SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

彼のいない部屋にて(Yes!プリキュア5GoGo!【スコルプ←ブンビー】)

2008-04-20 13:54:07 | 他作品小説or感想
「…スコルプさん…」


やっと仲良くなれそうだったのに、彼は死んでしまった。
彼の使っていたデスクだけが残った。
何度この部屋を覗いても、彼の姿をもう一度みれる日は訪れなかった。
どうしてこうも、自分を置いて、みんな先立ってしまうのだろう…。
前の職場、ナイトメアでもそうだった。
同僚たちが次々に先立っていった。
でも、その度に誰が悲しむわけでもない。
淡々とした職場だった。
最終的には、自分だけが、何故か生き残った。


「こんなに怖いのは、初めてですよ。スコルプさん…」


思えば、彼の年齢も生い立ちも、全く知らない。
知っているのは名前と、このエターナルで働いてたことくらい。
彼を知る時間もないくらい、早すぎる別れだった…。


「力を合わせないか?」


そう彼に言われたとき、やっと自分を認めてくれた気がした。


「優しい男だな」


初めて彼に褒められたときの言葉。
自分は優しい男なんかじゃない。
その時、初めて何かを失いたくないと思った。
怖いと思った。
だから、彼を行かせたくなかったんだ…。


「スコルプさん、また逢えるって信じてますからね」


彼のいない部屋を、今日も覗く。


Fin


【あとがき】
プリキュア小説。
今日のプリキュアのエターナル冒頭からの妄想。
スコルプさん追悼小説。
うちもまたスコルプさんに逢えると信じてます!
あと、スコルプ×ココも書きたい(爆)