プロ野球 OB投手資料ブログ

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青山忠司

2023-10-28 23:03:11 | 日記
1979年
南海が秘密兵器を獲得した。このほどドラフト外で入団の決まった常石鉄工・青山忠司外野手(24)=184㌢、83㌔、右投げ右打ち、法大中退=がそれ、無名の存在だが、当れば百五十㍍級のアーチを軽々とかける魅力たっぷりの一発屋。子連れにもかかわらず契約金ゼロでも結構、とプロに飛び込むこの異色選手に、ひそかな期待がかけられている。型破りルーキー出現だ。「どうしてもプロの世界で勝負してみたい」と中もずの秋季練習に飛び入り参加。打撃練習をすると、これがポンポンとサク越えを連発した。テストのときに投手をつとめた宮本コーチもこの長打力にはビックリ仰天。「打ちやすい球を投げたんだけど、エゲツないパワーを持っている。プロの投手の変化球について行けるか、どうかが問題だけど、力は相当なものだ」そしてこの十二日、南海と仮契約を結んだ。「うれしかったですね。契約金?そんなのないですよ。ゼロで構いません。ボクはこれから勝負をかけるんですから」さわやかな顔で、青山はサラリといってのける。実はこの青山、すでに二歳になる愛息・幸司君がいる。報徳から法大に進んだが、三年生の九月、父親・正二さん(50)らの猛反対を押し切って結婚。広島のノンプロ常石鉄工に就職したのだ。安定した社会人生活から不安がいっぱいのプロへの転機。普通なら一円でも契約金が欲しいところだが「中途半端にもらうより、ゼロから出発したいです」報徳二年の春、補欠で甲子園に出場、代打で一度だけ打席に立ったことがあるが、晴れ舞台はそれだけ。法大ではレギュラーになれず、常石鉄工も四番打者だったが、大きな大会には出ていない。愛妻の治美さん(22)もプロ入りに大賛成。周囲のバックアップを受けて、青山は今、六甲山脈のふもとにある甲山の周辺を走りまわって鍛えている。この二十日、右の強打者と評判高いドラフト一位、契約金三千二百万円(推定)で入団の高柳と並んで、契約金ゼロ、年棒二百四十万円(推定)の青山は、進入段発表の席に座る。

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