所属させてもらっている山岳会のスタンディングアックスビレー*の練習はソリを使うスタイルでした。
*スタンディングアックスビレー?なんじゃそりゃ?ですよね。
わたしも今回初めて学んだ技術なのですが。
ガチな雪山を歩くときに特に険しい稜線あたりでカリカリにクラストした個所などを歩くとき万が一滑落をしても死なないように確保する方法だそうです。
ピッケルにスリングとカラビナをつけて雪面に埋め込み 足で踏んで支点とし、自分の身体(脇の下~肩)にザイルを通しフリクションを利用して滑落者を停止させます
フリクションの利かせ方が下手なせいか体重差のせいか滑落者がソリで滑り落ちてゆく衝撃に耐えられず
わたくし飛ばされましてね…
だいぶ飛んだらしいですw
(肩に衝撃を感じた次の瞬間もう雪の上に仰向けで倒れていたんですよね。自分が飛んだ距離を確認する余裕すらなくなにがなんだかもうという状態でしたw)
しかも。よせばいいのに2回目に挑戦!
見事にまた飛ばされるという…
2回ともお世話係さんが慌てて駆け寄ってくれて絡まったザイルを外してくれたりいろいろ助けてもらったのですが。2回目の転倒ではわりと強打したみたいで…。
お世話係さん「だいじょうぶですかッ?!」
わたし「あ。すみません。だいじょうぶです。ありがとうございます。」
仲間のおじさん「痛いとこないかい?脚怪我してないかい?」←ピッケルでズボン切った
わたし「わー。ズボンすっぱり切れてますね。でも脚は奇跡的に大丈夫です。ただ胸がちょっと苦しいです。」
仲間のおじさん「それはお世話係君に見つめられたからじゃないかい?」
わたし「恋しちゃったんですかね。あはは。…うッ。笑うと痛い。」
胸がギュッと痛いのしばらく我慢していたんですがなぜか唐突に目からしずくがポロポロこぼれてきました。
一同おろおろw
A「よっぽど痛いんでないかい?」
私「だいじょうぶです!」
B「でも泣いてる…」
私「これはわたしが軟弱なだけです。ご心配にはおよびません。」
B「肋骨って案外簡単にヒビが入るから結構みんなやってるんだよ。今はアドレナリンが出ていてそんなでもないかもしれないけど明日のピークハントはやめておいた方がいいんじゃないかな。」
私「行きたかった…。」
A「うーん。山は逃げないから。ムリしなさんな。」
結局、初日の雪上訓練で無念のリタイア。2日目に予定していたピークハントには挑むことすらできませんでした。無念。
吹っ飛ぶのはスノボで馴れているので安静にして早く回復して(ちなみに肋骨は大丈夫でした)
これに懲りずまた雪山に行きたいと思います。ただ技術の習得は急務だなー。
一面真っ白の雪山は荘厳で狂おしいほど美しかったです。人をよせつけない厳しさと神々しさ。あれはハマってしまう気持ちが分かると思いました。
1回目の吹っ飛びダメージでぼーっとしている私。おじさんAにフードをかぶせてもらっている写真ですw この直後2回目の吹っ飛びでヤラレマシタw
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