小指ほどの鉛筆

日記が主になってきた小説ブログサイト。ケロロ二次創作が多数あります。今は創作とars寄り。

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2100年05月10日 18時24分38秒 | ☆Weblog


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【管理人】

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創士社身体測定(創士社)

2014年12月18日 17時07分25秒 | ☆小説倉庫(↓達)
「来週は定期健診があるから」
任務の報告書をまとめて提出したキルヴィカは、それに目を通しながら小声で呟いたイズベルトの言葉に首を傾げた。
「ていきけんしん?」
聞きなれない言葉だ、と思いながらも形式上頷いた後に、それがいったいどういう意味なのかと改めて問う。
そうか知らないのかとハッとして顔を上げたイズベルトは、それをなんと説明しようか一瞬迷ったようだったが、要は自身のありとあらゆる面を測定しては成長を記録するイベントのようなものだと説明すると、引き出しの中から薄い冊子を取り出して開いて見せた。
代わりに報告書を雑に仕舞いこむと、机の上に身を乗り出すようにしてキルヴィカに向かい合う。
「普通の会社なら健康診断だけで十分なんだけど、うちは特殊だからね、分るだろう?調べることがいろいろあるんだ」
冊子の中には“検査項目”として沢山の言葉が並んでいる。
身長・体重を測ったり視力検査をしたりするのは分かるが、他にも難しい漢字で書かれた項目があり、思わず身構えてしまう。
おそらく第五創士社に来た当初自分が経験した腹を裂かれるようなことはないだろうが、何をされるか分からないのが少しだけ怖い、と思う。
ひとつひとつの検査の方法について細かく書かれていたその冊子をもらってソファーで読みふけっていたキルヴィカは、その中になかなか面白そうな検査があることに気が付いた。
行ったことはないがゲームセンターのような設備だ。普通の測定器では通用しないことが多い創士社では、特殊な機器も用いているらしい。
ローテクだと思っていたが、案外ハイテクなところもある。
「ただいまー!」
「アプ、来週定期健診あるから」
ドアが開いた音にキルヴィカ顔を上げたときにはもう、アプライトはその言葉を受けて苦い顔をしていた。
イズベルトが食い気味に声を張り上げたのもそうだが、彼がこういう反応を示すことは珍しい。まるで医者を嫌がる子どものようだと思ってクスリと笑えば、アプライトはため息交じりの言い訳と共に重い足取りでデスクに歩み寄り、駄々をこねるようにもたれかかった。
「えー…もうそんな時期かぁ…すっごい時間かかるし、結構大変なんだよね」
ネガティブキャンペーン、という言葉が頭の片隅をよぎるが、チラリと様子をうかがうようにして視線をずらしたアプライトの斜め後ろ、イズベルトはいたって冷淡に冊子に目を落としている。
「仕方ないだろう」
「二日目はごはん食べちゃだめだし」
しょんぼりしている様子が明らかで、けれどもそれは面倒くさがっていることや食事がとれないことが原因というよりは、何か他のことで渋っているようだった。
「体内の検査なんだから当たり前。朝から晩まで拘束される検査官の立場も考えてよ」
「イズベルトは検査する側なのか」
「そう。検査官は後日検査されるから、二度手間」
第一の社内はあまり好きではないのだと眉をしかめたイズベルトに、キルヴィカは以前そこで噂されていたイズベルトの陰口の数々を思い出して、少しだけ気の毒になった。
そういう言葉は気にしないタイプだと思っていたが、自分の周りで耳に障ることばかり言われて普通でいられるほど鈍感じゃない。
「…俺もその方がいいなぁ」
けれどもいつもならばイズベルトのそういった発言に敏感であるはずのアプライトが、なんの反応もなしに暗いオーラを纏っている。
その方、というのは検査官側、ということだろうか。検査日をたった二日引き延ばしたところで結果は変わらないのに、何がそこまで彼に影を落とさせるのだろう。
事情を知っているだろうイズベルトに目配せをしたキルヴィカは、その視線に気が付いた後の実に愉快そうな笑みに掘り下げてはいけなかったかと少し後悔した。
「身長、伸びていればいいね」
何気ない一言、けれどもそれはアプライトの心に鋭く突き刺さったらしい。
「うぅ…」
小さい身体をさらに小さく屈めて唸るアプライトは、この国の平均身長をはるかに下回っている。
20代後半という歳相応に見られないことがほとんどで、更に言えば想い人の身長が平均を上回るという大差なものだから、かっこ付かない自分がつくづく嫌だった。
数字にされるとそれがより一層残酷に突きつけられるようで、気が重い。
なるほどそういうことかと納得したキルヴィカは、アプライトを慰めるようにしてくしゃりと頭を撫でると、一緒に検査に行こうと誘って手を差し伸べた。
仮にも歳下からそんな扱いを受けて、プライドが許すなんて人がよすぎる。
「キルヴィカぁ~…」
けれども簡単な同情を涙目で喜ぶアプライトに、そんな気高いものがあるはずなかったのだ。

検査当日、先日までの落ち込みようはなんだったのか、アプライトは晴れ晴れとした表情で第一創士社付属の体育館にいた。
「せめて身体能力検査ではいい記録だすぞー!」
張りきった声が響き渡るが、それ以上にざわざわと騒がしい館内ではそれほど気にならない。
タンクトップにジャージ姿のアプライトはいつもより少しだけカッコいい。それと並んでも引けをとらないはずのキルヴィカは、なぜか丸いヒヨコがプリントされたTシャツを着て胸を張っていた。
そういえば彼の私服ではこのキャラクターをよく見る気がする。
「キルヴィカって、ヒヨコ好きだよね」
「あぁ、これか?もちもちふよふよしてそうだろ。それに3枚セットで2,980円だ」
言っていることは庶民的なのに、表情が自信に溢れているのはどうしてだろうか。
まぁ本人が良いならそれでいいか。それに端整な顔立ちのキルヴィカが言うとなんとなくおしゃれに聞こえる。
「いや、全然かっこよくないからな!?」
流石キルヴィカだね、と頷きそうになったアプライトは、けれども深いため息の後に聞こえた声にむぐっと口を閉じて振り返った。
「ルオ!」
「なんだ、第一の検査日も今日だったのか」
誇らしげに引き延ばして見せていたヒヨコTシャツを整えながら、キルヴィカは安堵した表情でルオヒグナに向き直った。
未だ緊張がほぐれない中では、知り合いは多ければ多いほどいい。
「まぁ、第五は3人だけだからな。一番人数が多い所と合わされたんだろ。それにしてもお前、そのTシャツ…」
「かわいいだろう」
「かわいいっていうか…素材を生かしきれてないとしか言いようがねぇな」
「あ、ルオもやっぱりそう思う?」
「いや、アプライトはさっき流されかけてたからな!?」
なんのこと?と首をかしげるアプライトに、ルオヒグナは頬を引きつらせた。そもそもそう言うアプライトだって、普通の格好をしていれば美青年なのだ。
男らしくあろうと必死にカッコつけている自分がバカらしくなる。
そんなルオヒグナの隣、キルヴィカは記録に一喜一憂する人々の波を眺めながら、ドキドキと早くなる鼓動の音に気が付いて拳を握りしめた。
「なんだか緊張するな…」
そうか?と肩を組まれて、いつも通りの彼らの様子にまた安心させられる。
やっぱり初めての経験は怖いし、どんなに励まされたところで努力のしようがない結果を見るということは、それだけ勇気のいることだと思う。
「まぁ気楽にいこうぜ、この結果で何かが変わるわけじゃねぇし、まずは基本の身体データとるだけだから」
両手を上げて伸びあがっているアプライトの背をトンと軽く押して、ルオヒグナは案内の通りに歩き始めた。
赤い矢印に示されるがままに後をついて行くと、長い列が見える。最後尾につくと係の人が札を持って隣に立ってくれたが、またすぐに列が長くなって忙しなく移動を始める。
こんなのが何度も続くのかと思ったが、身長体重まで測ったら次は好きなところから周っていいらしい。
それもルオヒグナからの情報で知ったことだから、キルヴィカはアプライトを頼りなさ気な目で見るが、当の本人は列が進むたびに背伸びをしてみたり前屈をしてみたりと二人の様子には全く気が付かない。
何の準備体操だと身構えてしまいそうになるが、他の人を見ても同じような事をしている人はあまりいないし、ルオヒグナも退屈そうにあくびをするばかりだから、きっと思うほど大変なことではないのだろう。
「次の方」
淡々とした機械のような声で呼ばれて、慌てて一歩踏み出す。隣で一瞬早く行動したアプライトに倣って台の上に乗り、背筋をぴんと張って2秒ほど。渡した記録用紙を返却されてすぐに解放された。
あっけなく終わってしまった測定に呆然とするキルヴィカの横で、ルオヒグナとアプライトは次は何を測りに行こうかとなるべく列の少ない場所を探して歩を進め始めた。
「こんなものなのか…」
呟いた声にいち早く反応したルオヒグナは、すっかり肩の力が抜けたキルヴィカを見て笑うと、腕をとって誘導しつつ、検査結果をひったくって自分のものと重ねて見る。
「キルヴィカは測定はじめてだよな」
きっと冷やかしのつもりで盗んだだろう用紙を取り返そうともせずに並んで歩いていたキルヴィカだったが、ニヤニヤとしていたルオヒグナの表情が突然固まったのを見て歩を止めた。
合わせてアプライトとキルヴィカも止まるが、きょとんとしているアプライトに対してルオヒグナはワナワナと震えて用紙を見比べると、バッとキルヴィカに向き直って絶望したような声で叫んだ。
「お前っ、178もあるのかよ!」
あぁ、これはまた地雷を踏んでしまったかもしれない。
キルヴィカが思うが早いか、ルオヒグナは落ち込んだような面持ちでツンと立ったキルヴィカの髪の毛をわしゃわしゃと掻きまわしはじめた。
「確かに俺の方が少し低いかなー…とか思ってたけどっ」
このこのっ!と思う存分ぐしゃぐしゃにしたところで、ルオヒグナは項垂れるようにして腕を下げた。
そうしているとますます身長差が生まれるように思うが、そもそも身長なんて大した問題ではないだろうに。
「なんとなくそんな気はしてたけど、やっぱ攻めとして?身長は高い方がいいなぁ、とか思ってたのに…同じ身長だと信じてた俺の純情を返せぇぇ!!」
すっかり乱心したルオヒグナの手から落ちた用紙を拾って見比べたキルヴィカは、176と書かれた欄を見てため息をつく。
なんだ、5センチ差があれば慰めの言葉も出てくるが、この程度の差で騒ぐほどでもないだろう。
男性の身長としては平均的だろうし、常に隣に並んでいるわけでもないから比べられることもない。靴のかかとで逆転できるような高さだ。
「2センチなんてそれほど変わらないだろう」
平然とした様子で用紙を返したキルヴィカは、そういえばこれまで一言も発していないアプライトはどうしたのかと振り返る。
感情が爆発する寸前の子どものように、口を固く結んで上を睨みつけるその姿に、もう一人の起爆スイッチまで押してしまったと後悔した。
「そうだよ…2センチがなんだっていうんだよ…俺とイズなんて…なんて…」
これにはさすがにヤバいと思ったのか、ルオヒグナも沈んでいた顔を上げて少し焦り気味に言葉を探る。
二人は同じ社内にいるうえ、交際上の立場も身長とは真逆だ。結果が出る前から明らかな身長差には惨酷すぎて言葉もでなない。
だからあんなに測定を嫌がったり必死に体を伸ばそうとしていたのかと健気なアプライトにほろりと涙まで出てきそうだ。
それに比べれば確かにルオヒグナとキルヴィカの身長差なんてあってないようなもので、対等なお付き合いをしている二人の関係をよく表しているような気さえした。
つまりその理屈で言えば、アプライトはやはりイズベルトよりも随分低い位置から彼を眺めているのだ。
「お、男はな!身長じゃないんだよ!テクニックなんだよ!!」
「えっ」
言うに事欠いて何を口走っているのだと驚いたのはキルヴィカだけで、突然力説しはじめたルオヒグナにアプライトは悟りを開いたような瞳をキラキラと輝かせている。
いや、ここは尊敬のまなざしをおくるところではないだろう。
こうも純真だからイズベルトに面白がられてからかわれるのだ。あれは悪い男だから、好きな子ほど苛めたくて仕方がないのだろうと、客観的に見てもすぐ分かる。
「やっぱり技術が大切だと思うんだ、そうだろうキルヴィカ?」
「え?」
「キルヴィカァァァ!?」
疑問形で聞き直したキルヴィカに、ルオヒグナは先程よりもずっとショックを受けたような顔で喉の奥から絞り出したような悲痛な声を上げる。
いや、決して下手なわけではないのだが、テクニックを語るほどではないと思う。というのもお互いに同性と事に及ぶのは初めてに等しかったし、ルオヒグナだって場慣れしているだけであって決して特別巧いわけではない。
「あ、ルオ、どんまい…」
さっきまで慰められていたアプライトの同情するような眼差しにとどめを刺され、ルオヒグナは泣きたいのを堪えながらそのふわふわの髪を掻き撫ぜる。
年上なのにそれはどうなのだろうかと思ったキルヴィカは、けれども自分がまったく同じことをつい先日していたことを思い出してぐっと口をつぐんだ。なんとなくだが、ひよこのような姿が可愛らしく見えてしまう。
だからなのだろうか、アプライトとイズベルトの情事については全くと言っていいほど想像がつかない。プライドの高いイズベルトのことだから、きっと主導権は彼にあるはずだ。
「お前だって人のこと言えんのかよ!」
次の検査の列に並びながら、苦々しくそう吐き捨てたルオヒグナを大人げないと言い表せば、彼はまだ23歳なのだ。成人したとはいえ、2歳の歳の差は案外大きい。
苦笑したアプライトの表情に少し大人びたものを感じて、もしかしてこれが長年イズベルトを慕ってきた唯一の存在であるという彼の余裕なのかもしれないと、まだ恋愛に関しては初心者同然であるキルヴィカは思った。
「俺は大丈夫」
「うわ、マジか。アプライトとイズベルトさんの印象変わるな…」
「えー?」
多分ルオヒグナが思っているような意味ではないのだが、イズベルトが主導権を握っているからアプライトのテクニックはさして関係ないという彼らの真実については、あえて教えてやる義理もないので黙っている。
「キルヴィカ口数少ないけど大丈夫?まだ緊張してる?」
生々しい恋バナについていけず、ぼぉっと天井なんか眺めていたキルヴィカは、その声に視線を下ろすと先程よりも随分前に進んでいた待機列に初めて気が付いたように辺りを見回した。
こうして話していれば時間は案外早く進んでしまうもので、それこそ彼が薄暗い塔の中で過ごした数年間に比べればなんてことはない。
「いや、別に」
「まぁ退屈には変わりないよな」
ルオヒグナのあくびが移ったアプライトがくわぁと口を大きく開けて、それに笑ったりしながらのんびりと時間が進むのを待つ。
はじめは面倒だの憂鬱だの言っていた割には二人も実に楽しそうに談笑してるものだから、キルヴィカはホッとしてその会話に耳を傾けた。
もしも自分たちが能力者ではない一般の市民だったとして。同じ学校に通い、同じように何かを目指す仲間だったとしたら、きっとこんな風に毎日が心穏やかで温かいのだろう。
今の生活に不満は少しもないが、平和ボケなんてたまにはしてみたい。
ありえない未来ではないのだ。自分たちの未来は自分たちで切り拓ける。そのために今こうして戦っているのだから。
「次の測定はなんだ?」
「ボール投げ、瞬発力、持久力…うわ、これはじめにやっときゃよかった」
室内での検査をあらかた終えた三人は会場の外に出ると、残りの項目を確かめながら裏手にまわる。
結果が書きこまれた用紙はあくまでも自身の控え用であって、測ったところからすべて情報は第二に送られてまとめられるのだという。
その結果によっては所属が変わったり支給される武器が変わったりするらしいが、それも一年目や二年目ならまだしも、毎年測定していて今更移動なんてことは稀だし、キルヴィカは元々特例なものだから第五創士社以外に選択肢はない。
マスが沢山ある用紙を眺めながら、ビンゴゲームや宝探しのようでなんだか楽しくなってきたキルヴィカは足取りも軽く運動場の重い扉を開く。
この運動場は本社の裏側にドームのような形で設置されており、外側から見るとそれほどではないのだが、中に入ってみるととんでもなく大きい。
今回の測定ではこの中に様々な測定器をとりつけ、スムーズかつ周辺の市民に影響を及ぼすことのない検査が可能になってる。
「瞬発力というのはどういうことだ?」
地面に引かれた三本の線を見つめながら、キルヴィカは検査官にそう尋ねた。
特別な装置ではなさそうだが、こんなもので何が測れるのだろう。
「どれだけ素早く動けるかってことです。実戦ではこんなに単純ではありませんが、ただの検査なので」
「どうやってやるんだ」
「やってみせましょうか」
穏やかそうな検査官は自ら三本の線の真ん中を跨いで立つと、ゆっくり足の運びを見せてくれた。
きちんと線を踏むこと、踏んだ線の数で記録が決まることなどの説明を受け、キルヴィカは一度大きく深呼吸をすると線の上に立った。
合図と共に右足から動かし始めると、これが思った以上に難しい。単純な動きだからこそ、間違えると途中から直しがきかなくなってしまう。
「難しかったですか」
苦笑しながら結果を記入してくれた検査官にお礼を言うと、キルヴィカは結果を見て首をひねった。
彼がそう言うからにはそれほどいい記録ではなかったのだろうが、そもそも平均が分からないから落ち込みようもない。
ルオヒグナとアプライトはどうなっただろうかとキョロキョロ辺りを見渡せば、丁度二人が同時にスタートしたところだった。
ルオヒグナは危なげなく安定した足運びで着々と回数を重ねていく。正確な動きがルオヒグナらしく、これを最初に見ておけばもう少し結果が伸びたかもしれないなどと思いながら、隣のアプライトを見た。
数人の検査官と順番を待っている他の社員たちがどよめいている。
アプライトの動きは先ほど教わった丁寧な足運びでも、ルオヒグナのような整ったリズム感のあるものでもなく、ただひたすらに速い。
計数カウンターを持っている検査官が必死に目をこらしながら親指を動かしているのを見ると、一秒間に6回ほどのペースで動いているのがわかった。
普段からアプライトの戦い方を見ていると、素早さや反応の速さで重さの足りない小柄な体型をカバーしているのが分かる。なるほどこれが瞬発力か。
「流石アプライト、瞬発力じゃ絶対に敵わない」
ルオヒグナが参ったように言うと、アプライトは嬉しそうに検査結果を覗き込んだ。
「ルオは平均よりちょっと上くらいだね!」
「キルヴィカは…思ったより上がらなかったな。はじめてで分からなかったか」
「足が絡まりそうだった」
「あはは!それ見てみたかったな!」
談笑しながら次々と検査を進めていく三人は、結果が書きこまれていくたびに集まっては一喜一憂する。
先程の瞬発力でもそうだったが、キルヴィカは規則的な動きや定められた方法で計測する分野がどうやら苦手らしい。
彼の元々の素材が影響しているのだろうか、その動きのほとんどが直感的なもので、頭で考えるよりも体が先に動いてしまうキルヴィカらしい結果だ。
こういったタイプは天才型で、力任せになんとかなってしまうことが多い反面、一旦相手の策略にハマるとなかなか抜け出せなくなってしまうことがある。
頭で考えてから動くタイプのルオヒグナからすればハラハラするのだが、それでもこれまで結果がついてきている分余計な口出しも出来ず、ただこういった数字で短所と示されたキルヴィカの苦手を、ぜひ克服して強くなってほしいと思った。
「キルヴィカはパワータイプなんだな」
「自覚はしている。もう少し効率よく動けたらいいんだが…俺もアプライトもそんなに頭がいいわけじゃないし」
「突っ込んでくしかないよね。でも直感は良い方だし、なんとかなってるかなーって」
非常にに楽観的な二人を見ていると、真面目に自己分析をするのもばかばかしくなってしまう。
そもそも身体の作りや経験数が違うから比べること自体が間違っているのだが、分っていても同世代の彼らの活躍に自分自身が焦れったく感じることがあるのは仕方がない。
「俺もイズベルトさんに稽古つけてもらえれば、もう一段階上にいけんのかな」
思ってもいないことだが、第五創士社は天才が集まっていると誰かが冷やかしたことがあった。
滅多に練習なんてしないイズベルトが稽古場に現れた日なんて、誰もが一泡吹かせてやろうと奮起するのだが、大抵の奴が爪の甘さで負かされる。
いつも2戦ほどで帰ってしまうのだが、その模擬戦を見るアプライトやキルヴィカの目は真剣そのもので、彼も時々は所長らしいところを見せるのだと感心したことがある。
勉強を教えてもらってのことだが、イズベルトは人に何かを教えるのは嫌いじゃないのだろう。ただ、やはり努力のない力には説得力が欠ける。
「でも、イズにないものたくさん持ってるよ」
「俺が?」
珍しくイズベルトを持ち上げることなく話し始めたアプライトを、ルオヒグナは目を丸くして見つめた。
「持久力とか、協調性とか」
「あぁ…まぁ持久力はわかるとして、協調性がないとはよくキッパリ言えたもんだな」
自分の上司相手になかなか言える台詞ではない。
隣で頷くキルヴィカも当然といった面持ちで平然としているが、仮にも所長がそんなものでいいのか。
「そういうタイプじゃないもん」
隊を成すという点では第五は原点にも立てていない。まとめ役はいないしそれぞれの能力に統一性もなく、いかにも魔物討伐を中心に受け持つにふさわしい野性味を持ったスタイルだ。
ここで言う野性味というのは本能に忠実という意味だが、彼らの言う通り動物的勘が優れていることは戦闘においてはプラスと言えよう。ただしイズベルトを除いて。
「確かにな。それに比べると、兄さんは真逆だ」
性格も戦闘スタイルもまったく違うし、顔を合わせれば穏やかな雰囲気とはとても言い難い。
「あっちは努力型だし、強調性はもちろん、スタミナもある」
「二人がまともに張り合えるのは腕の力くらいだろうな。意外とイズベルトの刀は重いんだ」
キルヴィカが何かを持ち上げるような動きをしてみせる。
「あれで柔軟性があればもっとキレのいい技が出せるのに、もったいない人だ」
「ルオはそういうところよく研究してるよね」
「俺は天才じゃないからな」
努力をしなければ落ちぶれていくだけだ。
凡人が天才に勝るためには血の滲むような努力が必須だし、それだっていつも報われるとは限らない。
キルヴィカだって天才の類だ。作られたときから人離れした力を持っていたから、きっとそういう努力なんかとは無縁だったのだろうと思う。本社にいた頃だって、どちらかといえば自分の力の制御の仕方に熱を入れていたくらいだ。
「天才なんてそういるもんじゃねぇよ」
どこからか聞こえてきた声に顔を上げると、測定器を移動させながらサンドラが眉をしかめているのに気が付いた。
「兄さん!」
「サンドラさん」
お久しぶりですと握手をすれば、ごつごつとした手のひらに努力の跡を感じて心なしかホッとした。
言葉を交わしていく中で知ったことだが、第二創士社は備品の搬送や移動に手を貸しているらしい。測定に携わっているのが第四創士社というところで力不足は目に見えていたし、第二の社員たちも分かっていたというように快諾してくれたそうだが、相変わらず影の力持ちだと感心してしまう。
「お前らもう終わったのか?うちのが次に控えてるから、早めに解散してくれよな」
「はーい」
何かのイベントのようにキャッキャと落ち着きのないアプライトとキルヴィカを微笑ましく見つめながら、サンドラは苦笑するルオヒグナに向けて先程の天才の話に続けた。
「ルオ、天才は自分の潜在能力に元々の体がついていかねぇことが多々ある。イズベルトなんてよく脱臼したもんだ」
「え!?そうなの!?」
初めて聞いた事実にぐるんと振り向いたアプライトも加わって、サンドラの言葉に耳を傾ける。
どんなにセンスがあったって、それを発揮できる体がなければ意味がない。特に実戦に駆り出される社員は日頃から鍛錬をするものだが、イズベルトのように事務作業も疎かにできない身であれば燻るものがあっても仕方がない。
もっとも、鍛える気などさらさらないのだろうが。
「コツコツ鍛えた自分の身体の方が信頼できんだろ?」
ドンっと肩を叩かれると、なんとなく力がみなぎってくるような気がした。
「…はい、ありがとうございます!」
「ま、努力しちまった天才は手に負えねぇけどな」
ニヤニヤと不安になるようなことを言うサンドラは、間違いなく若手をからかっている。
もちろん、なにからなにまで負かしてやろうなんて思ってはいない。ただ、ずばぬけて誇れるものもない自分に出来ることが努力しかなかっただけだ。
あわよくばそれが天才の域に突入して、うかうかしている奴らを追い越せたら気持ちが良いだろうと思っただけのことで、野心的になっているわけでもない。
努力をしている人間は、それが自分よりも優れた人であってもそうでなくても賞賛に値することは確かだ。
「それって、イズベルトのことか?」
一番怖いことをサラッと言うキルヴィカにルオヒグナは思わずギョッとしたが、笑いながら否定したサンドラに胸を撫で下ろす。
「ははっ、まさかそれはねぇよ!!アイツの嫌いな言葉は努力と友情だ」
「…だな」
「ルオなんてすぐにアイツのこと負かしちまうだろうよ。期待してるぞ」
突然重くのしかかった期待に空笑いしながら、心のどこかではそれを望んでいる自分がいるから困ったものだ。
第五創士社で働く彼らがいる前では、堂々と負かしてやろうなんて意気込めるわけもない。
「プレッシャーかけないでくださいよっ」
そう言ってやんわりとサンドラと距離をとったルオヒグナは、隣で小さくつぶやかれたアプライトの声を聞き逃さなかった。
「…イズには勝てないよ」
誰に言うわけでもなく、自分に言い聞かせるような声色と声量で紡がれた言葉には呪詛のような不気味さがあって、思わず肩をビクつかせてしまった。
アプライトはどう見ても努力の人間だ。だからサンドラに言わせれば伸び代が無限にあるわけだし、攻撃性の相性からいえばイズベルトに勝てたっておかしくはない。
けれども今の時点で一勝もできていないところを見ると、どうやら彼の自己暗示は相当強力なようで、人の力は自分の意識次第では伸ばすことも抑えつけるつけることもできるようだった。

「最後は検診か」
後日、ぞろぞろと待機室に入っていく人の波を見つめながら、ルオヒグナは気が遠くなってため息をついた。
創歌持ちを専門に見ることのできる医者は少ない。軽い検診とはいえなにか異常があれば一人二人と専門知識のある人間が駆り出されていくから、そのたびに人手不足になってこの有様だ。
「すごい混雑だな」
「刻翼に異常があると、精密検査にまでもってかれるみたいだからな」
「でもありがたいよね!こういう機会でもないと調べないもん」
場外でまたしても偶然に出会ったキルヴィカとアプライトを引き連れて、ルオヒグナは恐る恐る待合室の扉を開ける。
中は広々としていて、椅子も増やしてあるため座るのにも困らない。待合室に流れている報道番組を眺めながら、雑談で時間を潰すことにした。
あまり進みがよくないように思えるのは錯覚ではないだろう。
「ちょっと飲み物買ってくる」
「あ、俺も」
アプライトがジッとしているのに耐えかねて立ち上がったのを見て、ルオヒグナも財布を確認して背を浮かせた。
その場に残ると言うキルヴィカのリクエストも聞いて少し離れた場所にある自販機までのんびりと歩き出した二人は、人通りの増えてきた通路の端を歩く。
これだけの人数を相手にするとなれば、創士社の看護要員だけでは足りないだろう。
アプライトがリンゴジュースを飲んで大げさに一息ついたのを笑いながらスポーツドリンクを二本買って、ルオヒグナは一足先に歩き出す。
後ろをついてくるアプライトが「すごい人の数」と呟いたのを聞いてなんとなく不安になりながら、再び待合室の扉を開けた。
「早かったな」
先程と一ミリも変わらない姿で座っていたキルヴィカにスポーツドリンクを投げ渡すと、キャップをあけてごくごくと飲み干した。
これだけの人がいてこの乾燥した室内では、風邪のひとつでももらいそうな環境だ。
それにしても、とルオヒグナは開いたドアの向こう側に見えた異様に並ぶ人の少ない部屋を見て息をのんだ。
あそこは並んでもいいところなのだろうか。待ち時間が少なくてとても魅力的に見えるのだが、人が並ばない理由があるには違いない。
「なぁ、キルヴィカ、あの13番の部屋って…」
―ピンポンパンポーン
突然のアナウンスに、辺りの会話が一瞬途絶える。
―呼び出しをいたします。ルオヒグナ・ギ・ゼレル、至急検診を終了した後、事務室まで来てください。繰り返します、ルオヒグナ・ギ・ゼレル…
沈黙の後、ルオヒグナを知っている人間は全員が口をあんぐりと開けた張本人を見つめていたが、しばらくするとまたすぐに時間潰しのたわいもない会話に戻って行った。
「は?事務室?」
「至急検診を終了した後、だってさ」
「これはもうあの13番の扉に入るしかないな」
キルヴィカがビシッと指を指す方向には、怪しい雰囲気を漂わせる(ように見える)13番の扉。番号まで不吉じゃないか。
「マジかよ…」
けれども社内アナウンスで呼ばれてしまっては仕方がない。
至急と言われたからにはこちらが躊躇しているだけの時間がもったいないし、早く終わるならそれに越したことはない。
ぐいぐいと背中を押してくる二人を恨めしげに見てから、意を決して並ぶ。
名前を呼ばれて扉を開ける前には流石に少し緊張して、キルヴィカの気持ちがほんの少し分かったような気がした。

「やぁ、ようやくここまで辿り着いたね」
スタンドの光を背に椅子にふんぞり返る様子はいったいなんのRPGの世界に迷い込んでしまったのかと思うほどで、後ろ手に扉を閉めるとクスクスと楽しそうな笑い声まで聞こえてきた。
「なんてラスボスめいた台詞…」
ドアの直前に来たところで気がついてはいたのだが、藪医者のほうがまだマシだったか知り合いでよかったと思うかはまた別の話で、そこにいるだけでなんとなく心を乱すのだ、この男は。
ルオヒグナは診療用の椅子に座ると、スタンドの位置を戻して検査結果を確認するイズベルトを見て心拍数が異常値にまで上がるかと思った。
そんなことはないと分かっていても、やはりこの人と向かい合うのは心臓に悪い。というか、スタンドはわざわざセッティングしたのか。
「みんな怖がってなかなか入室してくれないんだ。べつに僕が直接手を触れるのは異常があった人だけなんだから、怯える必要なんてないのにね。はい、横になって」
第五の社内で見るよりはるかにしっくりくる白衣、理知的な眼鏡、こんなに似合う人もいないのに、やはり人が並ばないのにはわけがあったということか。
「あ、はい」
機材の中に横になると、自動で身体がスキャンされる。
パソコンに送られてくるデータをジッと見つめながら、イズベルトは世間話を始めた。
「…キルヴィカの様子はどうだい?」
なんだかんだ言っても第五の所長、初めてのイベントに戸惑っていたキルヴィカのことを気遣うと、少し不安げに眉を下げた。
規格外なことが多いから、今の設備のままでは間に合わないこともあっただろう。
「もう随分慣れたみたいですよ。腕力で史上最高記録たたき出してました」
しかも青ざめた機材担当の横でドヤ顔をして広告担当のカメラに映りこんでいた。
思い出して苦笑したルオヒグナに、イズベルトもその様子が容易に想像できたのか微笑ましく目を細める。
「それはよかった。アプだけじゃ不安だったから、君がいてくれて助かったよ」
「たまたま会っただけですけどね」
それとも、偶然出会うことも見込んで日付を指定したのか。
イズベルトがこうして検査側になることは最初から分かっていたことだし、アプライトだけに任せるのが不安なら、他に頼れるのはルオヒグナだけだ。
「それでも十分さ。ゆっくり起き上がって。異常なしだね。測定の記録も足並み揃えて平均少し上、優秀だ」
サラサラと記入した用紙をピッと突き出す。
それを受けとったルオヒグナに、更にイズベルトは机の上に置いてあった小さなバスケットを差し出した。
「はいこれ」
「?飴ですか」
色とりどりの包みがたくさん入っている。
よく買い物に行く店でも袋売りされているやつだ、と思いながら、イズベルトと飴の似合わなさに脳が混乱した。
「そう、全部の検査が終わった人に配ってるんだって。なに味がいい?」
「じゃあ…ソーダ」
「かーわいい」
ニヤニヤと見上げてくる意地の悪い瞳に、思わずカッと赤くなる。
「っ、いいでしょ別に!」
青い包みを乱暴に開けて口に放り込むと、勢いに任せて噛み砕いた。
バスケットの中身をがさがさと探るイズベルトはそんなささくれ立った目の前の青年の様子など気にも留めず、至極真面目な顔でぶつぶつ呟く。
「いいけど、予想が外れたな…ルオ君はミントか珈琲だと思ってたのに。あ、キルヴィカはリンゴ、アプはレモンだと思うんだけど、どうかな?」
「暇なんですか?」
「暇だよ。せっかくだから今なら空いてるって言ってまわってきてくれない?あ、ミントと珈琲サービス」
二つ同時に投げられたから、慌てて両手でキャッチしてポケットに詰め込んだ。
「口寂しくなったら舐めてね」
「…どうも」
先輩のセクハラにいちいち付き合っちゃいられない。
早く事務室に来いと言われていたのを思い出して、今度こそ部屋を後にして通路を進んでいく。
噛み砕いた飴の破片が消える頃にたどりついた事務室でもらったのは、検査スタッフのプレートと記録用のファイルだった。
「器用貧乏ってこのことっすね」

りはびりてきな

2014年12月18日 15時52分49秒 | ☆一言
少しずつでも小説書いていこう、と。
久しぶりに創作の加筆がまともにできたので、このタイミングを逃さないぞ。

のみ

2014年07月19日 22時33分43秒 | ☆Weblog
あーーーー、我ながら彼の顔に関しては先見の明があったと思うのだけれども。
あんなヤリチン野郎になってしまうとは想定外だった。
友達としてもギリギリアウトになりそうなレベル。なんか…やだなぁ…
彼の仕事のイメージも、童顔なことも含めて、そのギャップが単に受け入れがたいだけなのかもしれないけれど。
いや、でも、それにしたって…うーん…世の男性の考え方っていうのは、概してあんなふうに楽観かつ快楽主義なんだろうか。
まぁよくわからないうちは分からないままにしておいた方がいいこともあるよな。
少ない男友達の性癖だけで世間を知った気になられちゃたまらないだろ?
てか、そうか、飲みの席っていうのはそういうことなのかも。世の中に綺麗な言葉なんてそうそう散らばっちゃいないんだな。

2014-05-26 00:37:15

2014年05月26日 00時37分15秒 | ☆Weblog
悲しいのはそんなことじゃなくて、あなたが気にやむようなことじゃなくて、いつまでも自分の立場も決められないような弱い人間になってしまったことを最終的に後悔しているだけで、惨めになったのは私の勝手だったから、それを謝らせてしまったことがまた悔しくて悲しいんじゃないか。
良いことを言ってあげられなくてごめん?良いことなんて自分でも思い浮かばなかったよ。
そこにいることが重要だったの。何もできないけれど、そこに来られることだけが私の良心を正当化してくれて、それだけは守りたかったのに。
それなのに最近苦しいことばかりで、それもこれも全部自分のせいだって、分かっているからほっといてくれ、いっそ捨ててくれって、私の22年間を否定してでも喚き散らしてやりたかった。
良い子じゃない。聞き分けも悪いし頑固だし、悪いことなんてたくさんやっているし、裏表が激しくて自分でも嫌になるくらいだ。それを知っているのかいないのか、期待だけがいつからだか独り歩きして、当たり前が漂って、そうして私だけ異質みたいになって、焦りはどう転んでも良い方向には向かなくて、それでもいつかはそちらへ行かなくちゃいけなくて、考えるばかりの私がもどかしくても、お願いだからそこにいさせて。
家族じゃなくて、仲間じゃなくて、なのにこんなに泣かされても恨めない存在なんて、他にいないから。あなたのこともきっと励ますでしょう。そしたらますます恨めなくって、自分だけが悪く思えてその通りで救いようがなくて。
一日中死んだみたいな顔してた。明日もそうなのかもしれない。衝動買いしてやけ酒して、パソコン開いて寝た。何も変わってないことこそが責めるべき欠点。生活態度くらい改められたら。
こんな私を見てがっかりするでしょう。昔から何も変わらなくてもどかしいでしょう。どうしたらいいの。どうしたら私は最善の人になれるの。誰の思い煩いにもならずに生きていけるの。どうして一人じゃ生きていけないの。
ぼろぼろ泣いたって迷惑になるから、堪えようって思ってたのに、空気も読まないなんて真面目で酷い人。全然吐き出せてないよ。まだ吐けそうだしこのまま朝まで泣いていられそうだよ。
この涙をビン詰めして投げつけた重さだけ責任をとってほしい。
愛があったって、辛くて苦しくて悲しい。唇の傷はまだ残るし、きっと挨拶する私の笑顔がずっと以前から不自然だったことに気づかれるんだ。
嘘なんかついてないのに、なにも言わないことが罪になる。泣き濡らした枕でどんな夢を見るの。

2014-05-16 21:03:32

2014年05月16日 21時03分32秒 | ☆一言
横尾さん誕生日おめでとー!!!
ぎっくり腰お大事に(>_<)
わたたい爆発しろ。おはようメールとかカップルか。

創作キャラ把握って

2014年05月16日 20時36分20秒 | ☆Weblog
凄く面白いよね。
きよはるがリツイートしてた、水に沈めてみるってやつ、それもそうだけどさ、同じシチュエーションでもキャラクターによって全く違うっていうところで、個性を確かめる意味も持つというか、全パターン想像しておいて損はないな、うん。
アプが沈んだらイズは自分が沈んででもアプを助けるだろうけれど、イズが沈んでアプが必死に引き上げようとしてもイズは拒みそう。で、結局二人で沈む。BADEND。

2014-05-15 00:35:20

2014年05月15日 00時35分20秒 | ☆一言
めざましテレビに文一くん!!!!

かねこじ

2014年05月14日 12時23分41秒 | ☆Weblog
まんまと…まんまとハマった…!!
Jr.担は辛いから出来るだけデビュー組に目を向けようと思っていたはずなのにぃ!!
トーマ君可愛いカッコいい美人さん…うぅ…
しょーくんは関東に持って行かれちゃうのかな。きんかんでデビューしたいって言ったしょーくんの言葉、上には届かないのかな。
なにきんデビューしてほしい…時間はかかってもみんなが笑顔でステージに立てる結果になればいいのに。
文ちゃんの時もそうだったけど、これってファンのエゴなのかどうなのか。

2014-05-13 21:28:38

2014年05月13日 21時28分38秒 | ☆Weblog
もうひとつクソコラ(笑)
某アンドロイドドラマネタ。