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好きなものとか横浜FMarinosの練習レポとかミヤ的な日常ものウダウダといろいろ。

MMレポ:誰にも負けないという気持ち。

2007-05-18 04:45:51 | サッカー
とある選手が試合に出たら書こうと思っていた記事があります。
もう少し早く書くつもりでずっと保存していたのですが、
忙しくて書く時間なくてですね・・(つまりサボッてたから)

引っ越しとともに規模縮小しまして・・・。
アクセス数は以前よりもかなり減ってしまいましたけど、
それでも面倒なことが起きるよりマシなので、いかに人目につかずに更新できるかなど
日々研究しておりましたところでございます




そんな話はいいとして。ずっと書こうと思っていた記事ですが・・・。
(MMレポになるのか微妙だけど)





こちら。
練習場内の出入口側のネット。



レストラン側にあるネットです。
別に選手が誰もいない風景撮ろうとしたわけでもないんですが。



このネットに縁のある選手がいます。
それはこのお方。



小宮山くんです。
(ちょっと古い写真ですいません。あんまり撮ったことなくて・・・)


今年3月から4月にかけての寒い時期、
このネットは小宮山くんの「1人居残り練習」の相手をずーーっとしてました。




練習の仕方は。
ボールを置いて、小宮山くんが走りこんできて、そのボールをネットに向かって蹴る。
ボールは1個のみ。
蹴る足はほとんど左足。
シュートではなくてクロスの練習ってカンジでした。


あの寒い時期、来る日も来る日も小宮山くんは同じ居残り練習をしてました。


1人でクロスの練習となると、ボールを取りに行ったりするのが面倒もあってか、
小宮山くんはずっとネットに向かって練習してました。
写真の1番左にある電柱辺りをめがけてクロスを蹴り、
跳ね返ってきたボールをまたそのまま蹴り。
何十回も何十回も、何十分も同じ動作を繰り返してました。


いろんな設備が整ってるであろう最新の練習場マリノスタウンにおいて、
小宮山くんが選んだ1人自主トレの相手はこのネットでした。

蹴り込む度にネットはカシャン、カシャンと揺れていたのを覚えています。
もちろんランニングなどもしてましたけど。



「即戦力」と謳われて入ってきた新人小宮山くんが、
3月4月と試合に全く出れなかった頃、ずっーーっとやっていた1人の練習です。








ドゥトラの後釜の即戦力として入ってきて、
キャンプ辺りまでずーっとトップの試合ではスタメンなどで絡んでいたのに、
開幕からしばらくはベンチ外が続いてましたよね。

開幕初期はメンバーをコロコロと入れ替えていたのに出れなかったし。
その後はメンバー固定されちゃったから、それで小宮山くんの出番はありませんでした。


これは勝手な思い込みかもですが、
他の若手の居残り練習とはちょっと雰囲気が違っていたような気がしました。
数年先を見据えた田代くんたちのような新人と、
すぐ力を求められて入ってきたと自負していたであろう4つも違う小宮山くんとでは。


よく分かりませんが半ば「ヤケ」にも見えるようなひっきりなしの蹴り込みを見て、
ちょっと友人と居たたまれない気持ちになったこともありました。


ホントにひっきりなしに蹴ってるんです。
ネットに向かって。
ずーっと休まず。
とにかく1人でずっと練習してました。

またにボーッと座って休憩して、また立ってボールの蹴り込み。

グラウンドに誰もいなくなってもやってるときも・・・。





最初は写真など撮ってその日にでもレポしようかと思っていたのですが。
試合に出だしたらいずれ書こうと思ってそのときはもうやめました。
実はその風景を見てあんまりポジティブなこと書けそうになかったので・・・。


小宮山くんが何故試合に出れなかったのか分かんなかったのですが・・・。






今までもいろんな選手の自主練習、居残り練習などを見てきました。
東戸塚の頃から今もずっと。

これは1例ですが。
例えばこの人たち。

 (ランニング中の3人です)

例えば裕介くん。
裕介くんも去年みんなが試合に出てたのに自分がまだ全く試合に出れなかった頃も、
ずっと黙々と居残り練習をする人でした。誰ともつるまず黙々と1人で。
「まだいたの?」と思うこともしばしばありました。


天野っちなんてその姿はきっと誰もが想像するにも容易でしょう。
キャラが明るいから悲壮感はないけども、本人は相当必死にやってました。
とにかくよく走り、トレーニングをする人でした。


狩野くんだって。
一見クールに見えるので汗かきっぷりは想像できないかも知れないけど。
今年に入ってもベンチの残り1枠を乾くんやその他の選手たちと争っていたときも、
実は地味にもずっと練習を重ねておりました。



何が言いたいかってここで例えに出したこの裕介くん、天野っち、狩野くんたちの
練習の「ボリューム」を語っているわけではありません。
練習たくさんしてるんだ、なんてそんな端的なことを言ってるわけではなくて。



それによって見えてくる「絶対に誰にも負けたくない」という強い気持ちなんです。





以前ミヤがこのブログで書いたのですが。
「チャンスの神様は後頭部がハゲである」という記事覚えてますか?
チャンスの神様は後頭部がハゲているから、
通り過ぎた後につかまえようとしてもつかまえさせてくれない、
前からちゃんと気付いてつかまえないといけない・・・と書いたことを。

気付いたときにちゃんとつかまえないと、つかませてくれないと。



何を何を。
この子たちは通り過ぎさせるどころか、
ずっと練習をし続けてチャンスの神様を前から待ち構えてました。
チャンスの神様をつかまえるために必死に努力していました。



小宮山くんが即戦力で入ってきたのは他の選手たちも周知こと。
でもだからと言って「そう簡単にポジション渡すまい」とする気持ちで
みんな練習に励んでいたのだと思います。


だからやっぱり小宮山くんはそのときまだ甘かったのかも知れません。
いくら即戦力で入ってきたとしても、
やっぱり「無条件で用意されてるポジションなんてない」ってことなんです。






確かに開幕当初のその当時マリノスのチームはへんてこりんなチームでした。
監督やら何やらとシステムの疑問視などもあり、
ひょっとしたら単に小宮山くんはその煽りを受けただけで
トバッチリを食らって試合に出れなかっただけかも知れませんけど
岡ちゃんが呼んだだけあって元々技術もあるし、運動量豊富ですから。

でもやっぱり前に出した子たちよりも何かが足りなかったのだと思います。




だから試合に出れなかったこの期間。
小宮山くんはたくさんのクロスの練習をして、たくさんの走り込みをしてました。
でもこの期間で小宮山くんが習得したものは、技術やフィジカル以上に、
メンタルだと思うわけです。

「絶対に誰にも負けない」という強い気持ちだと思うわけです。




即戦力という謳い文句と試合に出れない自分の今の現状に相当凹んではいたでしょうけど。
それゆえ半ば「ヤケ」にも見えたのかも知れませんが。
でもこうやって小宮山くんはパワーアップして帰ってきました。

開幕からスタメンでは出れなかったけど、
でも出れなかった期間に得たものは大きかったはず。

1人でコツコツとやってきたことが最近は試合の結果と共に実ってきました。


これからも他の選手としのぎを削って成長してほしいです







そして奇しくも、小宮山くんと切磋琢磨する同じポジションであったライバルも、
その1人居残り練習の鬼のような裕介くんです。
彼も今は試合に出るためにまたコツコツと練習に励んでおります。

いや、別に練習すればいいってもんじゃないんですけど・・・。


でもやっぱりライバルで1番怖い相手って、努力を惜しまない人だと思いませんか?


優れた技術を持つ人よりも、強力で融通の利くブレーンを持つ人よりも、
努力を惜しまない人の方が怖いとミヤはいつも思う。
前者たちは確かにうらやましいとは思うけど怖くはない。


怖いのはライバルに負けじと必死になって努力する人。
自分がどれだけ必死に努力してもライバルももっと努力してると思うと、
怖くてもっと何かをしなくてはと思う。

自分がやってる以上にライバルも練習してるかと思うと、
もっともっと自分もやらなくてはと思ってしまう。


ライバルが強くなっている以上に自分も強くなりたいと思う。



きっとそうやって切磋琢磨していくんだと思います。





マイクや秋元くんたちが入ってきた年から異常なまでに居残り練習が長くなりました。
最近のマイクに関しては先日早野さんがコメントに残していた通り。
マイクの努力家っぷりはきっと親譲り。
ディドもコーチ時代、練習の2時間も前からランニングする人でしたし。

そして今年に入ってきた新人くんたちも、以前にもレポしましたが、
毎度毎度いろんなことをしながら自分なりに練習しております。

乾くんだって。
ミヤの貧困な語彙では彼の練習のすごさがショボくなりそうなので、
うまくまとめられず書けず終いのままです・・・。
どう書けばその彼のよさが表現できるのかと思ってしまうほどです。


みんなどの選手も負けまいとして日々努力している姿を見てとても感心します。




そこでさっきも書きました左SBとして出ていた裕介くん。
こちらも逆に怪我からまた出れなくなって凹んではいたでしょうけど、
彼に関しては何にも心配はしてません。
きっとまた強い気持ちを持って練習に励み、
虎視眈々と自分のポジションを狙ってると思います。
何てたって裕介くんが去年の最終節、試合に出るまでの彼の努力は
ホントにすばらしかったですから。
きっとまたそのときのようにじっと耐えて練習に励んでくれるはず。

だから裕介くんにも小宮山くんとともに是非とも頑張ってもらいたいっ!!!




それにしても小宮山くんが試合に出たらこの記事まとめようと思っていたら、
試合どころか代表にまで行っちゃいましたよ

ただ今しばらくこのネットはお休み。
試合に出だしてトップとしての調整が小宮山くんもあるため、ただ今お休み。



小宮山くんは努力して自分で乗越えてきました。
即戦力だから今試合で活躍できているのではなくて、
出てない間に自分で努力していろんなものを克服してきたからこそ、
今の活躍があるのだと思います。


「苦悩を知らない人間は成功の意味すら分からない」そうです。

つまり苦悩を知る人間こそ、成功の意味を知るということです。



選手はきっと監督やコーチに育てられ、スタッフに育てられ、
サポーターに育てられ、ライバルに育てられる。
そして最後の砦である「自分自身」というものを乗越えて、きっと成長するのだと思います。

みんなにはホントに頑張ってほしいと素直に思いますっ!!!応援してますから。