邦題「死ぬまでにしたい10のこと」
遅ればせながら見た。
いつも貸し出し中で。
ようやくレンタルできました。
邦題から、
「残された人生を輝かそう」
みたいなストーリーを想像してたのです。
んだもんで。
切ない中にも前向きさが感じられる
そんな作品なんだわ、きっと。って
かなりね、期待して見てしまった。
これが間違いでした。
原題「My life without me」を見て
激しく納得。
清涼感漂う感動モノを期待したのが
間違いだった様子。
作中に漂うのは
「そこはかとない喪失感」
これが非常に良い味を出していた。
出していたのだ、が。
ハートウォーミングを期待して
わくわくしながら見てたもんで。
ほんっと。大失敗。
先入観ナシで見たかった。
「4歳と6歳の娘達が
18になるまで
毎年バースデーを祝う。」
テープに誕生祝のメッセージを吹き込むシーンには
胸がぎゅーってなったけど。
夫以外の男性と恋をするってのは
どうなんだろー?って思いながら見てた。
今までの人生、夫しか知らなかったから…
っていう気持ちも分からないワケじゃない。
善悪で判断するるもりはない。
けれども、いざしてみたら
やっぱり夫だけみたいな気持ちにならないのだろうか。
満ち足りない部分を埋めるための愛なんて、
反対に、より喪失感を深めるだけに思えるんだけどなぁ…。
夫以外の男性とデートを重ねる主人公の気持ちがあまり理解できなくて。
なんだかスッキリしない感じだった。
でも、最後にチョットだけ分かった気がした。
もう一度見たら、また何か感じるものがあるかもしれない。
「自分が去った後の
愛する家族の日常」
を常に意識して
主人公は振舞う。
切ない愛情表現。
彼女なりの、家族への精一杯の愛情表現。
愛することで自分の死へと向き合った主人公。
一方で、夫以外の男性との愛を求めた主人公。
ラスト。
主人公が去ったあとの
彼女の不在が当然のような日常。
それが切なかった。
my life without me
彼女から→家族への愛だけでなく
家族から→彼女への愛を
描いて欲しかった。
彼女が感じたであろう喪失感は
ものすごく伝わってきたんだけど。
それが作品としての奥行きを与えている気はしたけれど。
私はやっぱり、ハートウォーミングな方が好きだ。
主人公には
幸せな最後の瞬間を
迎えて欲しかった。
それはやっぱり陳腐過ぎるか。
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