裏 RjpWiki

Julia ときどき R, Python によるコンピュータプログラム,コンピュータ・サイエンス,統計学

なかなか頷きがたい

2019年08月08日 | 統計学

数学的に考える「じゃんけん」で有利な手は何か

> 725人から集めたのべ11567回のじゃんけんデータからみたじゃんけんの確率はどうだったのか?  集計結果は以下である。グーが4054回、チョキが3664回、パーが3849回。したがって、「グーを出す人が多いことから一般にじゃんけんではパーが有利」だと導かれた。

それぞれ,35.0%, 31.7%, 33.3% である。一番弱いチョキと比べてグーだと3%しか有利ではない。

確かに,のべ11567回の結果からは p 値 = 5.166e-05 などと言うことになるんだが,これはいかに何でもサンプルサイズが大きすぎる。それぞれの手の割合が同じでも,サンプルサイズを 1/4 にしたら,p 値 = 0.0826 で有意ではない

サンプルサイズが 2892 でも相当大きい。ねえ!世論調査や視聴率調査のときのサンプルサイズは 1000 以下なんだから。

サンプルサイズが 1 万を超えると,母比率のわずかな違いを検出することになる。

そんな調査結果も,

> 心理学的には、「人間は警戒心をもつと拳を握る傾向がある」という説明のほか、「チョキはグーやパーと比べて出しがたい手である」という説明もある

まあ,どうとでも解釈のしようはあるとは言うものの,『心理学』がからむと,眉唾感が満載である。

また,

> 4桁の数字は全部で10000個あるので、4桁の数字が全部異なる確率は50.4%しかない。そして、重複のある4桁の数字が当せん番号になる確率は49.6%あるのだ。

「ナンバーズ4」について書いている部分だが,0.8 % の差が実質的にどの程度の意味があると?どうせなら 49.6% の方を買おうと?みんながそちらを買うようになると,裏をかいて,50.4% の方を買う方が当たったときの当選金は高くなる。そのまた裏を考えて 49.6% の方を買う人が多くなるので... 以下,永遠に続く(笑)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Mac でのファイル名(UTF-8-M... | トップ | 四捨五入関数は round ではな... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

統計学」カテゴリの最新記事