ジャスミンのひとりごと

甘い香りにつつまれて、気のむくままに

紫草続き

2007-04-08 14:52:35 | 雑学
前回 病に臥す殿様が紫草の根からとった染料で
 染めた江戸紫の縮緬で鉢巻をしていることを
  ご紹介しました。

これは「病鉢巻(ヤマイハチマキ)」と言って、
 額の左側で結んで端をだらりとたらしたり、
  箱結びにするのが決まりらしい。

歌舞伎の「保名」の安倍保名や、「廓文章」の遊女、
 夕霧など、いずれも額の左側で結んでおり、
  いかにも憂いと色気を帯びた風情をしています。

一方で、助六の鉢巻は写真の羽子板のように
 額の右側で結んでいます。
  (羽子板は大分古いので
   鉢巻の紫色が褪せています)

勿論助六のそれは病鉢巻ではなく、
 反対側に結ぶことで
  伊達を競った「傾き者(カブキモノ)」の
   粋(イキ)を表現したものとされています。

また、紫色は高貴の色とされ
 「お留め色」と言って一般庶民は
  使用を禁止されていたそうです。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
右と左! (poko)
2007-04-10 18:22:23
・・・さすがマニアックなロワン様!
ちょっとした違いで 全く違う意味になる のが
面白いですよね
美男 美女の憂いを含んだ「病鉢巻」・・・
・・良いものですね
返信する
poko様へ (ロワン)
2007-04-11 18:36:25
いつもコメントを有難うございます。
素敵なブログを毎日続けられていられることに
敬意を表しながら楽しく拝見しています。

返信する

コメントを投稿