Fのぼやき

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Qちゃん

2005-11-20 23:15:45 | 日記
スポーツ選手で好きな選手や気になる選手はたくさんいるが、その中でも別格なのが2人いる。

一人は常に謙虚な姿勢を保ちつつも、向上心を持ち続けるヤンキースの松井秀樹さん、もう一人もやはり謙虚さと向上心を持つQちゃんこそ高橋尚子さんだ。

Qちゃんの記憶といえば絶頂期にもかかわらず参加できなかったアテネオリンピックが記憶に残る。
選考会を兼ねた2003年東京国際女子マラソン。実力的に抜きん出たQちゃんだったが、けして安全な走りをするのではなく新記録を目指してたった一人の独走をつづけた。しかしフルマラソンはそんなに甘いものではなく、結局終盤にまさかの大失速をしてしまい2位に終わる。その後Qちゃんはオリンピックで最高のパフォーマンスを出すために、レース間隔の短い残る選考会を走ることはなかった。
結局この選択が裏目にでてオリンピック選手には選ばれることはなかった(結局本番では野口みずきがまさかの金メダルを獲得することになったが)。もし選ばれていれば、2大会連続金メダルをとっていたと今でも思っている。なぜなら当時のQちゃんは他の人とは明らかに違う特別な存在だったからだ。

その後はマラソンへの挑戦をしようとするたびにアクシデントに襲われ結局2年間レースに参加することなく過ごすことになる。その間に世界新記録は次々と破られ、小出監督との離別もあった。

正直今回の東京国際女子マラソンへの出走は個人的には否定的だった。年齢的ピークを超えたマラソン選手が、しかも世界の頂点にたったほどの選手が2年間ものブランクに対してモチベーションを保てるはずがないと思ったからだ。かつてのQちゃんへの思い入れが強い分今回は走らないで欲しい、思い出はきれいなままでいてくれというのが本音だったのだ。

結果は驚くべきものだった。自分の浅はかな考えを心から恥じた。あのQちゃんが帰ってきた。かつての記録に比べたらとるに足らない記録かもしれない。それでも勝負に徹しきっちり勝ったQちゃんはまさにあのQちゃんだった。

奇跡の復活。安っぽい言葉かもしれないが、これ以外の言葉は浮かばない。心の中では、このまま映画のような最高のエンディングで終わって欲しいと思い部分もある。けどQちゃんはまだまだ走り続けるだろう。ただただ追い続けていくしかない。