいっぱいということがないのが嬉しいですね。
自然の美しさを自分たちだけで満喫している贅沢さが味わえます。
いつ来ても肌寒いですが。

湖を取り囲む山々に雪があったときは、ゾクッと怖くなるほど神聖さを感じました。
アイヌの人びとが自然を畏怖しながら生活していた感覚を、自分もちょっぴり垣間見て体験したような気がしたものです。

札幌に来られる方への私のイチオシお勧めスポットです。

ちなみに雪があった頃の画像は


gooブログって、いつのまにやら複数画像アップできていたのですね。 確か前はできなかったので、初めて使ってみました。

透明水彩をつかったバースデイカード

2009年08月26日 11時55分09秒 | Calligraphy
スポーツクラブへ行く前にちょっとひと仕事。

透明水彩ってカリグラフィーではあまり使ったことがなかったのですが、にじみ効果を生かしてホンワカした感じを目指してみました。

お手軽にできますね。

これなら大量生産も簡単そう。

お手軽なものはあまり好みではないといえ、一枚に時間をかけすぎるとグリーティングカードとしては破格の値段のものになってしまいそうですから、これなら値段を抑えられそうです。


中島義道さんの本

2009年08月22日 20時36分16秒 | Miscellaneous
札幌に来てから本を読まなくなってしまった。

興味がジムと食い気に集中し、書店に行こうという気さえなく、たまに買うかと思えばおいしいお店が載っている情報誌Porocoくらい。
あんなに好きだった装飾写本関係の新刊本の案内メールが来ても「ふ~ん」とすぐ削除するのだから、人っていつまでも同じじゃないんですね。

でもさすがに活字を読んでいないと頭が空っぽで中身の薄い人間になった感じがするので、少しは知的活動もしたくなり、外山滋比古さんでも読もうかと久しぶりに文庫本コーナーを覗いたところ、中島義道さんの『私の嫌いな10のひとびと』が目についた。

目次を見て、思わず吹き出してしまった。
 ・笑顔の絶えない人
 ・常に感謝の気持ちを忘れない人
 ・みんなの喜ぶ顔が見たい人
 ・いつも前向きに生きている人
 ・自分の仕事に「誇り」をもっている人
 ・「けじめ」を大切にする人
 ・喧嘩が起こるとすぐ止めようとする人
 ・物事をはっきりと言わない人
 ・「おれ、バカだから」と言う人
 ・「わが人生に悔いはない」と思っている人

小気味よい。
思いを代弁してくれてる本かもしれない。
特に、笑顔の絶えない人、感謝の気持ちを忘れない人って、嘘くささが鼻につき、「はいはい、そうですか」といううんざりした気持ちになるんだよね。そこまでしていい人やけなげな人だと思われたいですか。
喧嘩が起こるとすぐ止めようとする人も困りものだ。
カトリック信者によくいるんだけど、人格批判など一切含まない冷静な議論でも、意見が対立していると見ると、話を濁して対立させないように持って行く人がいる。迷惑なんだよ、大事な話してるんだから。

すぐにこの本買おうかと思ったが、自分と同じ考えが書いてあるんだとしたら、何も読む必要はないかと思い直して本棚に戻した。
というか420円を出すのが惜しいほどただいまビンボーだったんで、きっと図書館に行けば借りられるだろうと自分を説得したんだけど。

哲学者にしては珍しく日本で売れている人だというので、そのうち読みたいと思っていた中島義道さんだが、売れている意味がちょっとわかったような。
早く借りに行ってこよ。



夏が終わっちゃった

2009年08月20日 09時30分15秒 | Sapporo
3日くらい前から、札幌はもう秋です。
最高温度も22,23度で、半袖で外を歩くのが肌寒いこともあります。

初めての札幌生活なのでこんなもんだろうと思ってましたが
ヨガの先生が「もう夏が終わってしまったなんて…なんてことだ!」とおっしゃってたので、例外的な年だったのかもしれません。

梅雨がないという北海道で、7月中はほぼ毎日降っていたし、今年は何もかも例外なんでしょうかね。

でもクーラーをつけずに過ごせる北海道でひと夏すごすと、こちらに住み着きたくなります。
最近の関東の暑さは尋常じゃないでしょ。
なんとか慣れようと頑張っても殺人的な暑さの日が多いですもんね。

夏も涼しく乾燥している北海道、やっぱりヨーロッパによく似ていると思います。
植生も明らかに本州とは違って、ヨーロッパを思わせる植物が多いですね。

写真は近所の公園に雑草として生えていた野菊です。
ヨーロッパの装飾写本の意匠としてよく使われるデイジーとそっくりでしょ。
バスタルダ体の授業でこの花の伝統的な描き方を習っているとき、先生に「こういうデイジーって日本で見たことありません。どうなっているんですか?」と尋ねてしまったことがあります。
表側は白くて、花びらの裏側がピンクだということなんですが、実物を(たぶん)はじめて札幌で見ました。
私がぼんやりしてただけかもしれませんが、本州で見たことはなかったと思うなぁ。

一日のうちに晴れたり曇ったり雨が降ったり、めまぐるしく変わる天気を見ていても、英国っぽいですし、昼と夜の寒暖の差が大きいのも英国的ですよね。

ええ、日本語は通じますが、ここはヨーロッパかと思わせる部分が多いのです。
札幌は好きですね、私は。




世界遺産 知床

2009年08月20日 00時38分00秒 | Sapporo
北海道にいるうちに一度は行ってみたいと思ったので、夏休みに知床に行ってきました。

「こんな手つかずの自然が日本にまだ残っていたのか!」という驚きと、「何、ウトロ温泉にはコンビニもあるの? 思っていたよりも開発されているじゃない」という意外さの入り交じった場所でした。

1日目は知床の前に寄り道して、網走の北にある「サロマ湖」でサイクリング。
ここは「ワッカ原生花園」があって自然の花々が咲き乱れています。
紫色のツリガネニンジンとエゾハマエンドウ。
ピンクのフウロ、ナデシコ、ハマナス。
風を切って自転車を走らせると気持ちがよく、左を見ると湖、右を見ると海。
湖と海を隔てている細長く狭い境に花々が咲き、もう天国に来てしまったのかと一瞬錯覚させるような風景です。
夏に道東に行くならここは外しちゃいけません。
原生花園は「小清水原生花園」も有名ですが、車で通過したらワッカのほうが美しさは格段に上だったように思います。

2日目はネイチャーガイドについて一日いっぱい知床五湖と原生林を歩きました。
ガイドつきツアーならではの、ちょっと入れない場所に案内してもらい、熊の冬眠した穴とか、爪痕をみたり、一面に光り輝く若いシダの葉の絨毯のある秘密の場所をみたり、森の中でキツネや鹿にあったり、ミヤマクワガタをみつけたり、面白い体験をいっぱいしてきました。

3日目は小型クルーザーに乗って知床岬の先端まで行き、とちゅうで2頭のヒグマが海岸でフナムシを食べているのを見ることができました。
海が荒れていたのでちょっと船酔いしてしまいましたが、海から見た知床半島はまさに秘境というべき場所で崖から海に流れ落ちる様々な滝もたくさんあり、見所の多いクルージングでした。

知床を堪能してきたので、もう思い残すことはありません。
いつ北海道を離れてもいい。
そんな気になりました。

でも怖いこともありました。
お気に入りのジャスミングリーンティの香水を胸元につけてサロマ湖の展望台に上ったら、香りにつられた蜂がやってきて、襟元から入ってこようとするのです。
スズメバチよりちょっと小ぶりだけどかなり大きな蜂だったので、逃げても逃げても追いかけてくるしつこさに、恐怖がピークに達して、思わず叫んじゃいました。
刺されなくてよかった。
これを教訓にして原生林に行く日は香水をつけませんでしたよ。
だからガイドツアーの注意書きに「甘い飲み物は持ってこないように」と書いてあったわけですね。

だけど一難去ってまた一難。
気づかぬうちに森で毒蛾の粉がかかったらしく首と背中に無数の刺された跡が…。
どうも痒いと思ったらやられていました。
そういえば蛾みたいのが襟元と帽子のしたを飛び回ってたなぁと後で気づいた次第です。
行かれるかたは気をつけて。