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アンデスよもやま話7~クイを食いねえ

2012-09-09 21:11:25 | アンデスよもやま話
ペルーの料理で海のものと言えば「セビーチェ」山のものと言えばなんといっても「クイ」なのです。クイ=天竺ねずみ、早く言えばモルモット。農家の土間に飼われていて、お祝い事があると料理されてしまうのです。私がいた町ではクイ専門のレストランがあり、月に2度は食べにいっていたものです。毛をむしられ内蔵を出されたクイがそのまま衣もつけずに油の中に放り込まれるのです。こんがりと揚がった大の字のクイにはジャガイモとニンジン、レタスが添えられています。現地の人々はアバラ骨も1本1本丁寧にしゃぶってきれいに骨を残すのですが、私はエ~イ面倒だとばかりにアバラはまとめてもバリバリゴクリ、これがうまいのです。「あのチーノ、骨まで食ってやがる、ヤバン人か?」というような顔でコチラを見る数人の現地人に気づくのですが、そんな事は構っちゃいられませぬ。うまいのなんのって。
 職場の同僚が「うまいもの食わしてやるから一緒に来な」というので付いていく。入ったのはひなびた大衆食堂。「おばちゃん、セビーチェ・デ・ボーラお願い」セビーチェとは早く言えば「ペルーの魚のマリネ」ボーラとは玉のことなので「玉のマリネ」なのでありますが同僚に玉って何だと聞いてもニヤニヤするだけで教えてくれない。やがて机に並んだセビーチェ・デ・ボーラを一口食すと、本来のセビーチェである魚のマリネに比べるとどうも癖があってニオイも独特、うまいことはうまいのだが・・・食べ終えて「ボーラって何だ?教えろよ」同僚がやっと教えてくれた。「ボーラってえのはなあ、羊のキンタマのことさ、ギャハハハ」。そこでウエ~~~、とくるようなヤワな人間ではないのです。何しろ、カイコのさなぎの佃煮、蜂の子、カワゲラの幼虫の佃煮、などゲテ物食いで有名な信州伊那谷の人間ですから。と強がりを言ってみたものの、2度は食いたくねえなあ。


アンデスよもやま話6~かみそり泥棒

2012-05-02 20:00:45 | アンデスよもやま話
 ペルーにはかみそり泥棒なるものがいる、と聞いていました。かみそりと言っても、民家に入ってかみそりを盗んでくるわけではありません。狙いをつけた人の持っているカバンをかみそりで切って中身を頂戴するというものなのです。まさかあ、いくらなんでも気づくでしょう、やられる人はよっぽどのドンなのさ、とのたまっていた当の私がやられてしまったのです。
 ある日銀行でお金をおろしたのです。すごいインフレだったので小額でも厚い札束なのです。それをリュックサックの中に入れて銀行を出たのです。それをかっぱわれないよう小脇にギューと抱えて人ごみのなかを抜けて家に帰ったのです。日本ではなかなか味わえない札束の感触を、と思いリュックサックを空けたら、ない、ない、ない。あれえ、リュックの腹が切られている、やられたあ、というわけなのです。それにしてもおかしい、リュックには他のものもたくさん入っており、その中に札束を入れて、かなりの厚みがあるのに丁度札束が入っていた部分が切られているのです。犯人は透視能力があるのか・・・まさか・・・。その謎を同僚が解説をしてくれたのです。「金を下ろしてその場ですぐリュックにしまっただろ。リュックのどこら辺にしまったか、しっかり見ていたヤツがいるのさ。それはな、窓口の担当者だ。そいつはすぐ窓口を離れて裏口から出て行っておまえさんのあとをつけて人ごみの中でコトに及んだわけだ、不運だねえ、はっっはっは。」
 それにしてもかみそり泥棒さん、お見事!なんと間抜けなホイQだ。え、警察には届けたのかって?無駄無駄、ベテランの泥棒はちゃんと根回しを怠らないのですよ。


アンデスよもやま話5~シャワートイレ

2012-04-29 21:33:36 | アンデスよもやま話
ペルー人曰く「いやあニッポンてえのは技術大国なんだってねえ。何でも最先端を行っているそうじゃないか。中でもニッポンのトイレはすごいんだって?用を足したあとボタンを押すとお湯がピューと飛び出してきて、次に別のボタンを押すとタワシが出てきてごしごし、てやってくれるんだっていうじゃないか。なんてすばらしいんだ。」
テレビ、ラジオ、掃除機、洗濯機など日本の家電は手が出ない世界です。(香港製は結構流通していましたが)特にシャワートイレとトヨタ車はもう神話の世界なのです。われわれがマチュピチュ遺跡を思うのと同じレベル、いやそれ以上と思えるくらい。ある日、私の家に空き巣が入っていろいろなものが持ち去られたのです。でも選び方が徹底してMADE IN JAPANのものなのです。ウォークマン(当時のカセット式)は持って行きましたが現地で買った香港製のラジカセは無事、山登りでもしようと持っていった水筒、MADE IN JAPANのものは持って行きましたがMADE IN GERMANYのものは無事でした。良い物だったのですがねえ。つまりMADE IN JAPANのものは高く売れるのですね。部屋の隅には10万円のフルートと25万円の尺八を並べておいてありました。フルートを持っていきました。尺八なんてただの竹ですもの、ドロボーにとっては。

アンデスよもやま話4~ケンカ

2012-04-21 12:54:05 | アンデスよもやま話
私にとってのアンデス名物の一つが「けんか」なのです。けんかと言っても先住民系のオバちゃんの市場での喧嘩なのです。2年間で5~6回は目にしたでしょうか。市場のど真ん中で二人のオバちゃんが髪の毛を引っ張り合いながらの大喧嘩をしているのです。周りには黒山の人だかり、やんやの喝采です。

「あんた、私の亭主に手出しただろ」
 「ふん、あんなゲスに誰が興味持つってえのさ」
「ゲスとな何だい、失礼ぶっこきだよ。あんたの亭主の方がひどいじゃないか。私の店からタバコくすねやがって」
 「なにい、泥棒ネコ呼ばわりすんのかい、私の亭主を」
・・・・・
なんていう会話なのかどうか、さっぱり分からないのです。スペイン語ということだけは分かるのですが。もっとも何語でも喧嘩のときの言葉は違う母語の人間には到底分からないのでしょうけれど。先住民系の人々は東洋人と共通点があって親近感を持てる、と以前書いたのですが、日本ではこんなけんかはまあお目にはかかれないでしょう。先住民系のオバちゃんたちはなぜあんなすさまじい喧嘩ができるのでしょう?きっとスペイン語のせいに違いありません。何しろ明確な言語なのです。白か黒かのみ、あいまいな要素は微塵もなし、喧嘩をしたくなるようなキップのいい言葉なのです。スペイン人がやってこなくてケチュア語だけだったら、こんな喧嘩はお目にかかれまい、とも思ってしまうのです。スペイン語は明確でうらやましくなってしまう時もあるのです。「愛してる」なんてえ言葉はたとえ口が裂けても、何百回生まれ変わろうとも口になんかするもんかい、なんて思っている石頭な私をはじめ多くの日本の男は到底スペイン語系の女性には理解してもらえないでしょう。もごもごしていると「イエスかノーか」(si o no?)とすぐ突っ込まれます。愛してる=「テ・キエーロ」スペイン語は、明快でいいなあ。フラれるときも明快に言われるのだろうけれど。



アンデスよもやま話③~ネスカフェ

2012-04-17 21:03:32 | アンデスよもやま話
日本で飲むコーヒーは最高の味、つまり美味しい良い豆がふんだんに入ってくる、と言うことなのですが、ペルーではそういった日本で感じる上品な美味しさのコーヒーは飲んだことがありません。豆は売っているのですが上品なおいしさではないのです。現地の人々は豆をひいて濾すことはせずにやかんの中に豆を放り込んでぐつぐつ煮出すのです。真っ黒で苦いばかりの、でも野生的な味なのです。大衆食堂に入ってコーヒーを注文すると出てきたのは、カップに入った白湯、砂糖の缶、そしてネスカフェの缶入りインスタントコーヒーです。缶をパカッとあけてサジですくってカップの白湯に入れるのです。私はブラックで飲むのですがペルーの皆さんはそんな事はしません。砂糖の缶を空けて、茶色の砂糖を小さじに1杯2杯3杯、え、えー4杯5杯6杯・・・・と入れるのです。砂糖はただだ、どんどん入れなくちゃソン、とばかりに。よく観察をしたのですが最高に入れた人は小さじ10杯でした。それじゃ黒い砂糖湯ですよ。ある日、いつもの食堂でコーヒーを飲んだのです。飲み干して、あれおかしいな、砂糖は1杯も入れてないのに、そこに砂糖がこずんでいるぞ。変だなあ、と考え、出た結論。このカップで前に飲んだ人がきっと砂糖10杯くらい入れて、厨房ですぐに洗わなかったから底こにこびりついてしまったのだ。そこで、全く、糖分の採りすぎだ、と思ってはいけないのです。平均の月給が1万も行かない人々は甘いお菓子など買う余裕がないのです。美味しいお菓子もコーヒーも自由に採れることを感謝していない自分に改めて気づくのです。