SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

クルドロでちょっとだけパロディ(コードギ○ス編)

2008-03-09 20:10:49 | クルドロでちょっとだけパロディ
僕の読心術は、いつのまにか制御不能になっていた。
半径500m以内の人たちの心の声が、聞きたくもないのに聞こえてくる。

「今日はトイレ掃除当番であります、めんどくさいでありますな」
「ふぬぅ~あの女~」
「おじさまラブラブ。おじさまラブラブ」
「夏美と一緒に…一緒に…」

聞きたくない、一気に聞こえてくる。

「みんな、うるさ~~~い」

僕は叫んだ。どっかに逃げなくちゃ…

「どうしたんだ?顔白いぞ」

後ろから声がする。クルルくんだ。

「体調でも悪いのか?」
「クルルくん…僕、読心術が制御不能になっちゃって…」
「みんなの心の声が聞こえるのか?」
「うん…」
「俺の心の声もか?」

僕はあることに気づいた。
クルルくんの心の声だけ、聞こえないのだ。

「き…聞こえない…クルルくんの声だけ、聞こえない…」
「そうか…」

クルルくんはちょっと安心したような、
でも、寂しげな顔をした。
そして、僕の手を取る。

「いくぞ」
「行くって、どこに?」
「決まってんだろ、半径500mに誰もいないとこに行くんだよ」
「え?」
「逃げるんだよ、二人で。
俺の声だけ聞こえないなら、俺とあんたしかいないとこに行くしかない」
「そんなとこ、あるの?」
「判んねえ、だけど探すしかないだろ?」
「クルルくん…。ごめん、付き合わせちゃって…」
「構わねえよ、あと、これしてろ」

手渡されたのは、クルルくんがいつもしている、
愛用のヘッドフォン。

「音楽大音量にしておけば、
少しは聞こえなくなるかもしれないぜ?」
「でも、これはクルルくんの…」
「構わねえっての。恋人がツラいんだったら、
助けてやりたいと思うのが普通だ」

僕たちは、僕たち以外誰もいないところに逃げた。

「でもなんで、クルルくんの心の声だけ聞こえなかったんだろう?」
「聞きたかったのか?」
「う~ん、迷うね。」
「俺の心の声なんて、聞く必要ねえよ。
だって俺は、いつだって心の声をあんたに伝えてるんだから。」


Fin


【あとがき】
ほんとにちょっとだけパロディ。
コードギアスでギアス制御不能のマオを演じたのが草尾氏だったってだけでこのネタ…。
マオは最期まで可哀想だった…。
ってかマオの出た3回分しかコードギアス見てません(爆)
本当はクルルがC.C.でドロロと契約を結んだことにしようと思ったんだけど、
そしたら最後ドロロがクルルに殺されちゃうから止めました。