20〜25年位前にビデオカメラで撮った映像を見た
両親 おばあちゃん 娘 夫 犬 そして 近所に住む親しい人たち 親戚
お正月休みに 帰省したときのビデオだった
父がビデオカメラで撮ってくれていて 母とおばあちゃんが 私の娘と 楽しくしている 私はそれを 当たり前のように振る舞っていた
家の中は 笑い声や 楽しい会話 たくさんの音や声に包まれて 私はそこで やはり当たり前のように振る舞ってた
そう
それがずっと続くと思った
それが当たり前だと思ってた
なんでもない生活のひとこまが
ずっとずっと続くと思ってた
ある時を境に全てが変わってしまった
母が病気で亡くなってから 私たちが帰省しても 前のような明るく楽しい雰囲気にはならない
そんな時私は 娘を置いて離婚してしまった 母のいない実家でしばらくいたけれど 祖母が高齢者ホームに入り 父は仕事の都合で 家にいることが少なくなり 大きな家をそのままにしておくことができず それぞれが皆バラバラになってしまった
私も1人きり
実家があればまだ気持ちが荒む事はなかっただろう 母の存在があまりにも大きくて 私にとって母は安心の人だった
そのうち祖母も亡くなった
父は別の人と結婚して暮らしているけれど 私のことを心配してくれている
私には弟夫婦がいる だけど弟は父とはあまりうまくできていない
私は離婚したことを後悔してはいない
でも 元夫と娘が2人で暮らしていて 私は何の力にもなってやれない 元夫のご両親も亡くなってしまっている
親戚も近しい知人も 次々と亡くなっていく
今やれることを
今しなきゃいけないことを
今会わなきゃいけない人のことを
今のうちにしなければ 私は一生後悔する わかってる わかってるけれどできない
日が暮れてきた
どんどん暗くなっていく
まるで人生のよう
なんで私こんなとこにひとりでいるんだろう
家族みんななんでバラバラになっているんだろう
自立することは大切だけど ちゃんとつながってなきゃいけないと思う それは今できていない
このまま終わりを迎えたくはない
ママさん
おばあちゃん
のんちゃん
みぃちゃん
力を貸して
ここで1人で終わるわけにはいかない
もっとできることをやろう
やらなきゃいけない
