経済なんでも研究会

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米中首脳会談の 疑問点2つ (上)

2018-12-04 08:22:23 | 貿易
◇ 中国は対米黒字を縮小できるのか = トランプ大統領と習近平国家主席は1日、ブエノスアイレスで貿易問題について会談。アメリカ政府が来年1月から予定していた中国に対する追加関税の実施を、90日間猶予することで合意した。この間に両国はアメリカの対中赤字を縮小する方策を検討するが、芳しい結果が得られなければ、トランプ大統領は輸入する中国製品2000億ドル分について25%の制裁関税をかける方針だ。

この合意によって、米中貿易戦争は当面の“和平”が成立した。このため各方面からは歓迎の声が聞かれ、株価も上昇した。だが、これで本当に貿易戦争は終結に向かうのだろうか。大きな疑問点が2つある。その1つは、はたして中国の巨額な対米黒字が減るのかという疑問だ。

アメリカ側の統計によると、17年の対中赤字額はモノの貿易だけで3752億ドル(約42兆円)にのぼった。この赤字額は、アメリカの対日赤字額の5倍を上回る。トランプ大統領は、中国に対して「この赤字を半分ぐらいに減らすよう」強く要求しているようだ。ところが今回の首脳会談では、すでに実施済みの制裁・報復関税を撤廃する話は出なかった。

米中両国は現在、たがいに制裁関税と報復関税をかけ合っている。アメリカは中国製品2500億ドル分、中国はアメリカ製品1600億ドル分が対象だ。この中国の規制には鉄鋼や航空機、自動車、LNG(液化天然ガス)、それに大豆や牛肉などの農畜産物が含まれている。トランプ大統領によると、このうち中国は自動車の関税は撤廃するという。だが中国が対米黒字を減らすには輸入の拡大が不可欠。その他の高関税を放置したままで、アメリカ製品の輸入を大幅に増やすことが可能なのだろうか。

                           (続きは明日)

       ≪3日の日経平均 = 上げ +223.70円≫

       ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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