Felineの札幌の日々

カリグラフィーを忘れたカリグラファーangelic felineの怠惰な札幌生活。

メロビンジアン時代のハーフ・アンシャル

2005年05月13日 01時20分54秒 | Calligraphy
すっかりやる気なしモードの霧に取り込まれてます。
脱却なるか。
コメントいただいた方、長いこと放置でごめんなさい。明日か明後日にはお返事します。

先にちょっとご紹介したいものが・・・。
カトリック教会では、毎日曜日のミサに『聖書と典礼』という小さなリーフレットが配られます。
その日に読む聖書の箇所が抜粋してあったり、その日のミサで使う曲が書かれており、プロテスタントの方々のように重たい聖書を持ち歩かなくても手ぶらで教会に行くことができる工夫です。

さて、その表紙にはこのところk、よく写本のイルミネーションが使われているのですが、この前の日曜日の「主の昇天」を祝う祭日に、珍しく文字のほうも載っていました。
よく見るとメロヴィンジアン時代のハーフ・アンシャルだったもんで、ご覧になりたい方もいらっしゃるかと思い、ご紹介します。
写本の文字に慣れている方には、とても読みやすい文字ですね。
ハーフアンシャルは、大文字だけが写本書体に使われていた時代から小文字が発明される移行期に生まれた中間の文字です。

写真が小さすぎて見えにくかったら、もう一つ並行して書いているヤフー・ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/ramona_lull
のほうでご確認下さい。たぶん、明日か明後日くらいには掲載するつもりです。

ええーと、簡単に「主の昇天」とは何かをご説明しておきます。
キリストは十字架で処刑された3日後によみがえりましたが、40日間、日曜日ごとに弟子たちのもとに現れ、弟子たちが理解できなかったことを教えられました。
そしてそれが終わると弟子たちの目の前で天の父の元に昇って行かれたというのが「主の昇天」です。
しかし、天に昇ったキリストの代わりとして、その1週間(正確には10日ですが)後に聖霊がくだります。
聖霊は「キリストの霊」とも呼ばれ、洗礼を受けた信者のうちに住まわれるのです。
つまり、キリストが天に昇られたから、天から聖霊を降臨させることができたのですね。
というわけで、教会は今度の日曜日「聖霊降臨」を祝うことになります。